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2019 01,09 20:24 |
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わしは湯煙の中、少し熱めのお湯につかり、解凍されていた。 わしの普段の行動パターンにはそんなにこだわりがあるわけではないのだが、大会での遠征先や、旅行の際だけ、宿泊先の宿で欠かさずに行うことがある。 それは、朝、みんなより少し早く起きて朝風呂に入ること、である。 朝一の風呂はオススメである。 なぜなら寝汗で加齢臭がギンギンになっているのが一掃されることはもちろん、体が温まることで頭も活性化する、かつ一人だけの時間をつくることができるので、その日の試合や旅行のプランなどをしっかり整理することができるのである。 大きな湯船であれば、湯に浸かりながらストレッチまでしてしまえば、そのまま試合に出れるコンディションの完成である。 そんな小さなコダワリに基づき、わしは雪山の探求者ことコースケ師匠プロデュースのスノボツアーの早朝にも、一人、大浴場の温泉で冷えた体を解凍していた。 温泉に肩まで浸かり、湯船のふちに寄りかかりながら目を閉じてみると、脳の回転が急加速したのか、とりとめもなく色々な思い出や情景が浮かんできた。 嫁氏との結婚記念日、自宅で豪勢な手作りディナーを食べたこと。 アメリカの大会に出た後、少し延泊してセカンドハネムーンと称してカリフォルニアのディズニーランドに行ったこと。 ・・・、ん? なぜだろう?? 夫婦のキレイな思い出のはずなのに、 なぜ3人目の登場人物の存在が脳裏をチラつく・・・?? わしはそのホラーすら感じる光景に若干の恐怖を覚えながら、 当時の記憶を掘り起こしてみることにした。 2015年の某月。 結婚式から1周年ということで、その日は自宅で嫁氏こと華絵門氏がディナーにスペシャル手料理を振舞ってくれるというアクティビティーが予定されていた。 ローストビーフやシャンペンなどが用意され、まさに2人のための記念のディナーが始まろうとするタイミングで、来訪者を告げるドアホンが鳴った。 招き入れるやいなや、来訪者は言った。 かよ「大阪の○○○○○、到着しましたー!」 (↑当ブログの読者層は清く正しいマインドの持ち主のみで構成されているため、残念ながら○の部分は一文字も開示することができない) 大阪からはるばる、かよがやってきた。 なんでもその日、千葉でとある大会が行われたとかで、大会後に比較的千葉に近い我が家に寄ってくれたという経緯であった。 ちなみに来訪希望の連絡があった際、その日が記念日であることを伝えてしまうと、気にしぃのかよは確実に遠慮してしまうと思われたので、せっかくの機会だから是非来てもらいたかった我々はあえてその件は伝えずに招いたのであった。 かよとの出会いは、いつぞやの済州島でのアルティの大会が初であった。 初日の夕飯にて、韓国のソジュ(焼酎のことらしい)を飲みまくって泥酔したかよが、あろうことか済州島の誇る限界突破な辛さの緑トウガラシをチームメイトに食わせまくるという食テロを実行したために、多くのチームメイトの胃袋が再起不能なまでに壊滅し、早々にトーナメントで敗退したという、輝かしい思い出が鮮明に蘇る。 と、そんなキッカケから、水野家はかよに仲良くしていただいている。 壊滅的なご挨拶の後に実はその日が記念日であることを伝えると、やはり最初は気を遣っていたかよであったが、圧倒的な順応力によってすぐに場に馴染んでいった。 お酒も進んできたところで、日々思うところがあったのであろう、かよが胸に秘める思いを吐露しはじめた。 内容としては「アルティの実力と、礼儀・マナーとのバランス」といったところであろうか。 確かに、わしもそれは感じることがある。 「アルティがうまい=人間的に優れている」という関係が必ずしも成り立つものではないことは、アルティ界においてアルティと関係ない部分でスターに登り詰めたコースケ師匠という存在が物語っている。 しかし悲しきかな、その関係が成立していることを盲信し、方向性を誤ってしまっている残念な人を、たまに見ることがある。どうか早く気付いて、真に魅力的な人間になってもらいたいと思うものである。 そんな、アルティの場から派生した深いテーマについて、ローストビーフを食し、シャンパンを飲みながら語るかよは、だんだんと傾いていった。 そう、語りながら、傾いていった。 地面に対して90°、60°、30° と傾いてゆき、最終的に地面に対して水平になったとき、 その語りは、 いびきに変わった。 寝てる????!!!! まさかと思って、目の前で手を振っても、返ってくるのはいびきだけ。 ローストビーフの仕込みよりもじっくり語り合った、礼儀・マナーという領域を遥かに超えた異次元の事態に、わしと華絵門氏は目を合わせてただ微笑むことしかできなかったとか。 はっ!! 本当に3人目の登場人物がいた!! と湯船で我に返ると共に、もう一つの記憶、「カリフォルニアでのセカンドハネムーン」についても思い出してみることにした。 これも2015年だったか。 ひょんなことからJDに「アメリカのクラブチーム選手権の、南カリフォルニア予選に出ないかい?」と誘われて、華絵門氏と共にアメリカに行ったのであった。 その年は9月のシルバーウィークがうまいこと繋がってすごく長かったとかいう理由で、大会に出た後にも数日の休みをとることができたのであった。 以前の記事でも紹介したとおり、えっつんの暴力的なドライビングテクにより数回殺されそうになりながらも何とか大会を乗り切った我々は、チームメイトと分かれた後、レンタカーを転がして一路アナハイムへと向かった。 目的地はアナハイムにある「ディズニーランド」!! わしは誰になんと言われようと、何歳になってもディズニーの世界観に感動し続けられるであろうという感性の持ち主であるため、モノホンUSAのディズニーランドはとっても楽しみなのであった! 奇しくも華絵門氏もディズニー好きであるため、我々はこの旅を「セカンドハネムーン」と称して、ルンルン気分でカリフォルニアの広い青空の下、ハイウェイを快走していた。 アナハイムのディズニーリゾートが近づいてくると、自ずとテンションが上がり、助手席の華絵門氏との会話も弾んだ。 わし「アナハイムのディズニーには、日本にはまだ無いカーズのアトラクションがあって、それがすごく人気なんだって!!」 華絵門「閉演前のショーも日本のものとは違う仕様らしいから、すごく楽しみ!!」 ??「カレの指のあま皮がちょっと浮いてたんで、痛くないだろうと思ってピッて剥がしたんです~。そうしたらびっくりするほど怒り始めて、逆にそれに私もびっくりしちゃって。信じられます~??」 はっ???????? 車内に、誰かいる!!!!!!?? 恐る恐る振り返ると、後部座席には大阪の○○○○○が鎮座されていた。 そう、セカンドハネムーンに、かよが同行していた。 通常では拭い去ることが困難なほどの巨大な違和感も、本場USAの夢と魔法の国が、全て忘れ去らせてくれた。 パーク内の景色やアトラクションの全てがわしにとってドンピシャであり、1分1秒、そしてパーク内での一歩一歩が楽しすぎた。 アトラクションで言えば、やはり前評判どおりカーズは頭一つ抜けて楽しかった。 乗り物系アトラクションの最後にスピード要素も入ってくるという、もはやエクスタシー以外の何物でもなかった。 その他印象に残ったアトラクションといえば、パークのほぼ中心に位置する観覧車であった。 観覧車の頂上から見渡すパークやアナハイムの景色は素晴らしいものであったと共に、観覧車のカゴの挙動にも一工夫されていた。 通常の観覧車であれば定位置でまわるだけなのだが、その観覧者のカゴは前後上下に動くようなレールにとりつけられており、まわりながら前後に動いたり、急に落ちたりと、不規則な動きをするのである。 盛り上がりを惜しみつつ観覧車を降り、次のアトラクションへと向かおうとするところで、ふと違和感に気付いた。 その違和感は単純なもので、3人の足並みが急に揃わなくなったのである。 急に、かよの歩行速度が遅くなった。 どうしたのかな、楽しすぎて泣いているのかな、と思って振り返ってみると、そこには尋常ではなく顔面を真っ青にし、決して子供に見せてはいけない表情をしたかよがいた。 そしておもむろに、かよは言った。 かよ「すいません、行ってきます。」 まるで真珠湾攻撃を敢行するパイロットの如く悲壮な表情を浮かべ、かよは踵を返して、夢と魔法の王国に流れる時間のスピード感を完全に無視した速度で走り去っていった。 まさか人混みを狙って自爆攻撃を仕掛ける気なのか、早まるな!!と思いつつもしばらく行き先を傍観していると、行き交う子供たちに凝視されることも憚ることなく、確実にトイレに向かって最短コースを攻めていた。 夢と魔法の国の観覧車に、あたってしまったらしい。 数分後、本土爆撃を済ませて露骨に血色が良くなったかよが「おまたせっ◎」とばかりに帰ってきて、何事も無かったかのようにセカンドハネムーンが継続されたのであった。 湯船の中で、ハッキリと思い出した。 そう、夫婦の記念日には、かよが、いた。 次はどこに行こうかね~??笑 PR |
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2018 12,10 18:59 |
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“総合レクリエーションサークル”や“青空麻雀同好会”、“トリプルスターチームのカンテラ※”など、異次元のアルティメットチームとして認識されている我らが東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons(以降、東Vege)であるが、2018年のチャンピオンズリーグにてその激アチマインドを受け継いだ『ヘーセーベジグリフォンズ(以降、ヘーベジ)』なる女子チームが爆誕しアルティ界を震撼させたことは記憶に新しいことと思われる。 ※カンテラとは、スペインサッカー界において下部組織のことを指す。我らが東Vegeは学生選手の育成に熱心であり、学生時代に東Vegeで大会に参加し対社会人チームと戦う感覚を身につけた選手たちは、社会人になったら漏れなくトリプルスターチームに入部し活躍していただいている。不思議なことにそのまま東Vegeに残り、麻雀の腕を磨いたり、ドリンボの足臭を嗅いだりしたいと思う選手はいないらしい。 わしは、そんなあからさまにチーム設立の時点で方向性を誤っているヘーベジの監督をありがたくも拝命しているのであるが、さすがはヘーベジ、既にいわゆる「監督業」という固定概念すら見事に完全に覆してくれている。 チャンピオンズリーグにて“はじめまして”の挨拶代わりにセーラー服を着てチームに近づいたことでガン引かれされ、チームの初陣にして居場所を失ったわしであったが、珍しく監督らしい仕事として、新チーム設立にあたり「共通言語」設定の働きかけを行った。例えば、ゾーンの『DD』のことを、元々所属していたチームによっては『番長』と呼んだりするので、そこのところヘーベジとして統一しよう、という働きかけである。 ただ、監督の仕事として至極真っ当なものであったはずなのだが、共通言語のネーミングを全面的に初代ベジガールの誇る悪童・りおが担当してしまったことにより、出来上がった共通言語がどうかしちゃってるワードのオンパレードとなっていることに気付いたときには、時すでにお寿司なのであった。 しかしながら、図らずともこんなところで東Vegeの激アチマインドが継承されていることに感動すら覚えているところに、遂にある日、一線を越える事件が発生してしまった。 12月のとある土曜日の練習にて。 わしは監督として練習に参加した。 選手への朝イチのお湯を沸かすところからのコーヒー提供から始まり、練習試合ではしっかりとビデオ撮影を行い、練習後にはハスキーズ伝統の体力練であるL字ミートで体力の限界を遥かに超えるまで強制おかわりをくらいゲロを吐くという、非常に監督らしい務めを果たしたのであるが、帰り支度をしているところに、ヘーベジの選手であり、獨協大の現役でもあるふうかから、珍しくアルティメットに関する質問を受けた。 先日のGAIAカップにて、初日の朝8時前に全身ガチの女子高生制服スタイルで一人会場をさまよっている女子がおり、わしの危険察知アンテナが「こいつはやべぇ」とビンビン反応したために遠巻きに避けたという案件があったのだが、蓋を開けてみたらそのやべぇ子はまんまとヘーベジの選手(ふうか)であったことが判明した。点と線が繋がると同時に、なぜだかわしの目からは涙が溢れ出していた。 その、一瞬の邂逅だけで強烈に印象を残してくれたふうかが、ひょんなことからスローについて質問してきて、その流れでスロー練が始まった。 こういう草の根レベルからいいところを見せて、チャンピオンズリーグにて“はじめまして”の挨拶代わりのセーラー服プレイで全て失ったポイントを地道に稼がなければならないと、わしはポーカーフェイスを装いながら、内心必死に指導したのであった。 わしが拙い説明をしながらスロー練をしていると、元々投げれたのにおじさんの立場を忖度してワッショイしてくれているのではないかと思うほど早いタイミングで良い感触を掴むことができたらしく、ふうかから次第に「これだー!」とか「そういうことかー!」とか、興奮気味の発言が出てくるようになった。 そして暫くスロー練を続けていると完全にモノにした感覚があったのか、遂にこんな発言が飛び出した。 ふうか「これは!!!ナチュラルエクスタシーやーーーー!!!!!!」 じ、女子大生の口から、 ナチュラル、エクスタシー、だと??!!!! 世のみなさんに弁解しておく。 健全な読者のみなさまにおいては、日常生活のなかで「エクスタシー」という言葉はオールフィクションにより執筆されている当ブログか、Queenの名曲“I was born to love you”以外ではなかなかお目にかからないものかと思われるが、私は決して「エクスタシー」という言葉を共通言語としてチームに強要してはいない!!! ましてや「ナチュラルエクスタシー」に関してはわしですら思い至ったことが無い境地の新語である!!! どう考えてもあの悪童による根の深いハニートラップの一つに違いないのである!!! スポーツ界のパワハラ問題などが頻繁に取り沙汰される昨今、 選手(女子大生)が監督とスロー練 ↓ 女子大生が「エクスタシー」発言 ↓ 関係者の告発によりセクハラ認定 ↓ タイーホ ちがーう!! 監督業って、そういうリスクを背負っての活動ではなかったはず!!!!!! 今後、何かと弁解が多くなる予感のする、順調なヘーベジ監督業の滑り出しなのである。 |
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2018 11,29 17:44 |
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2018年11月23,24の、三連休の金土。 静岡県富士川緑地で開催されたGAIAカップに参加した。 今回参加したのは、SIBERIANS(我々はもっぱらシベリアンズと呼んでいたが、モノホンの英語読みでは、サイベリアンズというらしい)という、我らがハスキーズのOBOGチームである。 ちなみにSIBERIANSのネーミングの由来は、わしの1コ上であるハスキーズ11代の鈴木りょーじパイセンが、10年以上前にポロッと「ハスキーOBでシベリアンズっていうチームをつくりたいなぁ」と言っていたことがキッカケである。シベリアンハスキーからくる、安易な発想と思われる。 SIBERIANSは今回が初結成ではなく、4,5年前に試験的(?)に菅平ミックスで結成されたことがあったが、人数不足のため究極に過酷な大会となってしまったためにその後しばらく結成が見送られていた。 しかし今回、各代のエース級のOBOGだけでなく、もはや何代かカウントすることも困難なくらい下の、2年生のウド、みずき、1年生のすずという、現役からも強力助っ人が参戦してくれたため、なかなかに良いバランスで人数が集まった。 わしは精神年齢は永遠に中二であるためその点では彼らと同期むしろ下の感覚でいたのだが、残酷なことに肉体年齢は彼らの倍ほどに達しており、社会的には余裕で最年長選手を決め込んでいた。 そんな激アチメンバーで臨んだ初戦。朝イチの8:00に試合開始であった。 相手は「PEんぽこ」という、チーム名だけでは全く得体の知れないチームであったが、いざ対峙してみると、特に男に関しては見上げるような巨人が揃っており、圧倒的な迫力を放っていた。加えて女子も強豪スワンピーに所属する選手もおり、実は東西体育大連合のOBOGチームであったという、我々はとんでもないジョーカーを引いてしまっていた。 しかし俺たち激アチハスキーズはがんばった。 圧倒的な体格とテクニックを誇るPEんぽこ相手に一進一退の攻防を繰り広げ、残り3分で1ダウンの、ディフェンス。 番号回しの関係でわしはこのセットに入っていたのだが、直属の後輩たちにパイセンの漢気を見せつけるにはこれ以上ないシチュエーションが整っていた。 もちろん勝負のディフェンスは、マンツーマン!! 100%のスローオフダッシュから、ハードなマンツーを敢行!! 出ていた7人全員による烈火の如きディフェンスで、じりじりとゲインをされながらも、自陣エンド前付近で執念のTOを奪取!! キターー、男祭りやーー!!!とばかりに、わしは得意のカウンターでTOが起きた瞬間に奥に猛ダッシュ!!!!! するとさすが後輩、わしの猛ダッシュを感じてくれたガリなかしょーが渾身のサイドロング!!!!! サイドロングは吸い込まれるようにわしのもとに!!キャッチしたわしから、残り10m弱でブレイク!!! 更に後続も猛ダッシュでラインをあげており、我々3人:相手2人という絶好のチャンス! ここは固く、一旦ディスクを落ち着かせるか、自らのテクニックを信じて浮いている1人にシュートをぶち通すか。 そんな究極の状態で、ここにはいないはずの、志村さんの声をした神と、コースケの声をした悪魔が、わしの脳に直接語りかけてきた。 志村さん「君にはまだ早い。悪いことは言わないから、後ろを向いて、頼もしい後輩にディスクを委ねなさい。」 わし「でも、、でも、、、僕も最年長として、自分の手で後輩にカッコイイところ見せたい・・・」 コースケ「俺は台湾でスターになった。ビンビンのエクスタシーだった。お前はいつまでも財布として若い女の子に転がされているだけの人生でいいのか?」 わし「うう、コースケさんは確かに台湾で他の追随を許さないスターになってたけど、明らかにチームメイトから虫ケラを見るような視線で見られていたのは、僕だけの気のせいなのかな・・・。」 志村さん「君は今まで私の優しくて太いスローをたくさん見てきただろう?君にはまだ全くそのレベルに達していないという自覚があるはずだ。だから、ここはひとつ心を落ち着かせて、ディスクも落ち着かせなさい。」 わし「そうだよね、、、コートを横断するほどの距離がある駆け上がりのスローなんて、僕のテクニックでは決して確実とは言えないよね、、、」 コースケ「スターの俺から言わせてもらえば、チャレンジしないで後悔するよりも、チャレンジして失敗したことによる後悔を選ぶね。トライが無ければ、エラーも無いのだよ。俺は一足先にスターという天上界で待っている。そこんとこ、よろしく。」 ロングをキャッチした後の一瞬の葛藤の後、わしは決断を下した。 わしはコースケに続いてスターになるべく、コートの逆サイドを猛然と駆け上がるしゅうへいに、確固たる自信を持って、長距離のサイドインサイを投じた。 わしの魂を込めたサイドは、体重がしっかり乗ったときに鳴る“ブンッ”という効果音と共に、極めてスウィートな傾き、スウィートな高さ、スウィートなスピードで、まるで糸を引くような軌道で推進していった。 ただ、コースだけが、致命的にマイナっていた マイナスに気付いたしゅうへいがマイナスに跳んでも手にかすりさえしないほどのマイナススローが、逆サイドのサイドラインを越えてコート外にぶち飛んでいった。 終わった 初日の9時を前にして、GAIAカップも終わったし、チーム内でのわしの立場も、終わった。 わしは、いつになったら、スターになれるのだろうか・・・ |
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2018 11,11 12:16 |
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(是非、ゆずの「栄光の架け橋」を脳内再生しながら、お読みください。)
2018年10月13,14日の土日。
台湾は台中にて、Run to Taiwan2018という大会が開催されたことは、読者の皆さんは既にご存知のことと思う。
今大会も、全国から激アチなメンバーを選りすぐって結成したエクスタシー共同体ことチーム染井吉野で参加したのであるが、大会に参加するにあたりわしはとある人のアルティ人生を左右するような、重大なミッションを背負っていた。
それは、アルティを続けて15年、一度も個人タイトルを獲得したことのない男の、“男の夢”を叶えること。
その男とは、
そう、
コースケ
15年にわたり、彼のアルティ人生は不遇の一途であった。
日本全国、アルティがあるところには常にコースケがいる、というほどの練習の虫であり、常に高みを目指して鍛錬を積み重ねてきたことは誰の目が見ても一目瞭然であるが、スポーツとは無情なもの、なかなかその努力が日の目を見ることはなく、賭けてきた時間と反比例して、試合への出場機会は決して多くはなかった。
それでも彼は腐ること無く、過酷極まることで有名な東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの練習メニューに対しても、常に鬼気迫る全力プレーによって、ほとばしるアルティへの情熱をいつもその背中でチームメイトに語っていた。
試合中、どんなに辛い状況にあっても、サイドラインのコースケを見れば、俺たちは、がんばれた。そして、どんなに重い一歩であっても、コースケの顔が目に入れば、コースケの声が耳に届けば、疲労の限界を超えて踏み出すことができた。
しかしどうしても、彼はスターにはなれなかった。
それでも彼は、ひたむきに、常にいつか自分がスターになる日を夢見て、一歩ずつ、一歩ずつ、着実に邁進してきた。
2016年の台湾にて。コースケのアルティ人生を左右する、重大な事件が発生した。
満を持してマッチアップした、アルティも顔面も圧倒的勝者のアンディとの直接対決。
泥臭い努力が勝つのか、イケメンが勝つのか。
蟻に核ミサイルを撃ち込むが如く、むごたらしいという言葉だけでは表現が足りないほどに、コースケは駆逐された。
試合後、コースケはほとんど消し炭のように生命力を失い、イスにもたれかかったその体は130度以上に折れ曲がり、焦点の合わない虚ろの目をしたまま、まるで亡霊に憑依されているかのごとくオートマチックにその口から言葉がこぼれ出た。
コースケ「俺は・・・、いつになったら・・・、スターになれるのだろうか・・・」
確実に彼の本音であった。
魂の叫びであった。
ここで誰かが手を差し伸べないと、彼の命と同義であるアルティというロウソクの火が、儚くも消えてしまう。
コースケの長きにわたる努力、アルティ界への貢献、そして男としての生き様を身近に見続けてきたわしは、その瞬間、決意した。
“この男を、必ずスターにしてみせる”
その日から、長かった。
わしはエベレストほども高いハードルのこの命題に対して、2年間毎晩徹夜で思案と準備を重ねてきた。
そして遂に迎えた、血と汗と涙の集大成の場、Run to Taiwan2018。
果たしてコースケはスターになることができたのだろうか?
エクスタシー共同体:染井吉野のメンバー20人による完璧なバックアップ体制により制作されたドキュメンタリー映像、その尺なんと27分!!もはやテレビ番組!!
読者諸君、究極の男の生き様を、刮目して見届けよ!!! |
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2018 11,01 18:15 |
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(オゲレツワード頻出のため、食事前には決して読むべからず)
2018年10月下旬に開催された、チャンピオンズリーグ。
1大会でブログのネタが2つも生まれるくらい、わしは忙しかった。
初日のボンバーズ、θとの戦いは、老婆が横断歩道を渡ろうとしていたら進んで手を引き補助してあげるが如く紳士の心で積極的に得点を譲り、何の障害も無く2戦全敗を達成した。
概ね想定どおりの試合展開であったが、唯一腑に落ちない点は、我ら東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの試合を姉妹チーム・ヘーセーベジグリフォンズが応援しに来てくれたとき、我々は史上初の黄色い声援に妙に張り切ってスロットルを爆上げすることもなく、いつもどおり淡々と相手に得点を譲り続けるという高尚な行いを続けていることに対して、なぜかヘーベジのメンバーは我々に虫ケラを見るような視線を浴びせ続けていた気がしたのだが、ただの気のせいであると信じている。
初日の全試合が終わると、待ってましたとばかりに我々の活動は活発化した。
既に試合直後に向かってギリギリの時間で予約(2週間前から予約済)されている焼肉屋に行くため、ユニすら着替えずに会場を後にした。
焼肉屋の2階にある座敷部屋では、たくさん試合に出て体に疲労が出ている若手選手を差し置いて、ほとんど試合に出てないのに日常のスロットや麻雀のやり過ぎによる腰痛のために、専属トレーナーのマコン☆君にマッサージさせている(しかもビールを飲みながら)ドリンボに、わしを筆頭に皆殺意を覚えていた。
しかしその殺意は、ニオイだけはワールドクラスのそのクソタコの激臭ソックスを、ニオイに敏感と散々公表しているわしの、財布にぶち込んだり、階下に置いてあるKEENの上においたりと、クソタコの子分として自主的かつ積極的に働くトミンボの妨害行為により霧散させられた。
トミンボは一体どこを目指しているのか、このままでは永久に信州に帰れなくなるのではないかと、殺意を超えて、わしはとても心配になったのであった。
いつの間にかドリンボの激臭ソックスは、座敷部屋の空中を飛び交うようになっていた。そしてわしの付近に落ちた汚物を部屋のどこに投げても、その後常にわしのほうにソックスが返球されるというポルターガイスト現象が発生していたため、ブチ切れたわしは激臭ソックスを2階の窓から捨てることにした。
ソックス片手に2階の窓から身を乗り出し絶対に取れないところに投げようと試みていると、わしはいきなり暴漢に背後から羽交い絞めにされ、力ずくで取り上げられた激臭ソックスを、あろうことか口の中にねじ込まれそうになった。
わしは必死に抵抗したが暴漢の力は強く、爆臭ソックスが口の表面をなぞるたびにわしの意識は飛びかけ、抵抗の末に羽交い絞めから解放されても暴漢への反撃を行う余裕も無く、もだえ苦しみながらトイレに一目散に向かうことしかできなかった。そしてそれまで目一杯食べていた美味なお肉は、わしの食後早すぎる体内デトックスによって勿体無くもその一部が放出されてしまった。
紛うことなき暴力行為である。
決して許されることではない。
結局後ろから羽交い絞めにしてきた暴漢が誰か確認することができなかったが、あの力が強く、肉厚ボディーの感じから、平本かトミンボではないかと推測している。
犯罪に手を染めた君にまだ良心が残っているのであれば、いつか月にかわってお仕置きさせていただくので、直ちに自主することを勧告する。
と、激臭ソックス事件だけでもお腹一杯なのだが、今回、事態はこれだけでは収まらなかった。
焼肉も終盤に差し掛かり、酒と肉で顔面がギトギトになっているドリンボが、ふと呟いた。
ドリンボ「なんだか、朝から、ケツが痛てぇ。」
宇宙誕生以来の地球史において、限りなく底辺に位置するこのトピックスについて、誰しもがスルーする流れだったところ、あろうことか似たような価値観をお持ちのこの男が拾ってしまった。
コースケ「触って確かめてみたらええやん。」
ドリンボ「実はさっき触ってみたんだけど、もしかしたら出ちゃってるかもしれない。」
出ちゃってるものとは、彼においては、肛門から顔を覗かせているイボ痔のことを指す。
過去にドリンボから親指大のイボ痔が出てしまっているときに、信州の爽やかな風が色濃く残っていた純粋無垢なトミンボがマッサージの勢い余って肛門にスマホをブッ刺してしまったところ、ドリンボの肛門が完全破壊され絶叫と共に歩行困難に陥ってしまったことは、俺たちVegeGriffons史の麗しい活動の一端の記憶として燦然と輝いている。
今回はそこまでのサイズではないが、出ちゃっている可能性があるのだという。 チームメイトの体調の異変に、さすがは最年長、初動が早かった。
ガーソー「このなかにお医者さんはいませんか??」
場末の焼肉屋の2階(貸切)に、医者などいるわけはない。
と、読者のみなさんは思われることであろう。
しかし我々、東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsのメンバーは、過去の記事からも読み取れるように、意外と偏差値が高い。
そして今回、なんと、現在某大の医学部で実習中の、医者の卵こと、マサキが含まれていた。
しかしマサキは明らかに顔を伏せ、頑なにガーソーやドリンボと目を合わせることを避けていた。
膠着状態が続くなか、ガーソーが続けた。
ガーソー「マサキくん。君は、困っている人を助けるために、医者を志しているのではないのかい?」
マサキ「・・・、そうです。」
ガーソー「それであれば、すぐ近くに困っている人がいるみたいだから、この場で診察してあげたほうがいいのではないかい?」
マサキ「・・・」
『苦虫を噛み潰す』とネットで検索したら、そのときのマサキの顔がトップで出てくるのではないかというほど、苦悶に満ちた表情をしていた。
ベジの若手筆頭のマサキ、絶体絶命、というところで、毎大会はるばる石川県から単身チームに帯同してくれるというド変態マネージャー・さやかから、温かい血の通った人間から出てくる言葉とは思えない発言が飛び出した。
さやか「(ドリンボの)同期のハルオさんが診察したそうにしているよ。」
世の中には、
言って良いことと、
悪いことがあるだろう?
それは、悪いことの方だよ。
お祭りムードに包まれた座敷部屋にはいつの間にか座布団を並べただけの診察台が設置され、クソタコどもに導かれるがままに、わしはいつの間にか診察台に仰向けに横たわっていた。
おや?
なんで診察する側が横になっているのカナ?
すると出番を待っていたドリンボが、満を持して診察台に近づいてきた。
一歩一歩近づいてくるバケモノは、当たり前のように下半身が完全開放されていた。
そして、「診察お願します」とばかりに、わしの顔をまたいできた。
この世にこれより不快な光景が存在するだろうか。
しかし覚悟を決めたわしは、指名医師(確実に本来の意味と違う)としての役割を果たすために割り箸を両手に構えたまま、責務の全うに努めた。
当時のわしは完全に錯乱状態に陥っていたようで、「保険、保険」と叫びながら割り箸を握り締めていたのだという。もしもドリンボの生ケツが顔面に墜落するという事故が起きそうになったら、未然にケツに割り箸をブッ刺して自衛するという、本能的な防衛本能が働いていたに違いない。
そして遂に診察のときはやってきた。
まるでエレベーターのように、ドリンボのケツが滑るように寝そべるわしの顔面に向けて降下してきた。
その距離、1m。まだ見えない。
80cm。まだ見えない。
60cm。まだ見えない。
40cm。見えそうだが、、、まだ見えない。
30cm。もう視界の不快感度的には限界だが、、、まだ見えない。
20cm。
見えました。
なんか、小指の先っちょみたいな何かが、見えました。
だからなんだっていうんだよ畜生
また一つ、最低の経験の下限が更新された。 |
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2018 10,29 20:32 |
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2018年10月下旬に開催されたチャンピオンズリーグ。 基本的にわしが大会に臨む動機は、非日常的な現象が起きやすい場を求めて取材に行く、というものが9割以上締めているため逆に日中は暇をしていることが多いのだが、今回の大会ばかりは忙しかった。 なぜなら今大会で遂に、我らが東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの公式姉妹チーム、「ヘーセーベジグリフォンズ」が初陣を飾るからである。 わしに期待されている役割の九割五分は自立歩行型の財布であると痛いほどに認識しているが、いちおー監督という肩書きをいただいてしまったので、所属する21人との責任関係みたいなものを感じるところもあり、実は心配事は尽きないでいた。 大会も迫り、チームのLINEグループでも戦術的な話が共有されてゆくなかで、突如、見逃すことのできないワードが目に飛び込んできた。 りお「・・・【DF】ブレイクメンバーを “セーラー戦士” と呼ぶ。・・・」 読者のほぼ全員が意味不明と思っていることであろう。 ただし、現在アルティ界において、選ばれし8名のみ、我こそはセーラー戦士という自覚を持って生きている。そのうちの一人はハルモト氏であることは、以前の投稿において紹介したばかりである。 しかし基本的にセーラー戦士は2018年10月の台湾の大会に出場したメンバーから誕生しているため、ヘーベジのグループに流してもほとんどの人に響かないはずなのである。 そう、 ゴリゴリにセーラー戦士の自覚のある、 わしを除いて またやられた。 ほぼ暗号の読解に近い形の、高度なハニートラップである。 戦略の情報共有の中にさらっとキラーワードを入れることにより、セーラー戦士の自覚のあるヘーベジのなかの数人と共に、みんなの前でとっくに30を過ぎた成人男性のわしにもセーラー服を着せようという、凶悪なハニートラップなのである。 このハニートラップの悪質なところは、意を決してセーラー服を着ても選手たちに「クソきめえ」と言われ、チキッて着ていかなくても「空気読めねーのクソさみい」と言われて、どっちに転んでもわしにはハッピーエンドが無いのである。 わしはこの投稿があってから大会当日まで、夜も寝れないほどに悩み続けた。 そして迎えた大会初日の朝。 前泊をしたビジネスホテルの部屋にて、わしの目の前にはまるで虫ケラを見るかのような視線でわしを見る、華絵門氏が直立していた。 向かい合って立つのは、そう、試合前にも関わらずセーラー服を着た、わし。 華絵門「君は、なぜセーラー服を着ているのだい?」 当たり前の質問であるが、回答には非常に窮した。 なぜなら、直接的には誰からも着ることを依頼されていないのである。 りおのハニートラップの餌食になっているからと言っても何の証拠も提示できないし、これが今シーズンのベジのユニですが何か、とホラを吹くこともさすがに無理があった。 観念したわしは、セーラー服姿のまま、毅然とした態度かつ、穏やかなで口調で、言った。 わし「男には、時として、口には出せない事情が、あるんだ。」 何か、目には見えない、大切なものが壊れた音が聞こえた気がした。 場所は変わって富士川緑地のグラウンド。 ヘーベジの朝イチ9:00からの試合は丸々見ることができるスケジュールであったため、わしもヘーベジの集合時間にあわせて集合していた。 かえでキャプテンにより挨拶が行われ、大会を通じての目標や、目指すチームの雰囲気などが話された。まさに新設チーム、できたてホヤホヤのつるんつるんである。 まさか誰も、至近距離に上着・長ズボンの下にセーラー服をガッチリ着込んでいるリアルなハードキモヲタが存在しているなんて、夢にも思っていなかったことだろう。 しかしそれはわし然り。 この中の何人かはセーラー戦士に該当するはずなのだから、セーラー服を仕込んでいるに違いなかった。 わしは監督として、選手を信じていた。 試合開始。 みんなに言いたくても言えない秘密をぐっと堪え、そのときがくるまで耐え続けていた。 そして遂に、やってきた。 ブレイクを狙うためのタイムアウトをとったときであっただろうか。 ディフェンスを取り仕切る、りおが言った。 りお「それじゃあ、セーラー戦士行きます!」 遂にキターーーーーーーー!!!!! 息をあわせて上着を脱げば、そこにはなんとあら不思議、セーラー戦士が4人もいるではないかーーーーーーー!!!!!!! 選手と監督が完璧に以心伝心している姿を見せつければ、チーム全体が盛り上がること間違いなし!!!!!ブレイク間違いなし!!!!!!! わしは監督業の初仕事を完璧にメイクするために覚悟を決めて、上着を脱ぎ放った!!!!!!!! 広大な富士川緑地には、セーラー戦士は、1人しかいなかった。 そのセーラー戦士は、30台も半ばに差しかかった、妄想癖により自らを監督と名乗る、成人男性であったとか。 年齢が干支一回り以上違うベジガールたち総勢20人による痛烈な視線が、わしに突き刺さった。 よく考えたらベジガールの大半は会って2日目とかなのでわしの情報はほとんど持ち合わせておらず、彼女からしてみればわしはアルティの表舞台には全く顔を出してこないが、なぜか監督を名乗ってチームにストーカーしているただのおじさんであることに、その時気付いた。 話が違う あ、そうか、 これが、 ハニートラップか これが、 オヤジ狩りか その後はスケジュールの巡りあわせが悪く、全てのヘーベジと元祖ベジの試合が重なってしまったため、2日間を通してほとんど監督業らしい監督業ができないという結果になってしまった。 つまり、ヘーベジの選手たちの認識としては、ほぼ「監督がコートサイドにいる時間=監督がセーラー服を着ていた時間」ということになる。 わしがクビになる日がやってくるカウントダウンは、初大会にして既に急速回転を開始したのであった。 ところで、ベジガールに仲間入りして、みんなと一緒になって痛烈な虫ケラ視線を届けてくれた、まだほとんどまともに話したこともない、ななまる君とゆき君。 あの時、あんな視線を向けてくれたけど、君たちは、ほぼ初対面の女子の前でセーラー服姿になり全員からの虫ケラ視線によりズタボロになっていた男の、時は違えど4年間も一緒のキャンパスに通っていた、直属の後輩なのだよ。 そう、ハードキモヲタの、私のね。 |
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2018 10,22 17:43 |
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以前の投稿において、我らが東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsは、1825日周期で本気を出して、ドリームカップに招待される海外チームと戦うことを唯一のアルティのモチベーションにしていることを紹介させていただいた。 しかし先日の練習の際にふと過去を回想したとき、あまりのショックのために脳が記憶を封印していたと思われる、1825日に一度の祭典を控えた前夜に行われた史上稀に見る背徳行為が思い出されたため、私が灰になる前にここに伝記として残させていただきたい。 それは、2013年3月のドリームカップ。 参加チームで我々しか思いつかなかった、招待チーム・USAオールスターズとの対戦を確実にするための、社会人チームにも関わらず強行した3日参加。 無駄に有給を消化するという社会的地位も、3日参加して学生チームを倒しておかないとUSAオールスターズと対戦できないという事実も、全てのプライドをかなぐり捨てて、翌日の初戦でUSAオールスターズと対戦する権利を勝ち取った。 その夜、食事前の空き時間だったか。 何を思ったかガーソーが、スポーツショップに行きたいと言い始めたので、特にすることもなかったわしも一緒に行くことにした。 スポーツショップでは別々に行動し、時間を決めて集合したとき、なぜかガーソーの手にはくそダサい、しかも、同じ帽子が7コ。 いつもの奇病か、と思いそのときは特に気にしていなかったが、後にまんまと俺たち青春ガチバトルの火種となることに、今となれば簡単なヒントであることに気付くことができなかった自分に、悔しさすら覚える。 宿に帰り、ミーティングの時間となった。 1825日のすべてをUSAオールスターに勝つことに捧げてきた我々にとって、それは一つのケジメであり、アルティメットの目標であった。 珍しく厳粛な雰囲気のなか、ミーティングが始まった。 議題は、『いかにしてUSAオールスターにギャフンと言わせるか。』 わかっている。 さすがに勝ちきれないことは、わかっている。 しかしその対戦時間50分のなかで、ただいつも通りの戦いをしてはおもしろくない。 いかに奇想天外な戦略でUSAオールスターにインパクトを与えられるか。 我々は、必死に知恵を絞った。 しかしながら、考えれば考えるほど、それは難しい課題であった。 ・トリッキーなスローで勝負する → 現在トリックスロー専門のYoutuberと化しているブローディー・スミスがいるからムリポ ・日本人の俊敏性で勝負する → 我々より遥かに足の速いケン・ポーターとジョージスタッブスがいるからムリポ ・無理くりの奥ぶっ放し作戦で勝負する → 鋼鉄の肉体を持つ消防士・ディラン・タネルがいるからムリポ 机上の空論でさえ、既に詰んでいた。 どれだけ考えても陸・海・空の全てを制圧されていた。 それじゃあ、もう寝ようか、というところで、満を持してあの男が手を挙げ、迫真のプレゼンが始まった。 ガーソー「“クロス”と名づけた戦術がある。」 ミーティング会場はざわめいた。 未知の戦術“クロス”は、チームメイトの誰も知らなかった。 プレゼンは続いた。 ガーソー「説明しよう。我々が初見の外国人の顔を見てもなかなか見分けがつかないように、USAオールスターの連中からしても、全員人種が同じで、彼らからしたら背格好の似た我々は見分けがつきにくいのではないかと推測される。」 ふむふむ、確かに。 ガーソー「体格的には劣っているかもしれないが、皆見た目が似ているという点を逆手に取ることで、優位に立てるのではないかという、発想の転換である。」 へー。でもさすがに顔とか髪型とか、試合が進むにつれてバレていくのではないか? ガーソー「これを見てほしい。オフェンスでラインナップするメンバーは、必ずこれを目深に装着してほしい。」 軽くエクスタシーをにじませたガーソーの手には、先ほど購入したくそダサいキャップが7コ握り締められていた。 そしてプレゼンは佳境に入った。 ガーソー「ラインナップの際には、限界まで密着してラインナップすること。そして相手がスローオフした瞬間に、コートの全方向に四散する。そうすることで、我々の体格も見た目もほとんど同じであることに困惑する彼らは、必ずミスマッチを引き起こすであろう。そこにシュートを打ち込めば、オフェンスを優位に進められるはず。この戦術を、“クロス”と言う!!」 この最年長は、何を言っているのだろうか。 この人が明日の朝イチに向かうべきは、試合会場ではなく、病院なのではないだろうか。 しかしメンバー全員が唖然としすぎて何も発言できず、暗黙の了解として決議されそうなところ、ギリギリのタイミングで、あの男が口を開いた。 志村さん「俺は、、、俺は、そんな戦術には賛同できない。」 優しく太い男、キターーーーーーーーーーーーーーー!!!!! ガーソー「君はなんでそんな反社会的な発言をするんだい?」 皆、志村さんの次の発言に神経を最大集中させていた。 いつの間にかミーティング会場は、隣のメンバーの息遣いが聞こえるほどに、しんと静まり返っていた。 そして遂に、志村さんは言った。 志村さん「・・・、俺には、キャップが似合わないから、いやだ」 その後のミーティング会場での出来事は、ガーソーと志村さんによる“戦術クロス”を巡るバトルがあまりに壮絶すぎたためか、記憶を消したいと思うほど無駄な時間が浪費されたからかわからないが、何も覚えていない。 結局、USAオールスターには普通に挑み、普通に駆逐されたのであった。 残されたものは、 そう、 ガーソーのカバンの中に、くそダサいキャップが7つ。 |
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2018 10,17 18:25 |
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2018年10月13、14日の土日。 前回大会が終わった瞬間から知っていた、エクスタシー間違いなしの日付。 そう、昨年まさかの優勝という快挙を成し遂げた台湾での大会「Run to Taiwan」に、今年もチーム・染井吉野として参戦した。 前回、【昼の部(アルティ)も夜の部(パーティー)も圧勝の、完全制覇】という目標を立てて臨み、昼の部の目標は達成できたものの、夜の部に関してはまさかの『パーティーキング賞の廃止』という究極の鬼畜プレイが炸裂したために、パフォーマンスとしては圧勝であったものの何も評価されないという、惨たらしい結末を迎えたのであった。 その苦い思い出は、石野氏が決勝の試合中に落としてそのまま泥沼の中に消えた3万円の腕時計と共に、台湾での忘れ物としてわしの心に1年間残り続けていた。 そして迎えた2018年。 昨年にも引けをとらないメンバー構成(神、東京ベジおじさん、平成ベジガール、顔面がピコ太郎で首から下がセーラームーンのバケモノ、など)にて臨んだRun to Taiwan。 今回こそ間違いなく完全制覇、 できると思っていた。 が、結果、 昼の部 → 3位 夜の部 → パーティーキング賞/獲得、パーティークイーン賞/逃す あまりにパーティーキング賞の獲得に集中しすぎてしまい、人材と費用の投入を著しく偏らせてしまったために、肝心の昼の部と、パーティーキング賞の対となるクイーン賞を逃してしまった感が非常に強いという感想が残る、激アチの中にほろ苦い思い出も残る大会となった。 場面によっては5カメによって撮影された、パーティーキング賞獲得までのドキュメンタリー映像(短編映画の枠を遥かに超える尺になる予定)は後日改めて公開する予定なので、乞うご期待なのである。 わしは今でもその光景を忘れない。 2016年。 全試合が終わったあとのテント付近にて、顔面もアルティもイケメンのアンディーとの直接対決で、赤子の手をひねるかの如く駆逐されたショックにより、燃え尽きたマッチ棒のように体を傾かせて虚ろな目をしたその男は言った。 コースケ「ああ、俺は、いつになったらスターになれるのだろうか・・・」 それは、嘘偽りの無い、渾身の発言であることは、付き合いの長いわしにはハッキリと感じることができた。 下積みが長く、不遇を受け続けてきたその男ももう31才。 アルティ人生も、カウントダウンが始まってくる年頃。 その、男の心の底からの願望を耳にしたわしは、自分の胸に誓った。 近い将来、この男が引退を決意する前に、必ずやスターダムにのし上げることを。 2018年10月13日(土)の夜、コースケ(以降、「漢」)は、本人曰く『ビンビンのエクスタシー』を感じていた。何が起きたのかは別の機会に報告させていただくが、間違いなく漢は自らが遂にスターに上り詰めた確信をもって、顔面からとめどなくエクスタシーを垂れ流していた。 しかし人間とは欲深い生き物。 漢は夜の部だけでは物足りず、昼の部ことアルティにおいてもエクスタシーを感じたいという欲にかられたらしい。 去年、つぐみのスーパーキャッチを一瞬にして無にする地球刺しをしてゴミをみるような目で見られるエクスタシーを再現すべく、今回もその努力には余念がなかった。 しかし初日、どんなに刺そうが全て新ベジガールのミワがかっ跳びダイブでスーパーキャッチしてしまうため、狙い通りのエクスタシーを得る機会を逸してしまっていた。 そんなこんなしているうちに2日目の試合も終盤に差し掛かり、自らのスローにより刺す機会もほぼ無くなったと思われた頃、突然にそのときはやってきた。 ときどき信州の仮面を被っているが、性根は完全に東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsに浸りきっていることでお馴染みのハルモトが、漢へ投じたサイドインサイ。 ↑アルプスカップ運営を纏め上げた重圧の反動で、台湾において私服感覚でセーラー服をお召しになり開放感エクスタシーを満喫するハルモト しっかりと踏み込んで体重の乗ったスローの出だしは完全に漢の胸元に吸い込まれるコースかと思われたが、次の瞬間、漢とディスクの次元の狭間に、一瞬だけつぐみの微笑みを感じた。 するとどうだろう、浮き上がってくるはずのディスクが、低い位置から更に低い位置に向かって推進してゆく、まさに、地球へ一直線の軌道に変わっていた。 これは、時空を越えたつぐみの呪い・・・! わしは戦慄した。 漢の目の前でディスクが地球に突き刺さる事態を見せ付けることにより、自らが心に負った傷を再現させようという、強い怨念。 しかしつぐみの呪いは、恐らく想定されていなかったであろう現象までも発現させていた。 その現象とは、 ディスクだけでなく漢にまで呪いが及んでしまい、自分が選手なのかディスクなのか認識できなくなるまで漢の意識を混濁させてしまっていたこと。 次の瞬間、敵味方、誰もが予想だにしない事態が発生した。 漢は、自ら地球に突き刺さっていった。 定番の漫☆画太郎ばりの完全解放フェイスを保ったまま、とんでもない入射角で地球に突入した漢は、爆発的な砂煙をあげ、わしのいたコートの逆側からはほぼ姿が見えなくなってしまった。 その瞬間、誰もが漢がお亡くなりになったことを覚悟したが、エクスタシーにコーティングされた防御力により一命を取りとめ、砂煙に覆われるなか立ち上がった漢の手には、なんとディスクが握られていた。しかし、残念ながらダウンと言われるに違いないと思われたが、あまりのショッキングな事態に動揺を隠しきれないフィリピンの相手選手は判断を誤り、アップを申告してしまっていた。 漢のエクスタシーが、つぐみの呪いを超越した・・・!!! エクスタシーが充満した漢に限界を語ることはタブーであると、身に染みて感じたのであった。 |
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2018 09,19 17:23 |
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2018年7月某日。 何の前ぶれも無く、とある人物からLINEが入った。 りお「真剣な相談があります。」 キターーーー!!!! 疑いようのないハニートラップ!!!! 脳内にドラマ「昼顔」のミュージックが大音量で流れると共に、その行く末は嫁氏こと華絵門氏の得意とするギャリック砲を打ち込まれ宇宙のチリにされてThe ENDという固定路線。 ここでの回答を誤ると確実に人生詰むことになるので慎重に対応しなければと、プレッシャーで汗だくになっているところに続きのメッセージが。 りお「新チームの立ち上げを考えているのですが、監督的なことをやってくれませんか?」 ???!!!!!!! 何その独特すぎる角度のハニートラップ???!! 待てよ、そもそもこれはハニートラップではなくて、ただの質問なのか?!!!! いやいや焦るな、干支を一周するほどの年の離れた女子からみればただ狩る対象でしかないわしを、試験的に転がし倒して、結果的に狩るという、リアルモンハンのリクルート業務なのではないか???!! 完全パニックに陥りつつも、LINE上では平静を装いつつ真意を探ってみたところ、どうやらハニートラップではなく、言葉通りの相談であった模様。 詰みの人生しか見えない展開から生きて返ってこられたことに半ば安心しながらも、あまりに突然かつ内容が想定外すぎたため「少し時間をちょうだい」と返したものの、わしの頭の上には大きなクエスチョンマーク。 何故わし?!! 2018年8月某日、夜。 場所は、新宿は歌舞伎町深部にある、日本なのにほぼ日本語が通じないという、場末感が半端ない中華料理屋。 大量の血を噴射する狩られ方をしても日常茶飯事の案件として掃除されて終わりそうなその店の佇まいは、わしにもう二度とシャバに帰ってくることはできない覚悟を決めさせるには十分であった。 店内ではわしとりおとかえで、そしてなぜかオブザーバーとしてかんさんとエミの計5人が集い、中華料理を囲みながら契約交渉が行われた。 てっきりわしにオファーを出した理由としては、「監督」という名の「自立歩行型の財布」としてチームに帯同するためだけだと思っていたのだが、話を聞くと、要するに激アチなチームをつくりたく、それには安い方のハイパーメディアクリエイターを自称するわしが監督に適任と考えたということらしい。 ・・・改めて問うが、人選の方向性はホントに大丈夫???てか、その役割って、監督と呼ぶ???!! 東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズに所属して12年。そこで得たものは、いかなる相手であろうと、老人に座席を譲るが如く紳士のマインドで、快く勝利を譲ること。そんな、闘争心とは程遠い愛の国ガンダーラに永く身を置いてしまっていたものだから、わしは勝ちを意識してしまった途端、膝がガクブル症候群が発症するのである。ガクブル((;゚Д゚)); ガクブル 正直に、わしは肝心なアルティの部分においてはただのタコなので、自分が差し出せることなんてブログ記事とゴミ動画、そしてコースケスタンプしかない旨を念入りに説明した。 そのうえでおこがましくも、監督(仮称)を引き受ける場合における、こちらの希望も提示させていただいた。 わし「自分はまだゑロス倶楽部の戦士としての活動も続けていくと思うから、練習に顔を出すことができるのは月に多くて2回とかにな」 りお&かえで「オッケーオッケー!!!」 わし「最初の1年は人数も少ないだろうし、成績があん」 りお&かえで「オッケーオッケー!!!!!」 わし「わ」 りお&かえで「オッケーオッケー!!!!!!!!!!!!!」 オールオッケーらしい。 わしが望む全ての条件が受け入れられ、危惧していた万難が秒で排されるというスピード交渉により、極めてスピーティーに契約が成立した。 契約成立を祝し、わしとりおとかえで、そしてなぜかかんさんとなぜかエミの全員が固い握手を交わしたところで、晴れてわしは新チームの、正式名称「ストーカー(兼監督)」に就任することになった。 同時に、オブザーバーとして参加していたはずのかんさんは、最近のアメリカスポーツ界でも要職と注目されていると噂の「アシスタントストーカー」に就任された。 さてストーカー(兼監督)に正式就任後の最初の仕事は、チーム名の提案であった。 用意のいいわしは予め仕込んでいた「チーム地球」「ドルフィンズ」「ケツゲボーボ」「AKB48(アメイジング・ケツゲ・ボーボ)」といった乙女ウケしそうなチーム名を提案し、これも即断のオールオッケーだろうと踏んでいたら、 かえで「下品すぎます!!!!!」 その日の歌舞伎町での最大デシベルに違いない声量で問答無用の即却下をいただき、ストーカー(兼監督)就任後早々に軽くエクスタシーを享受することとなった。 まぁ2006年に東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズのチーム立ち上げを行う際に、チーム名を決める投票においてすら採用されなかったチーム名として提案されたら、それは本能的に忌避感を覚えるわなと、提案しておきながら一人納得したのであった。 結局チーム名はその日のうちの決まらず、後日持ち越しとなった。 2018年9月。 新チームのLINEグループが組まれた。 かえでとりおのエゲつないリクルーティング能力により、あれよあれよと20人を超えるメンバーたち。 そのなかに、LINEの登録ネームが「りきし」なる謎のオヤジが混入していることに関しては、一部グループ外において物議を醸したとか醸さなかったとか。 そんななか、ある日、ユニのデザイン案がグループに投稿された。 ?????????? 何か見覚えのある名詞が含まれているような・・・??? ちなみにこのデザイン案に関して、わしは一切のパワハラを行使していない。 さすがにタチの悪い冗談だと思って遠くから見守っていると、9月中旬、2018年チャンピオンズリーグのエントリーチームが公開された。 「ヘーセーベジグリフォンズ」 セカイノオワリ アルティ界の将来を担うであろう、2018年U24の世界大会に出場したメンバーも多く含まれる、実に20人に及ぶ至宝が、一網打尽で「ベジガール」に仲間入りした。 「平成ベジグリフォンズ」、我らが略称・東京ベジグリフォンズの略し方をなぞれば、正式名称は「平成オゲレツ女子学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ」であることは疑いようのない事実なのだが、いったい20人のうちどれほどのメンバーがその事実を把握しているのだろうか? おや、これって、もしかして一種の詐欺??? おやおや、わし、詐欺グループのストーカー(兼監督)???!! 詐欺師のストーカーって、わしの社会的地位はいずこに?????!!! ・・・まさかこれがハニートラップの真の狙い???????!!!!!! この大切な事実を知らないで入部表明してしまった選手諸君。 そして大学卒業まで大事に育てたのに、オゲレツ女子学園だのゑロス倶楽部だの非日常的な名称を冠する組織へご息女が入隊することになってしまった、お父様、お母様。 まだ活動が開始すらされていませんが、チームの「ストーカー(兼監督)」として、なんだかよくわかりませんが、とりあえず、ここに伏してお詫び申し上げます。 |
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2018 09,07 17:32 |
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ここ半年、紫色に彩られた刺激的な環境から少し距離を置いていたために更新が滞り、日々の学業の偏差値アップと業務のスキルアップのために愛読されている皆さま(推定一桁)には大変なご不便をおかけしたこと、ここに謝罪申し上げます。
次の取材、もとい、大会出場は9/22,23のマスター選手権になるかと思われるので、新ネタは今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
さて、今年も学生チャンピオンを目指し、各地区の予選において激戦が繰り広げられている。
自分が学生だった頃と違い、協会サマの尽力によりスコアリングシステムが稼動しているために、いつでもどこでも試合の結果を見ることができる便利な世の中に感謝である。スコアを眺めているだけで現地での激戦が脳裏に浮かび、それだけで軽く感動の涙を流してしまいそうになる。
わしが4年生だった、スコアリングシステムはおろか他地区チームの情報も無かった当時、自チームが本戦出場を決めたらすぐに他地区の予選に移動し、ビデオ片手に他地区の要注意選手の偵察を行ったのは懐かしい思い出である。 しかしせっかく会場に着いたのに、試合を尻目に尾中部長とドリンボが「チェケラ顔面遊び」という人生の浪費としか思えないアクティビティに興じてしまったために、貴重な偵察時間も、記録テープ(当時はHDDに保存するビデオは存在しなかった・・・汗)の残量もゴミ光景の撮影に費やされてしまったことも、懐かしい思い出である。
話はそれたが、何気なしに今年の学生の様子はどんなもんじゃとスコアリングシステムをチェケラしていたら、ふとこんな文字が目に留まった。
第29回全日本大学アルティメット選手権大会
良識あるアルティlifeを謳歌しているみなさんには微塵も違和感を覚えない名称であると思われるが、わしにとっては腹の底から湧き出た極太の一本グソがカタパルトばりの速度で肛門から噴射された如く衝撃情報であり、しばらくの間腰砕けの思考不能状態に陥ってしまった。
なぜなら、たったこの一文の出現が、我らが東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの10年来の野望が、絶望的なまでに打ち砕かれた瞬間だったからである。
このままでは当時時間をかけて頭をひねったメンバーが浮かばれないので、今までダヴィンチ・コードと肩を並べるレベルで秘匿されてきたその野望を、ここに世に放たせていただく。
今も昔も、VegeGriffonsは確実に激アチなチームではあったが、本業であるアルティの実績においてはくすぶっていた。
そんなあるとき、VegeGriffonsの今後を憂いた志の高いメンバーから、素朴な発言が繰り出された。
ガーソー「『全日本学生アルティメット選手権大会』ということであれば、我々も学生として認識されることができれば学生選手権へも出場でき、中堅校くらいであれば蹂躙できるのではないだろうか。」
あまりに画期的であった。
大会名を冠する『学生』の定義が何なのか、協会の規定は確認していないが、もしそれが適うのであれば我々の活動範囲は拡大し、実績の向上にも繋がる。
完璧なプランであった。
善は急げ。
その日から我々は、ただの「東京VegeGriffons」から「東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons」に、名称を変えた。
そう、その日から我々は、東京都に設立されたオゲレツ学園という学校に所属する学生であり、「VegeGriffons」という名のイチ部活として活動している認識で、日々を過ごしているのである。
我々も馬鹿ではない。
去年まで「東京VegeGriffons」という社会人チームとして活動していたのに、いきなり名称を変えて学生の大会にエントリーしてしまったら、大会関係者に顔を見られた時点でさすがにバレることはわかっている。
メンバーの入れ替わりも考慮するとなると、この計画の実行には、年単位に及ぶ極めて慎重な根回しが必要なのであった。
まず根回しとして重要なポイントとして、アルティ界の選手含め関係者に、我々が学生チームであることを無意識レベルで認識させる必要がある。
その観点での情報発信ツールとして、この業務日誌が使われることとなった。
これまでの投稿で単に「ベジ」と書けば済むところを、わしが頑なに正式名称である「東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons」と書き続けてきたのは、このことが理由である。ここ数年続けてきたこの活動によって、読者が熱心であればあるほど、『ベジは学園所属のチームなんだよね』という認識が深層心理に刻まれていたのではないだろうか。
そして日は巡り、提案当時からメンバーも大幅に入れ替わった。
徹底した情報管理を続け、学生チームへの移行計画もいよいよ実行に移す頃かと思われた矢先、目に入ったのが先の大会名称である。
第29回全日本大学アルティメット選手権大会
・・・、『大学』、だと・・・??!!!!!!!!
いつの間に『学生』という表現から改訂が行われた・・・???!!!
↓参考:学校教育法 大学の設置基準について http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/002/gijiroku/011101/01110l.htm
『学生』の定義は曖昧であるが、『大学』の定義はガンベタである。
とはいえ究極的には、大学を設置すれば大学チームとして大会に参加できるのであるが、俺たちさわやかレクリエーションBoysだけのマンパワーであったら、設置までに100年は要するであろう。
これを世は、 無理ゲー と呼ぶ。
実現すれば日本アルティ史上最大の震撼を引き起こしたであろうこの壮大な野望は、敏感な協会の危機察知能力により、こうして日の目を見ることなく摘まれたのであった。 |
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2018 03,27 11:27 |
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2018年3月24日。 過日青天の霹靂プレイとして紹介させていただいた志村さんとおきぬのご結婚に伴う、結婚式、並びに結婚式二次会が執り行われた。 3月にも関わらず春を先取りしたとても良い陽気であり、青空のもと桜も満開に近く咲き誇る、とても気持ちの良い日であった。 チャペルでの挙式の最中に場違いな浮浪者が乱入してくるというハプニングがあったものの、親族や会社の同僚、アルティ関係者皆が心から祝福していることが伝わる、とてもとても心温まる素晴らしい結婚式であった。 ちなみに乱入してきた浮浪者はどうも顔に見覚えがあるなぁと思われたのでよくよく観察してみると、 まさかの、 そう、ドリンボ。 わしはお祈りの際に、一刻も早くこの晴れの日に遅刻してきやがったドリンボが警備員によって場外に叩き出されればいいのにアーメンと心から祈ったが、残念ながらそんな邪悪な祈りは結婚を見守ることに忙しい神様には届かなかった。 さておき、式の中で紹介された、全国のアルティ関係者総勢100名は登場しているのではないかと思われるムービーは、まさに志村さんとおきぬのこれまでのアルティ界への貢献を表したものであり、その幅の広さに恐れ入った。2人とも最初は1人の選手として始まり、そこから築いていった繋がりの広さ、そしてその繋がりの温かさに、わしはいたく感動したのであった!企画したピーマーとなおちゃん、素敵な企画をありがとう! そんな素敵な結婚式も感動のうちに幕を閉じ、二次会へと移っていった。 二次会を仕切るのは、そう、俺たちパーリー会場でだけデカイ面同好会でお馴染みの、東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons!!司会は、雷神の一員として大会に参加しているときはまるで道祖神のようにコート際に鎮座しているが、パーリー会場においては迫力の顔面と達者なトークを炸裂させ多数の日本代表選手もろとも会場を完全掌握することでお馴染みの、尾中部長!!!!幾多の場数をふみ磨きのかかった尾中部長の司会能力はまさにリーサルウエポンであり、アルティ界のレジェンドだろうとなんだろうと思うがままに転がしまくっていた。 そんな尾中部長の炸裂を始めとして、俺たちVegeGriffonsが多数参加することでこの二次会が激安な仕上がりになることを想像するのは容易なことであった。 130名にも及ぶ参加者で埋め尽くされた会場は、よく見ると見渡す限りアルティ関係者であった。しかもBuzzノマスピMudHuckなど、社会人の強豪チームに所属する人たちが多く集まっていた。 その状況を見たVegeGriffonsの誰かが、 「なんだよー、これじゃほとんど全日の本戦会場じゃないかよー!笑」 とのたまっていたが、そもそもVegeGriffonsはここ数年潔く本戦出場を他チームに譲る慈善事業を続けているため、その発言はただの妄想であることに、都合のよい情報しか耳に入らない俺たちは誰も気付かなかった。 会の進行に加え、二次会恒例の景品付きクイズ大会もVegeGriffons主催で行われたのだが、振り返ってみるとそれはそれはおぞましい内容であった。 8チームに分かれてのチーム戦であり、出題は志村さんに関するクイズ6問。誰しもがクイズの正答数が多いチームに景品が贈呈されると思い意気込んでクイズに挑むことであろう。 しかし会を盛り上げるために積極的にクイズに参加した全ての人が裏切られる結果となった。 全てのクイズを終えた後、司会は言った。 ドリンボ「では景品を配るために、参加者全員を対象にくじ引きをしまーす◎」 国が国だったら、暴動が起きてドリンボは血祭りに上げられていた(←好都合)だろうが、アルティ関係者は優しかった。一瞬だけ会場が静寂に包まれたが、大人なみなさんはその理不尽に文句を言うことなく飲み込んでくれた。 しかしその優しさに付け込んで、ドリンボの暴挙は安易にエスカレートしていった。 130人のなかから完全ランダムのくじ引きで、夫妻で景品をGETするという奇跡的な確率を引き当てた男がいた。 そんな引きの強い男とは、 そう、 松野 当然豪華景品のなかから選ぶ権利があったにも関わらず、芝生の上で全く勝ち目のないドリンボは言った。 ドリンボ「はい、松野は180円の中古CDね。」 顔面がギトギトにテカるほどのエクスタシーに満ち溢れた表情で、問答無用で豪華景品のなかに混ざるゴミ景品の強制指定。その様は、これまで散々アルティでボコられてきたことに対する露骨な報復行為としか思えなかった。しかしながらドリンボによる限りなく小さい報復行為に対しても、大人な松野氏はその場を荒げることもなくあくまで紳士的に、コースケが買ってきた中古CDを受け取っていらした。 ドリンボ・松野・コースケ アルティ界を代表する至高の3人のコラボにより恐らく182円くらいには価値が跳ね上がったであろうその中古CD、伝説のアーティファクトとして末長くアルティ界に受け継がれてゆくことを祈るばかりである。 と、要所要所で安い事案が発生しながらも、大盛り上がりのなか宴タケを迎えることとなった。 新郎・志村氏による謝辞の前に、サプライズで事前に準備されていた新郎から新婦に向けての手紙が朗読され、会場は感動の涙に包まれた。 この度極秘ルートでその文章を入手することに成功したので、この場で紹介させていただきたい。 それでは改めまして、志村さん、おきぬ、ご結婚おめでとう~◎ ----- 衣絵へ 思い返せば、初めて衣絵を見かけたのは13年前、2003年の新人戦。わしは早稲田、衣絵は日体。上級生としてビキビキに活躍している衣絵を見て、思ったものだ。 「なんてダイブが綺麗でスイングが固い女子がいるんだ。」 わしは興奮を隠しきれなかった。その鮮烈な衝撃はわしの脳天を直撃し、延髄まで刻まれたその記憶はその後のわしのプレースタイルである”固いプレー”を形成するための大きな指標となった。 思い返せば、その日の経験が13年後の今日まで続く、長い長い赤い糸の始まりだったのかもしれない。 それから時は経ち。 わしは東京都聖オゲレツ学園アルティメットエロス倶楽部VegeGriffonsの主将を長年務めるなかで厳しい戦いに身を置き、国内で考え得るあらゆるタイトルを総なめにした功績が評価され、遂にはワールドゲームスの日本代表に上り詰めた。そのプレースタイルから付けられたニックネームは、”優しく太い男・志村”。 一方衣絵もMUDでの厳しい練習に励み日本のトップとして活躍しながら、クラブジュニアさんの社員として日本のアルティメットの土台を支える役目を果たしていた。その固いプレーと仕事ぶりから付けられたニックネームは、”鉄の女・おきぬ”。 そんな、自他共に認めるアルティ界で最も固い二人の、人生の共闘を決心したのは、わしは選手として、衣絵はスタッフとして参加した2017年のワールドゲームス。 ポーランドから帰国後に二人で行った与論島で、わしは、満を持してプロポーズを決め込んだ。 そして、遂に優しく太い男と鉄の女の赤い糸が、結ばれた。 これから長い人生、わしは衣絵にたくさんの迷惑かけていくことになると思う。 どうか温かく見守ってもらいながら、もし自分が道を踏み外してしまいそうなときには、その鉄のハートで軌道修正してもらえないだろうか。 一緒に素敵な人生を歩んでいこう。 これからもよろしくね。 優太 (代筆:Rikishi Productions) ----- |
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2018 03,13 18:16 |
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2018年3月10日(土)のドリームカップ初日。 大会一週間前の練習にて不必要な高負荷トレーニングを行いしっかり太もも裏をミートグッバイさせて最終調整を仕上げたわしは、朝イチから救護にてブスブスと針治療をしていただいたものの全然痛みがとれておらず、足を引きずりながらトボトボと大会会場を徘徊していた。 目も虚ろに徘徊していると、なんだか周辺視にチカチカと鬱陶しい紫色がチラついた気がしたので視線をあげてみると、我らが青空麻雀同好会こと東京都聖オゲレツ学園アルティメットヱロス倶楽部VegeGriffonsが死闘を繰り広げていた。 あれ? メインコートじゃないし、相手もWorld All Starsではない気がする・・・? ま、いっかと思いそんな長居をすることもなくその場を去ったが、後に発表されたトーナメント組み合わせ表を見て、わしは慟哭した。 最も恐れていた、逆山プレイが現実のものになっているではないか・・・ しかし悲観的になることはない。 ただ当たるのが後倒しになっただけで、同じ山のヒートヘイズ、スピあたりをWorld All Stars戦の前座として倒させていただいて、最終的に準決勝で非公認ライバルチーム・Buzzを倒せば1825日に一度の悲願は達成されるだけの話である。もしくは、仮にWorld All Starsが初戦で負けた場合にはこちらも歩調を合わせて負けてあげればいずれは当たる可能性があるかもしれない。 しかし、どんなときも、俺たちVegeGriffonsは紳士の心を忘れなかったのであろう。 そして、直接対決していないから想像の域を出ることはないが、World All Starsは思ったよりも少し強かったのであろう。 VegeGriffonsは紳士の心で初戦の勝利を譲り、World All Starsは初戦突破していた。 俺たちの1825日が終わった・・・。 その後、さぞかし意気消沈していることだろうと思ってVegeGriffonsのメンバーに労いの言葉をかけにいこうかと思い彼らの荷物の場所に近づいてみると、何やら紫色の4人組が不自然に近い距離感でお互いに向かい合っているようであった。 なんだろう、これからの方針についてミーティングでもしているのかなとよくよく観察してみたら、多大な精神的ダメージを負った直後であることを一切感じさせない晴れ晴れとした顔で、青空麻雀に興じていらっしゃった。 そう、俺たちの1825日後の本番に向けた切り替えは早いのである。 しかしながら、あんなに爽やかに仲良くアクティビティに取り組んでいるのに、大会のハイライト動画に採用される気配が一切無いことが不思議でしょうがない。やはり華のないオヤジ4人組という絵面がその原因なのだろうか・・・。 仮設トイレの裏に雀卓を設置し真剣に牌を打ち込むドブのようなその姿、写真におさめたかったのだがうっかり忘れてしまったため、どなたか盗撮した人がいれば是非共有をお願いいたします! |
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2018 03,05 20:36 |
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俺たち自滅型レクリエーション実行推進委員会こと東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsは、世間からは何を目的としてアルティメットをしているのか甚だ疑問視されていることは、正しい目標と常識を兼ね備えたみなさんとコミュニケーションをとっているとビシビシ感じるところである。 とある大会でのアップの際に、専属トレーナーのマコン☆君自ら「デスボックス」なるただでさえ怪我率の高いメニューをわざわざアップに組み込み、更にそこに危険度を飛躍的に跳ね上げるランボーを参加させるものだから、当たり前のように試合前に何人もインジャーを出して、大会プランを自ら崩壊させてみたり。
大会当日、しかも試合会場に持ち運び式雀卓を設営してアップの時間を切り崩してまでコートサイドで麻雀を続け、たまたま近くを通りがかった大学生の女子選手たちが「わー、麻雀やってるー!いいなー、わたしもやってみたいな~!」とキャピキャピ話しているのを耳をダンボのようにして聞き、ヒソヒソと“どうしよう、これから一緒に麻雀やるかどうか誘ってみようか”(←やるわけがない)と無駄にドキドキしながら密談し、結局声をかけなかったものの、そんな浮ついた気分かつアップ不足が祟って、肝心の試合で負けてみたり。 客観的に見て、志が不明すぎる。 以前、VegeGriffons史に残る伝説のキャプテン・コースケに対して、全日本選手権予選の試合前のミーティング時に核心をついた質問が飛び出したことがあった。 ガーソー「この大会の、Vegeの目標はなんですか?」 コースケ「・・・、てっぺん・・・!(with右手の人差し指を天空に掲げ、顔面に満面のエクスタシーをにじませながら)」 ほぅ、そうか、じゃあみんなガンバロウじゃないか、という話でなんとなくそのミーティングはまとまったような気がしたが、既にその時点でいくつか負けていたため予選敗退が確定しているという不都合な真実は、盲目的に勝利を追い求める俺たちVegeGriffonsのメンバーにとってはあまり重要なことではないようであった。 このように、過去の様々な事象から考察するに、VegeGriffonsの日常的な活動において、その方向性は「勝利」を求める一般的な正統派チームとは著しく異なっているように感じられる。 しかしそんな中にも、2006年の結成から一貫して守り続けた伝統が1つだけあることを、創立メンバーであるわしは知っている。 それは、 “5年に1度ドリームカップにやってくる海外からの招待チームと対戦するために全力を尽くし、果敢に戦いを挑むこと” そう、 2008年ドリームカップでのSeattle Sockeye。 そして 2013年ドリームカップでのUSA All Stars。 実はVegeGriffonsはいずれの機会もしっかりとモノにし、潔く爆沈している。 なぜ5年に一度、そしてドリームカップという巨大トーナメントの大会でこのような対戦のチャンスをモノにできているかというと、それは我々が普段とっ散らかっている志を5年に一度だけひとつにあわせ、そこだけは万難を排して準備を行っているからである。 その内容はというと、みんなで金曜日に有給をとり、ドリームに3日参加してなんとか金曜だけは勝ち進み、土曜トーナメントの空枠の優先選択権を得て、初戦から招待チームにブッ込むという、一般人には誰も思いつかないであろう制度の裏の裏の裏を突いた画期的な戦略なのである。普段、電車で老人に席を譲るのと同じ感覚で、学生相手でも率先して勝利を譲る、紳士の鏡のような気品を備える我々であるが、3日参加の金曜だけは異常なしぶとさを見せて勝利を求める様は、まさに貪欲といえよう。その気概があれば普段もう少し勝てる気がするのだが、その貪欲さは5年、1825日に1日しか発動しないという、オリンピック以上のレア度なのはご愛嬌である。 ともあれ、海外からの招待チームとの対戦は俺たちVegeGriffonsにとって世界大会参加に匹敵するイベントであり、これを継続することが我々の唯一の存在意義と言っても過言ではないだろう。 さて早いもので2013年のUSA All Starsとの戦いから5年が経ち、もう間近に2018年のドリームカップが迫ってきた。今度はWorld All Starsという、ワールドゲームス級の選手が招待されるとのビッグニュースがあったため、我らがVegeGriffonsは敏感に察知し、大会エントリー前から5年に一度の大イベントに向けて粛々と動き始めていた。 そして対戦一覧が発表された、大会から1週間ほど前に、VegeGriffonsのLINEグループに、1件のメッセージが投稿された。 そう、 World All Stars、 まさかの、 3日参加 終了のおしらせ これまで招待チームは2日参加であり土曜からのトーナメントのポジションが確定していたからこそブッ込みが可能であったのに、その前提を根底から覆す案件が発動していた。 運よくWorld All Starsの直後にVegeGriffonsがトーナメントのポジションを選べるのであれば辛うじて可能性はあるが、逆にVegeGriffonsが先に選択しなければならなくなった場合、更にその後World All Starsが逆山を選んだ場合、それはそれはもう目もあてられない惨劇である。 2018年3月10日(土)、もしVegeGriffonsがこの途方もない難題をクリアしてWorld All Starsとの対戦を実現していたならば、本業務日誌愛読者の皆さまには、是非VegeGriffonsの勇姿を見届けると共に、普段ゴミ虫のような扱いを受けている我々だけれども、このときばかりは声を枯らしての応援をお願いできないだろうか!!!なぜならそのたった50分だけが、東京都立聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの、1825日に一度の晴れ舞台なのだから・・・。 余談であるが、ドリームの見所として、12コ下のベジガールからもタコ認定をいただいていることでお馴染みのコースケ先生の動向にも注目である。 常日頃「俺より強い奴に、会いに行く」を合言葉に活動を展開している巨匠であるが、何を血迷ったか今回VegeGriffonsの非公認ライバルチーム・シータのOBチームに強化選手として参加するとのこと。移籍のキッカケは、やはりスノボの趣味が合う仲間がシータの方が多かったからであろうか。 事件の予感しかしないこの展開、みなさん要チェケラである! |
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2018 02,08 17:03 |
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わしには弱点がある。
ファミ通にも掲載されたことの無い丸秘情報なのだが、機械系のモンスターはサンダー系の魔法が弱点であり、植物系のモンスターはファイア系の魔法が弱点であるように、わしは「ニオイ系」と「体液ネバネバ系」の攻撃に弱い。
明らかに臭い人やモノが近くにあるときは、危険を察知した瞬間からほぼ無意識のうちに口呼吸に切り替えられ、デンジャーゾーンが過ぎ去ることを待つ。ニオイの元との距離がだいぶあいてからも、鼻孔に残り香があると鼻呼吸再開後の一吸いでニオイを感じてしまう可能性があるため、口で息を吸い込んだ後にフンフンとポンプの要領で鼻から息を吐き出し、鼻孔の換気を行うことを欠かさない。
そして体液ネバネバ系、例えば手バナ(手で鼻水をかむ行為)や、くしゃみした時にベローンと鼻水が発射されていたり、ウン○を手で拭いていたりするのを目撃すると、鳥肌ゾクゾクの一撃KOである。それらの現象が身の回りで発生してしまいそうな気配を察したら、事が収まるまでは絶対にそちらを見られない。
しかしそんな対策をかいくぐり、不運にも苦手なニオイを吸引、もしくはネバネバ系を目撃してしまった場合、わしは心身ともに大きなダメージを受ける。
そう、わしはデリケートな少年なのである。
話は移り2017年6月3日の土曜の夜。全日本選手権優勝を合言葉に切磋琢磨してきた我々、東京さわやか活動普及青年隊こと東京VegeGriffonsの面々は、大会初日にして颯爽と予選敗退を決めたため、まだ日が高く辺りも明るいうちから、宿で思い思いの時間をエンジョイしていた。
概ね2グループに分かれ、片方は荷物がアルティ関連以外のグッズのほうが遥かに多いことでお馴染みの平本の持ってきた「仮設雀荘セット」を設営のうえで麻雀に励み、もう片方は大部屋に集まり軽くお酒を飲みながら談笑していた。ちなみに専属トレーナーのマコン☆君は、彼の存在意義である選手のコンディションケアという役割を放棄し、誰よりも熱心に麻雀を打ち続けていた。そう、俺たちVegeGriffonsの明日の勝利のための準備に、抜かりは無い。
さて大部屋グループは既にやることを持て余し始めたため、ベジの専属女子マネを務め、はるばる石川県から大会会場に駆けつけるという奇特すぎる感性をお持ちのサヤカ氏の持参したトランプでババ抜きをすることにした。
負けたときの罰ゲームは、
「隣の部屋で麻雀を打つドリンボの足臭(そくしゅう)をしっかりと嗅ぐ」
に決まった。
常人と異なり極めて繊細な鼻孔空間を誇るわしにとって致命的なこの罰ゲームが決まるまでに、布石となる事件があった。
そこは結構な大部屋だったのだが、トランプを始める前、わしはどこからともなく漂ってくるニオイに敏感に反応した。
ニオイの元を突き止めるため、くんくんしながらニオイをたどってゆくと、あろうことかわしの荷物が収納された60リットルPatagoniaバッグにたどり着いた。
ありえない
いやむしろ、あってはならない。
全く心当たりがないため極めて嫌な予感がしたが、わしのニオイレーダーが完全にわしのバッグをニオイの発生源と特定していたので、恐る恐るカバンの中身を確かめてみることにした。
スパイク袋にソックスが残っている??? 違う。
洗濯ネットに何か残した??? 違う。
その他に残っている袋は、未使用の衣類が入ったネットしかない。まさかこれのはずがないと思い無警戒でネットに鼻を近づけニオイを嗅いでみると、
ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
尋常ではない刺激臭が脳天を貫き、視覚、嗅覚、そして平衡感覚を司る神経に著しいダメージを負ったわしはその場で膝から崩れ落ちた。
意識が朦朧とするなか、そんなばかな・・・、とばかりに未使用の衣類が入ったネットを開けてみると・・・
今日1日を通して試合で使われたと思われる、全く見覚えのない薄汚いソックスが混入していた。
わしは速攻で悪臭を放ち続ける汚物を取り出し、ゴミ箱に投げ捨てた。極めて見苦しいかつ激臭を放つそれは、間違いなくドリンボの装着していたソックスであった。
しかし誰がこんな心無い攻撃を??
しかしわしの確認する限りドリンボは宿に戻ってからずっと麻雀をしているためヤツ自身が入れたとは考えにくい。
では誰だ、とばかりにあたりを見回してみると、明らかに犯人と思われる男が快感とばかりにニヤニヤしていた。
わしは彼の病的な行為に心を痛め、「どうして君はそんなことをするんだい?」と仏のマインドでたずねると、彼は答えた。
トミオカ「マネージャーさんが『洗濯物があればネットに入れておいてください』とLINEで流してたので、ドリンボさんの靴下も手頃なネット(←わしのカバンに入っていたネット)に入れておきました。なのでマネージャーさんのせいです。」
救いようがないクソタコであった。そして同時に、年上の男性に他人の足臭を嗅がせて苦しんでいるところをコッソリ見てニヤニヤするという、極めて珍しい異常性癖をここに露呈したのであった。
東京という魔都に毒されてしまった彼は、今後リアルさわやか集団の信州系のチームへ出戻りを希望しても、もう誰も引き取ってはくれないであろう。
さて話は戻り、ババ抜きである。
いくら罰ゲームがドリンボの生足臭を嗅ぐというものでも、10人もいれば負けることはないだろうと思い、参加することにした。そしてゲームが始まった。
負けた
気付けばわしは隣の部屋の畳の上でひざまずき、脂汗をにじませながら浅い口呼吸を繰り返していた。
そして目の前10cmにはこの世で考えられる最も醜悪でかつ獄臭を放ち続ける造形物、ドリンボの生足があった。
まるでサザエのようにイボイボしており更に湯煎したウ○コでコーティングしたかのような、もはやグロテスクとしか形容し難い真っ茶色のそれは、見るだけでも地獄、まだ嗅いではいないが確実にその臭気は煉獄を連想させるに易かった。
鼻のバリアを解放して一気に息を吸い込む
先ほどクルーズにユニバースでブレイクされる直前のディフェンス時の心身の状況よりも、わしにとって遥かに辛く厳しいミッションであった。
10人以上の野次馬がまるでコロッセオでの闘技会でグラディエイターの闘いを煽るが如く、わしの足臭嗅ぎを囃し立てた。
四方を囲まれ逃げ場がないと観念したわしは絶望の面持ちのまま、ウン○コーティングサザエことドリンボの足の1cmまで顔を近づけ、鼻のバリアを解除し、一思いに吸入した。
空中できりもみ回転していたのだろう。
吸入した瞬間、目の前が万華鏡のようにくるくる回転してるなーと思った直後、元いた場所から畳2枚分くらい離れた地面に頭から突き刺さり、それから数秒の間は全身の筋肉痙攣が止まらない発作に見舞われていた。そしてなぜか止めどなく涙が流れ続けていた。
それは単純にニオイのカテゴリだけで語ることはできない、戦争においても使用が禁忌とされる無差別神経ガス攻撃に匹敵する、暴力であった。
わしの視神経、鼻孔、気道、それに連なる毛細血管、そして心を深くえぐられダメージを負ったわしは、もはや自分のものではないような感覚の体を引きずり、命からがら元の大部屋へと帰還したのであった。
わしの発作もひと段落したところでトランプが再開され、次の罰ゲームのお題も発表された。
『ドリンボの生足を、舐める』
許されることではない。
いくら罰ゲームとはいえ、やっていいことと悪いことがある。
とはいえ、10人いて、2回連続で負ける確率は、100分の1。
瞬間的にわしの負ける確率は極めて低いことを導き出し、わしはマネージャー含むクソタコ連中が犠牲になる姿を見たい一心で、ゲームへの参加を決めた。偏差値の勝利である。
そしてゲームが始まった。
あからさまに、心無き八百長が発生していた。
ただのババ抜きなのに、30年以上生きていて一度も聞いたことがない「おてつきワンバック」ルールが発動するなど、正当な確率論を歪ませる事案が連発され、標的にされたわしの手の内は当然苦しくなっていった。
いつの間にか1対9の戦いになっていることに気付いてから、わしは持ちうる全ての偏差値をこの一戦に勝つために投入したが、どんなにがんばっても余裕の勝利は無理で、結局最後の1対1の対決まで残ってしまった。
しかしわしのオフェンスターン、相手の持つ2枚から片方を引き抜くと、ビンゴ!
圧倒的なプレッシャーを跳ね除け、壊滅的に不利な状態から大逆転勝利を収めた。
張り詰めた気合を一気に吐き出してバトルモードから勝者のリラックスモードに移行していると、そこに、普段はおとなしくムッツリしているこーじが目を血走らせ、白目を剥きながら突然わしに向かっていきり立って吼えてきた。
こーじ「いやいやいやいや、kljfg;ふぁういjh;いあjdふぃあsだから、ハルオの今の一手は認められない!ワンバック!!!ワンバック!!!ワンバックなんだ!!!!!!」
彼の精神は完全に分裂していた。
もはや血走らせて白目をひん剥いている目の焦点はあさっての方向を向いており、頭から論理が破綻しているうえに何を言っているかすらも全くわからないという状態であったが、トミオカに次ぐ彼の特殊極まりない異常性癖の欲望を妨げてしまうと自分の身に危険が及ぶことが懸念されたため、恐くなったわしはワンバックを受け入れた。
そしてカードを引き直して外し、次のディフェンスターンでブレイクされ、負けた。
こーじの様子を伺うと、無限に湧き出るエクスタシーで顔面が大変なことになっているようであったが、その様に恐怖すら感じたわしはすぐに目を逸らしてしまった。
そしてまるでだんじり祭りのようにわしという神輿はわっしょいわっしょいされながら隣の部屋のドリンボの元までいざなわれた。
デジャヴであった。
目の前に、粘着質の○ンコサザエがウネウネと蠢いていた。
わしはウンコ○ザエを前に跪きながら、全く記憶にはないがしばらく奇声を発していたらしいが、意を決して舌の先端をドリンボの足の親指の腹あたりにつけた。
・・・・・・・・・。
ここはどこだ?
小学生だった頃の記憶の中の世界?
学校の理科室?
食塩水を煮しめて食塩濃度を高める実験をしている?
先生にダメと言われたけど、ちょっと興味本位で高まった濃度の食塩水の水滴をなめてみる?
舌が燃えるような熱さと味覚がおかしくなるくらいのしょっぱさ?
やばい、これは味がどうこうで済む問題ではない、暴力だ、体に危険が迫っている???!!!!!!!
ニオイを嗅いだ瞬間に脊髄反射の勢いで空中を滑空したわしは、ガン!!!という衝撃と共に2mほど離れていた部屋のふすまに頭から高速で叩きつけられ、首の角度が150度を超えたところで、記憶を失った。
2018年2月8日。
まだ少し雪が残るほど寒い冬の朝の、職場へと向かういつもの通勤電車のなか。
わしは電車から降りようと少し歩いたら、カツンとつり革の手すり部分が頭に当たったとき、ふとそんな夢なのか現実なのか区別のつかない、走馬灯のような映像描写が頭をよぎった。
しかしこの件は、夢とは思えないほど、細部に渡って辻褄が合っている。
あの瞬間、わしの脳は自己防衛のためにこの負の記憶を封印していたのだろう。
2017年、またしてもわしは心に大きなトラウマを負った。
賢明な読者諸君、罰ゲームのネタに困っていたら、是非VegeGriffons人事担当のこーじまでご一報を。 |
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2018 01,05 17:43 |
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2017年の暮れ、台湾の大会に一緒に出たメンバーのLINEグループにメッセージが投稿された。
りお「(要約→)我らベジガール(※)はU24世界大会に向けて、2018年1月4日、パースに飛び立ちます。りきしさんは見送りのために空港に来ますよね?笑」 ※りお、つぐみ、かえでの3人(2018/1/4時点)
干支を一周している彼女らからしてみれば83世代のオヤジたちなんぞもはや狩る対象でしかないはずなのだが、数多の見送り候補の中から単独指名。
これはハニートラップなのか?
これは世に恐れられる文春砲のスタートなのか??
これはドラマ『昼顔』の上戸あやと斉藤タクミの始まりなのか???
いやいや、わかっている。
そう、十分、痛いほどわかっている。
最後の(笑)が全てを物語るように、わしなんぞが見送りに行かなくても大勢に影響は全くない。そしてアンダーの子たちの結果にカケラも影響を及ぼさない。更には最悪のケースを想定すると、行ったはいいが空港で放置され、「ごめんなさいちょっと忙しくて会えませんでしたプゲラッチョ」プレイをかまされるかもしれない。
そう、アルティ界のキモヲタのわしになんて何の期待もされていない。そんなことは便意をもよおしたらウソコをするくらいあたりまえの自然の摂理。
ちきしょー、そんなことは全部、わかってるんだよ・・・
わしの暗澹たる葛藤と裏腹に雲ひとつ無い見事としか言いようがない晴れ空のなか、わしは帰省中であった鎌倉方面の華絵門家族宅から羽田空港へ、相棒・コペンのエンジンをぶん回し、ハイウェイを爆走していた。
羽田空港の駐車場にコペンを停め、待ち合わせ場所である出発ロビーへと歩を進めていると、背後から「ハルピン」と声をかけられた。
振り返ってみるとトミオカがいた。ここにもハニートラップに引っ掛かった哀れな男がいた。
トミオカと合流し待ち合わせ場所に行くと、当たり前のように釣られているかんさんと共に、ベジガール+ミワ(初対面)がいた。
やあやあ!と、わしには不自然なほど爽やかに挨拶をした瞬間、ベジガールたちからは「なんか向こうからやべぇ奴が近づいてきたと思った」とお褒めの言葉をいただき、更に初対面のミワからは無言のまままるでゴミを見るかのごとく冷徹な視線を頂戴できたが、『あ、やっぱりね、本当に来たのかコイツプゲラッチョプレイだよね。』と、なぜか妙に納得することができた。その一方で、ふと『あ、これがコースケ先生がいつも感じているエクスタシーなのか。』と、わしも若干ではあるが顔にエクスタシーが浮かんでいることを感じ取ることができた。
昼メシ時だったので、みんなで空港内の飲食店に入った。全然アルティと関係のない他愛の無い話をあーでもないこーでもないしているうちにあっという間にお開きの時間となり、店を出ようとすると、何やらわしの背中に冷たく鋭い視線が突き刺さっている気配を感じた。
恐る恐る後ろを振り返ってみると、偶然、同じくパースに行く、ハスキーの大後輩のミノリがわしの存在に気付いてしまったようであった。
わしのFacebookへのゴミ投稿の全てに律儀に「いいね!」してくれる親愛なるミノリであるが、SNSではいいねするのにさすがに本人を目の前に「クソきもいね!」こと無視を決め込むことはためらわれたらしく、重い腰を上げておずおずと近づいてきて、声をかけてくれた。
しかしなぜだろう、ミノリの目の物憂げなこと。
時代は違えど完全に湘南藤沢キャンパス(SFC)のあの場所、あの空気、そして4年間のハスキーズ生活という共通体験し、特にSFC生は他のキャンパスからの独立意識が高いと言われているのに、チラッと「でも私この人と違うキャンパスなので・・・」などと安くホワイトホーンズ逃げをかまそうとしていたが、キミは私の直属の後輩なのだよ。そう、ハードキモヲタの、私のね。
しかしながら安いハニートラップに引っかかって羽田空港まで来ていることが10コ下の直属の後輩にバレてTHE・穴があったら入りたい状態のわしは完全にパニック状態に陥っており、話途中に「ほんじゃがんばってね!」とテンプレ応援ワードをリピート再生して、逃げるように店の出口へと向かった。
やべー、お忍びのはずだったのに既に近めの人にバレてしまったと後悔しながら店の出口に向かうと、出口付近で仁王立ちをし、なぜかミノリと同じくこちらに痛烈な視線を浴びせてくる男の存在に気付いた。
そう、 なんだか最近登場頻度高めの、 たくちゃん(≠妖怪)
ミノリのときのように後手をとって錯乱してはいかんと思い、「なんでいるんだよっ!」と先制攻撃を仕掛けてみたものの、どう考えても「それはこっちのセリフだろ」と返されて即死することが目に見えていたので、ここはあえて返事を待たずに他人のフリをして、先の先制攻撃すらうやむやにしたまま出口へ強行突破するプランBに切り替えることした。
勢いのみでたくちゃんの防衛線を突破して店の外に出ると、なにやら入る前と様子が異なっている気がした。
どうやら、ちょうど入った店の付近がU24の選手の多くの人の集合場所になっているらしく、あからさまに関係者が多い。
そのなかで、普段はトップ選手として活躍しながら、今回のU24ウィメン代表とミックス代表のそれぞれコーチを務める萌萌とジェンが目に留まった。
彼女らは血と汗と涙の努力の積み重ねでアルティピラミッドの頂点に登りつめ、今回は世界と戦うチームを率いるという高尚な目的を持って羽田空港に来ているというのに、対するわしはプゲラッチョハニートラップにホイホイ引っかかって羽田空港に来ているという、この格差。そう、わしの手に握られているのは、パース行きのチケットではなく、裁判所行きのチケット。
もうダメポ
どうか気付かれないでくれと祈りを捧げていたが、心無い誰かがチクッたのか、わしの私服が少し特殊で目立っていて圧倒的な動体視力が30m先に現れた違和感を見逃さなかったのか定かではないが、結局、バレた。
わしは完全に視線を外し他人を決め込むというカモフラテクを発動させていたがそんな小手先は2人に全く通用せず、祈りも空しく一直線にこっちにやってきてしまった。
そしてジェンは「なんで声かけてくれないんですか~」と優しく話しかけてくれた。
わし「それはだね、私が安いハニートラップにまんまと引っかかったからだよ。」
・・・、そんなことは言えたものではない。
わしが回答に困ってまごまごしていると、痺れを切らした萌萌から、厳しい注意を受けることになった。
萌萌「缶バッジの位置がズレてる~」
どうやら缶バッジはティクビの真上につけることが鉄則らしく、なるほどわしが胸につけていた缶バッジは1cmほど内側にずれていた。
・・・、なんだかよくわからないけど、助かった。
それからというもの、とにかく羽田空港から逃げたい一心で(←わしだけ)朝の集合場所地点まで皆と戻ってきた。
最後に「羞恥プレイに晒しやがった恨み!」とばかりに、ベジガール+ミワの大事な利き手を破壊せんばかりの固い握手を交わし、アディオスしたのであった。
↓期待のホープ・かえで君とハードキモヲタ
---あとがき--- と、決して一般的なスタイルとは言えない形でお見送りさせていただきましたが、空港にて逆にかまってくれたU24代表関係者の皆さま、ありがとうございました。日本より心を込めて応援しております。これから1週間のみなさまの戦いぶりを、とても楽しみにしてます!1/10(水)と1/13(土)は我が家の120インチスクリーンを用いてシークレットパブリックビューイングを開催予定ですので、興味ある方はFacebookなどでご連絡ください! |
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2017 12,12 18:58 |
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メイドから掌底カチ上げを甘受した翌日、わしは懲りずに雷神のGAIAカップ優勝の打ち上げに参加した。
わしはみんなと「優勝おめでとー!」の祝杯を交わしたのであたかも自分も優勝した気持ちになっていたが、そこでふと、それは純粋な白昼夢であることを思い出した瞬間の寂寥感といったら、ゾクゾクするものがあった。
打ち上げにはコースケ、尾中部長、ドリンボ、わしといった聖オゲレツ学園東京アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons所属の、雷神への参加資格がギリギリ首の皮一枚の連中から、西からは韋駄天さん、エマ、志村さん(←こういうときだけ西ヅラしてて鬱陶しいこと極まりない)といった代表級の有名人まで、まさにピンキリといった面子が参加していた。特に前者4人に関しては大会にいてもいなくても何ら結果に影響を及ぼさないのであるが、打ち上げにだけはしっかり来るところがとても太いハートを持っていると言える。
そこに、雷神優勝の立役者となった男がやってきた。
そう、たくちゃん。(≠妖怪。元日体、現ノマ)
最近の経歴・成績だけでも2016年世界大会のオープン日本代表、2017年全日本選手権優勝、2017年ワールドゲームス日本代表と、この上ない。全日本選手権の予選でドヤ顔で敗退している聖オゲレツ学園(以下略)のタコとは生きている領域が違うことは明白である。(ただし最近第三者的に見ても劣化が著しいと評価される、且つ現役無職のドリンボさんだけはいまだに自分がトップ選手と認識しているらしく、この期に及んで「芝は余裕」(←Buzzの芝選手)とおっしゃっていたので、是非近いうちにマッチアップして公然とどつきまわされてほしいと心から願っている。)
そんな聖オゲ(以下略)にとって雲の上の圧倒的な存在であるたくちゃんなのであるが、席につくとその威光を振りかざしてふんぞり返ることなく、逆に前のめりとなって好奇に満ち溢れテカテカとした表情をしていた。
この空間のどこにそんな興味深い案件があるのだろうと思って話を聞いていると、耳を疑う発言が飛び込んできた。
たくちゃん「ドリンボさんとかコースケさんとか、有名人に会えてすごく嬉しいです!」
ん?
足臭とセクハラのラブマシーン(または35年ローン子持ちのニート)ことドリンボと、ランナバウオことコースケという、経歴的に何もアルティ界に貢献していない二人に会えて嬉しいとか、正気の発言ではない。
更に話を聞いてゆくと、優勝したGAIAカップで唯一心残りがあり、それは顔面の迫力と達者なトークだけでアルティをプレーしている尾中部長と、チームメイトであったにも関わらず大会を通して望んでいたほどお近づきになれなかったことだ、とのこと。
どうしてそうなる???
アルティ的に1mmも接点のない我々をなぜ有名人と認識する???
ロシアの文化歴史学者が「主人公」を以下のように定義したという記録がある。
“テクストを内と外の二項対立的空間に分け、内から外へ、また外から内へ、二項対立的世界の境界線を越える人物を「主人公」とする。”
どうやらたくちゃんはこの業務日誌を深く読み込み過ぎたために彼らのことを業務日誌における「主人公」と認識し、それが実際に現実世界に現れたものだから、業務日誌の世界から飛び出してきた「有名人」と錯覚してしまったのではないか。
つまりは、業務日誌の中毒症状で、幻覚を見ている???!!
非常に危険な兆候は、トークの随所に出てきた。
『ランナバウオ』
『さっこ』
『越谷レイクタウン』
ふとこれらのワードが出たときに、「それ、○○の記事に出てましたよね!」とわしに満面の笑みで同意を求めてくる場面が何度もあったが、中には筆者であるわしですら忘れてしまった件も含まれていた。
筆者としてとても喜ばしいことである一方、また一人日本の至宝がダークサイドに堕ちてしまったと、わしは顔では笑い、心で泣いていた。
また、打ち上げのなかで、雷神を牽引したキャプテン・コースケがたくちゃんのことを「たくや!」と、大会二日間の激闘を共に戦い抜いた戦友に対してあってはならない、リアルに誤った名前で呼ぶプレイを何度も繰り返していたが、その度たくちゃんの顔にはうっすらエクスタシーが浮かんでいたことを、わしは見逃さなかった。そして誤って呼んだ当の本人にも当然のごとくエクスタシーが充満しており、もはやこのあたりの人間関係はカオスとしか表現できない有り様であった。
宴たけのなか、惜しまれながら打ち上げは終宴となった。
皆はJR品川駅の改札に入ろうとするところ、わしは京急線だったためその旨を伝えると、突然呼び止められた。
たくちゃん「ハルオさん、一緒に写真撮ってください!」
ツーショットを撮ったら、やっと撮れた~!と喜んでくれた。
『メイドに掌底を打ち込まれ感謝を述べるキモヲタ → 日本代表選手』
この流れの写真撮影希望の流れは有り得る話であるが、逆に、
『日本代表選手 → メイドに掌底を打ち込まれ感謝を述べるキモヲタ』
という流れで写真撮影を申し込むことは、世間一般的に有り得ない。サッカーの世界で例えると、本田選手自身がスマホを持ってキモヲタにお願いしてツーショット自撮りする、とか、想像がつかない。どう考えても逆な件である。アルティメット界って、楽しいネ。
わし「たくちゃん、どうか道を、誤らないでね。」
わしは渾身の決めゼリフを残して皆と別れ、颯爽と家路についた。
その道中、心なしか口元が緩んでいたとか、いなかったとか。
口元が緩んだ際、「なんか頬の辺りが痛いな、今日の打ち上げが楽しくて笑いすぎたかな」と思ったが、冷静に観察するとそれはメイドの掌底によってつくられた打撲痕だったとか。 |
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2017 12,11 20:28 |
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「ご主人様、お帰りなさいませ!」
尾中部長、エマ、わし、アスカの4人は非日常空間へと足を踏み入れていた。
アルティの同期で元中京、現ルイーダのエマが珍しく東京にやってくるというのでエマを囲む会と称して飲み会がセッティングされたのだが、顔面の迫力が金城武級という鬱陶しさを誇る尾中部長の巧みな話術による誘導によって、いつの間にか会はおかしな方向性へと導かれていた。
秋葉原にある某雑居ビルをエレベータであがると、扉が開いた瞬間、荘厳な装飾が施された宮殿のエントランスが眼前に広がった。その宮殿のご主人様は永らく不在だったとのことで、久々に帰城したご主人こと我々に対して、しもべのメイドマリオネットが「ご主人様のお帰り!」とばかりに嬉々として出迎えてくれた。
そう、 いわゆるメイド喫茶である。
その名は『ロストキングダム』。我々はメイドマリオネットのなぎさちゃんに丁重にお席へ案内された。
席にて、なぎさちゃんの操作する手人形の『熊のオカダ(←なんか聞き覚えがある気が・・・)』からロストキングダムのシステムについてひと通り説明を受けた。メニューは1時間単位の席フィーに、ドリンク代とかが注文ごとに追加されていくというものであったが、メイド喫茶ならではのメニューも一部存在していた。せっかくのエマを囲む会なので、我々はそれらの特殊メニューをオーダーしてみることにした。
◆『真夜中のロンド』 メイドマリオネットとゲーム(キングダム的な世界観のあるゲームではなく、小型のワニワニパニック等の庶民的なゲーム)を5分間楽しむことができる。 →尾中部長がオーダー。ドブなような5分間をエンジョイし、1500ロスト。(1ロスト=1円)
◆『聖堂の肖像画』 メイドマリオネットと2ショットでチェキ撮影&チェキにメッセージもらえる。 →エマがオーダー。まんざらでもない笑顔のために、1500ロスト。
◆『逆襲のマリオネット』 →給仕するマリオネットがご主人様に逆襲するという謎設定のもと、メイドマリオネットにぶん殴ってもらえる。しかもその瞬間を別のマリオネットにチェキで撮影してもらえる。周囲のヲタクたちの好奇の視線を浴びながらぶん殴られるという陵辱プレイのための料金は1500ロスト。尾中部長による達者なトークの誘導により、結局わしがオーダー。
ロンドと肖像画に関しては、マリオネットさんたちも想像の範囲内のビジネス対応であったので、逆襲に関してもぶん殴るとは言いつつも「ご主人様、にゃんにゃん猫パン☆」程度の破壊力なんだろうなとタカをくくっていた。わしは高校時代、地元の少林寺拳法の道場に通っていたため、人を殴る痛み、殴られる痛みを知っている。その経験から、素人が敵意の無い相手を全力で殴ることなどできないと理解していたため、そこまで凄惨な結末を想像できず、『逆襲のマリオネット』のオーダーを断固拒否することもなかった。
そして、メイドマリオネット・めいちゃんが目の前にやってきて、言った。
めいちゃん「往復でいくので、一発目ではあまり動かないでくださいね◎」
ビジネスメイドごときの殴打でへこたれるものか。
周囲のヲタクたちから「ウヘヘヘ、暴れるようなら僕がうしろから羽交い絞めにしておきますよ~◎ウヘウヘ、プゲラッチョ」と、逆にこちらが死にたくなるようなチャチャを入れられたのも、わしの決意を更に固いものにした。
めいちゃん「それじゃいきまーす◎」
わしは戦士らしく後ろ手に腕を組み、殴打の瞬間のめいちゃんの心の揺らぎを見逃すまいと、刮目してその目を凝視した。
そしてめいちゃんの左腕が振りかぶられた。
おや、猫パンにしては振りかぶりが大きい・・・?!
次の瞬間、手のひらという大きな範囲ではなく、ピンポイントの掌底が右の頬骨の下から左45度上に抉るように打ち込まれた。
ガン!という鈍い衝撃音と共に凄まじい衝撃が頭骨に叩き込まれたが、わしは己の誇りにかけてそこでのリタイヤから踏みとどまり、次の一撃に耐えるべく歯を食いしばり、目を見開いてめいちゃんを凝視した。
そこには左手の掌底を振りぬいた反動を利用して腰のためをつくり、既に右腕を高く振りかぶるめいちゃんがいた。
その目には、ご主人様をぶん殴ることに対して迷いが無いどころか一切の感情が宿っておらず、ただ自動的に目の前のキモヲタを爆砕するために最大の破壊力を右の掌底に込めることだけに最大集中するメイドの姿があった。ただ純粋に、必殺の一撃に向けて流れるように予備動作に移っていた。
来る!!!!!!
右手が利き手だったのだろう。
先に喰らった左手による頬骨をカチ上げるような掌底と全く同じ軌道だが、段違いに破壊力の違う一撃が左の頬骨下に叩き込まれた。
さすがに目を閉じてしまったのは武士の恥であるが、インパクトの瞬間、目を閉じた暗闇の中で赤い火花が散った。
まじか。
これは、ホンモノや。
わし「ありがとう。」
わしは大人になってから初めてではないかというレベルの勢いでぶん殴られたにも関わらず、極めて高度な技術が駆使されたクリーンヒットであったために痛みよりも尊敬の念が先行し、その見事な身のこなしに対して自然と感謝の言葉がこぼれだしていた。わしの心は明鏡止水の如く、清々しさに満ち溢れていた。
現金をロストしてメイドにぶん殴られて感謝を述べたとか、絶対に嫁に言うことのできないワードの羅列なのである。 (雷神打ち上げ当日編に続く) ↓オマケ・エマ |
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2017 11,30 21:59 |
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ある日、コースケからLINEが入った。
コースケ「今年の自己紹介文を書いておきぬに送って。チョー適当でいいから今週中に。」
あまりに雑なアウトソーシングにわしは奴のケツをぶち割ってやりたい気持ちで一杯になったが、一度上がった血圧を下げ、戦友の頼みならばという男気のもと引き受けることにした。しかしながら何の紹介をすればいいかもよくわからないゴミオーダーだったので、とりあえずコースケの紹介文を軽く書き上げ、指示されたとおりおきぬに提出した。
結局2017のGAIAカップにて、以下の文章が、あろうことかチーム・福島塗料雷神の紹介文として掲載されることになった。
----- それは今は昔、2005年のこと。俺たち1983世代で学生時代に名を轟かせていたのは2人。西の松野に、東の久富。え、東の方に聞き覚えがないだって?確かにスーパースターだったが俺の名前は知れ渡っていないかもしれない、なぜなら俺の大学、東京外大は予選で駆逐されてしまったからな。え、東京外大の卒業名簿に俺の名前が載っていないって?それはそうかもしれない。俺は勤勉だから1年生を2回、2年生を2回やったあと、3回目の2年生をやろうとしたらなぜか学校から叩き出されたからな。え、ホントはすごくない人なんじゃないですかだって?そんなわけないだろう、日本代表を多く抱えるチーム雷神のQBとゾーンの番長を不動のものとして任されているんだぜ?そう、松野世代、もとい久富世代の久富とは俺、久富コースケ様のこと!!対戦相手諸君、俺にナメてかかると、怪我するぜ・・・。 -----
2017年11月25,26日に富士にて行われたGAIAカップ。
この紹介文があったからかどうかは不明であるが、遂にコースケさんは83世代の同期(+@)チームの福島塗料雷神のキャプテンに就任された。
学生時代の雷神の西のメンバーといえば神のような存在であり、学生4年間で一度も対戦すらできないという関係であったのが、時を経て、チームメイトとなり、彼らを束ねる立場となる・・・。 しかもそんな圧倒的な西のメンバーだけではなく、日本代表の中の日本代表であるワールドゲームス日本代表の志村さんとたくちゃんをもその掌で転がす・・・。 特に学生時代コースケの所属していた東京外大は予選を勝ち抜くことができないレベルであり、その島耕作の如き出世街道は、まさにアルティ界における夢物語である。
別チームでGAIAカップに参加していたわしは、風の噂で雷神が勝ち進んでいることを耳にしていた。
そして遂に大会は準決勝まで進んだ。
準決勝の組み合わせの1つは、なんと「雷神vsBOUHSEARSの極み」。まじかよ、そこまで勝ってるのかよと思い、さすがに昼飯を買いにコートサイドを通りかかったわしは足を止め、試合を観戦することにした。 激戦のなか、ラインナップする雷神のメンバーはほとんど固定しているように見えた。そしてそれと同じくらいサイドラインで身を固めている2人がいたのだが、非常に見覚えのある面々であった。
そう、その2人とは、 我らが東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの、 尾中部長とコースケ
わしはVegeのチームメイトとして溢れ出る涙を抑えることができなかった。
しかしサイドラインにおいても、コースケはキャプテンとしての責務を果たしていた。ひたすら自分たちを除いた男メンバーをコールする。
ちなみに尾中部長は久々に巡ってきたディフェンスのターンにおいて相手からTOをとり、尾中部長へのシュートをキャッチすれば念願のブレイク!!!という激アツなシチュエーションで見事にキャッチミスをするという、実に印象的で味のあるプレーを繰り出したとのことで、それからというもの完全に立場を失い存在感を消していたとのタレコミがあった。
しかし尾中部長と異なり特段何もしていないコースケは、キャプテンとして行っているラインナップのメンバーコールで頑なに自分の名前を呼んでいなかったので、純粋に不思議に思ったわしは、試合中ではあったが直接本人に聞いてみることにした。
わし「コースケは試合に出ないのかい?」
実に単刀直入なわしの質問に対し、超越したドヤ顔で回答が返ってきた。
コースケ「俺たち(たぶんもう一人は尾中部長)は3点差以上つかないと出ないから!」
リスクヘッジ、それが俺たちに与えられた使命だ!とばかりに、彼は全力で雷神における自らの役割を果たしていた。
わしの慟哭の裏で実にシビれる1点を争うシーソーゲームのまま試合は進み、その後遂に彼らの出番がやってくることはなかった。
決勝。「雷神vsオッズアンドエンズ」。
コースケが、躍動していた。
しかもサイドラインではなく、フィールド内で。
Dセットとして試合に出ていたコースケはサイドライン際50cmの位置を右往左往、もとい献身的に走り、ポイントポイントでパスを受けてはディスクを大地に還すことなくチームメイトに返していた。オッズアンドエンズの選手の顔からは「あれ、この人サイドラインの守護神じゃなかったっけ?」と困惑の表情がみえたので、コースケがサイドラインの外の人なのか内の人なのかはっきり認識されていないという懸念があったが、彼はただ8人目の選手としてフィールドに紛れ込んだ部外者ではなく、れっきとしたプレーヤーであった。
そしてブレイク。
8-6の2アップで、コースケキャプテン率いる雷神は勝利した。
そう、この巨大トーナメントで、優勝である。
それは下積み時代の長かったコースケが、遂にモノホンへの仲間入りをした瞬間であった。
なおコースケは100m離れた場所からでもわかるような光り輝く蛍光イエローのサングラスをしていたが、その輝きは彼から滲み出るエクスタシーが成分との噂である。 |
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2017 11,16 17:24 |
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11月某日、峰岸パイセンより「完璧」のお墨付きをいただいた我らがアトリエ清澄にてRun to Taiwan2017の祝勝会が行われたことは先日報告した。終始和気藹々としたムードで行われた祝勝会のなかで、決して風化させてはいけない、許されざる事案が発生していたことを思い出したので、この場を借りて記させていただく。
祝勝会には10人あまりの戦士たちが集い、皆それぞれおみやを持ってきてくれた。勝利のシャンパンやワイン、絶品生チョコ、そして貯金残高が1万円しかないと泣いていたエミにいたっては高級フルーツパーラー・千疋屋のホールケーキを2個も買ってきてくれて、皆のチーム愛にわしはいたく感動したのであった。
そんな中、他の追随を許さない圧倒的な存在感を誇る一品がおもむろに提供された。
“知人の結婚式二次会に参加したときに引出物としてもらった、サラダドレッシング”
提供者は、秀一先生より「そのTシャツを買う人の神経がわからない」という辛辣な評価をいただいた、どう見ても爆毛のパイ毛を模写したとしか思えないデザインのTシャツをエクスタシー交じりのドヤ顔でお召しになったその男、
そう、 コースケ
↑爆毛パイ毛T
引出物の横流しかつタコパなのにサラダドレッシングという、尋常でなく異質のおみやに一同非難轟々となっていると、漢はドヤ顔の上書きで言い放った。
コースケ「それ、フランス産のゼリー※でいいやつだから!!!!」 ※ゼリーではない
そう。。。なの。。。か。。。
一同、コースケの未知のロジックによる主張に圧倒され、溢れ出る疑問を全て無かった事にして各々の心に本案件をしまい込むしか、もはや事態収拾の方法がなかった。
その後、試合動画を見ながら、途中ベジガールによる無差別テロを挟みつつも、パーティーは和気藹々と和やかに進行していった。
今回のパーティーの趣旨は『試合動画とかを見ながらタコパ、ピザパをし、台湾の思い出に耽る』であったので、キッチリとその意図に沿って進行していたが、宴もたけなわとなっている頃合で、何の前触れもなく突然提案が入った。
コースケ「みんな、カムサハムニダゲーム※やろうぜ!!!!」
※カムサハムニダゲームとは・・・コースケが開発したと豪語する、『たけのこニョッキ』のベースを丸パクリしてパイ毛を生やしたようなゲーム
食後のお楽しみスウィーツタイムや動画鑑賞をぶった切り、突然謎極まりないゲームの開始を宣言したコースケに対する、ちょくやベジガールによる汚物を見るような冷ややかな視線は壮観であったが、カムサスイッチの入ってしまったコースケの猛牛のような突進力は、かの大魔王・峰岸パイセンですら制止は不可能であった。
カムサハムニダゲームなるただの飲みゲーが20分程度行われたところで、予定終宴時刻を迎えたため、中締めと相成った。
皆が三々五々、帰宅準備なり飲み継続なりしているなかで、台湾の余韻もこうしてキレイな形で終わりを迎えるのか…と感慨に浸っているところに、誰も予想することができない大惨事が発生した。
我らがアトリエは普通にスローができるくらいの広さがあるのだが、誰かが近くにあったフリスビーをコースケに渡してしまったことが、全ての始まりだった。
コースケがスローを通そうと思っている軌道上には食卓と天井しか無く、食卓もローテーブルであるため、床上50cmから天井2m50cmが開放された空間であった。
スローするにあたってなんら影響の無い環境であることに慢心したのか、軽く顔面にエクスタシーを滲ませながら、コースケは普段一切投げないスクーバの構えをとった。
少し嫌な予感はしたが、最悪でもディスクが食卓のケーキに突き刺さるだけで、それ以上のことは想像できなかった。
そして、コースケは、スクーバを投じた。
皆の視線を集めるディスクは、スローを待ち構える人の方ではなく、鋭角に天井へ向けて飛行していった。
そしてその先にあったのは、 20mの電線に電球が連なる、 ガーランドライト
台湾であれだけ地球を痛めつけ、特につぐみのスーパーキャッチ直後のサイドを救いがたい速度で突き刺してつぐみからゴミを見るような目で見られるほどに下方向へのスローが得意だというのに、この瞬間だけは絶望的なまでにピンポイントで上空の電球まっしぐらであった。
そしてわしは見届けた。
鋭角に上昇するディスクのリムが、電球のガラスを突き破り、中のフィラメントを破壊し、逆側のガラスをも貫通するところを。
一瞬の出来事であったが、望まずにフィラメントの光を落とすこととなった電球が、木っ端微塵に破壊されるその光景は、まるでスローモーションのようにわしの頭に焼きついた。
↑破壊とエクスタシー
しかし電球の破壊は、悲劇のほんの序章でしかなかった。
天井2m50cmで木っ端微塵となった電球のガラス片は、パーティー参加者と、食卓に、まんべんなく降り注いだ。
食卓には、まだ食べかけの絶品生チョコや、あろうことかエミが全財産の半分を投入して買ってくれた千疋屋のホールケーキが並べられていた。
ガラス片によって加工されたスウィーツたちは光の反射によってキラキラと輝き、見た目麗しくデコレーションされたが、食品としては全滅した。
皆の帰宅後、わしと華絵門は、無念のあまり涙ながらにガラス片加工された食品たちの処分と、掃除機をかけてもかけても出てくる床のガラス片の掃除を行ったのであった。
この大惨事で生き残ったのは、奇しくもコースケが持ってきてくれた、使われることなく冷蔵庫にしまわれていた、サラダドレッシングのみであった。
わしは現在ムサコに8兆円を投じて建設中であるというコースケの新居、“ネバーランド”にいつの日か侵入し、腐ったフランス産サラダドレッシングをそっと冷蔵庫に紛れ込ませる仕返しをすることを、心に誓ったのであった。 |
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2017 11,13 16:58 |
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11月某日、心無い人から変態部屋と呼ばれている通称「アトリエ清澄」にて、「Run to Taiwan 2017」の祝勝会が行われた。
和やかな雰囲気で始まった祝勝会が進むなかで、入手したベジジャージ上下を身にまとった三人娘(台湾で一緒にプレーしてくれた、りお、つぐみ、かえで)の一人、りおがわしに向かって嬉しそうに言った。
りお「りきしさんりきしさん、実はこの3人のLINEグループ名を、『ベジガール』にしたんです!」
わしは衝撃と絶望のあまり肛門の制御を完全に失い、もし腸に溜まっていたらパンツにフル放出してしまったであろうというほどの腰砕け状態に陥ってしまった。
やってしまった。
どこで道を誤ってしまったのだろうか。
目の前のアルティ界の宝が完全にエリートの階段を踏み外し、アルティ界のダークサイドに堕ちかけている・・・!!!
国内の大会会場において、毎度ゴミ虫の如き鼻つまみ者扱いされている俺たち東京都聖オゲレツ学園アルティメットヱロス倶楽部VegeGriffonsの名前の一部を冠するグループ名をつくってしまうなんて、アルティ界のマジョリティーの感性からしたら有り得ない事態であることがご理解いただけるだろう。
各所属大学の主力として活躍し、地区選抜を経てU24の代表まで上り詰め、台湾の大会においてもキラ星の如く輝いていた彼女たちは、いつの間にか鈍い色をした紫のV-ウィルスに汚染されてしまっていた。
汚染の原因として、台湾において日本国憲法の原則の1つである基本的人権が完全無視されたタコ太郎(コースケ先生)との濃厚接触が考えられるが、V-ウィルスに感染し、汚染される速度は予想以上に早かった。
その証拠に、祝勝会においてにわかには信じがたい、身内への無差別テロが計画、実行された。
祝勝会も中盤に入り盛り上がっているところに、「みなさん、シュークリームを食べてください!」とばかりにベジガールたちから参加者みんなに、かわいいディズニーのケースに入ったシュークリームが差し出された。当然、最若手のベジガールたちがくれるシュークリームを、みんな嬉しそうに手に取り口に運んでいった。
「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 「ギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
突然、コースケと、隣でムッツリしていたちょくが悲鳴と共に卒倒した。
甘くて優しい、恋の味のするはずのシュークリームを食べたコースケ、ちょくの顔面は尋常ではないほど歪みきり、口の周りをただ事ではない黄色に染めて、もだえ苦しんでいた。 ↑しっかりとカメラに向かってリアクション
しかし被害はそれだけで収まらなかった。
「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
なんと女子であるエミも漫☆画太郎ばりに顔面を歪めて突然悲鳴をあげ、涙をボロボロこぼしてもだえ苦しみ始めた。 ↑家庭用ゴミ箱がエチケット袋として使われる図
この事態はどういうことだ?!とばかりに、もしやと思いわしも手にしたシュークリームを半分だけかじってみると、中にはえげつない量の「からし」が注入されていた。ケースからはランダムにシュークリームが取られていったため、誰が犠牲になるかもランダムだった模様。タチの悪さが極悪極まりない。
一刻のうちに数人が犠牲となった瞬間、わしは室内の一角に空間が歪むほどの邪悪な紫色のオーラをまとい、残酷な薄ら笑みを浮かべている集団の存在を感じ取り、「何奴???!!」とばかりに目を向けてみると、そこにはあろうことかベジガールたちが鎮座していた。襲い来る舌・鼻・目の激痛と涙と戦いながら諸悪の根源がどこにあるのか突き止めようと、最後の力を振り絞って邪悪な笑みを浮かべるベジガールたちの瞳を凝視したら、その全ての瞳の奥に大魔王・峰岸パイセンの姿が映っていたように感じた気がしたのだが、真相は闇の中に葬られた。 ↑大魔王
どうかベジガールたちにはジェダイの騎士としてVegeGriffonsを討伐する側に軌道修正していただき、正義の力をもって世界と戦ってくれることを、切に願うばかりである。 ↑タコ焼き番長、ベジガール! |
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2017 10,20 18:02 |
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『コースケさんを、手ぶらで帰すわけにはいかない』
いつぞやのロンドン五輪での男子競泳チームが発言し社会現象となった言葉であるが、偶然にもわしとかんさんも全く同じ想いを胸に秘めていた。2017年の8月のこと。
わしとかんさんは、もはやライフワークとなっている台湾の大会、『Run to Taiwan2017』への参加に向けて準備を進めていた。思い出されるのは昨年の大会での全試合終了後のコートサイド。スローを刺し散らかし、アンディとのミート対決でも綺麗に駆逐されたコースケは、まるで燃え尽きたマッチ棒のようにぐったりして、虚ろな目で言った。
コースケ「・・・。俺はいつになったらスターになれるのだろうか・・・。」 試合にも負け、もちろんMVP賞にも程遠い我々は何の賞も受賞できないと思っていた。そんななかアワードの司会者から、驚くべき発表が行われた。
司会者「”Party King” Award, Kosuke!!!!」
獲った。
アルティ人生において無冠であったコースケが、遂に獲った。実はコースケ、前夜のパーティーにてオリジナルソング・Belovedを熱唱するというゲリラパフォーマンスを炸裂させ、10万人規模の観客を熱狂の渦に巻き込んだのであった。その活躍が評価されての受賞を知ったときのコースケのエクスタシーに満ちた昇天寸前の表情は、わしにとって忘れがたい記憶となった。
↓Party King コースケ
話は2017年の8月に戻る。わしとかんさんは頭を悩ませていた。今大会においてもアルティメットでの個人賞受賞の可能性が限りなく低いコースケを、日の丸を背負うディフェンディングチャンピオンとして恥をかくことのないようどうやって台湾に送り出すか、議論に議論を重ねた。そして9月も終わりに差し掛かった頃、ようやく方針が固まり、各方面への根回し作業を始めたのであった。
そして総勢19名、チーム「染井吉野」として臨んだ10月14,15日、台湾は台中で行われた大会本番。
試合では、今回スペシャル参加してくれたU24女子代表のりお、つぐみ、かえでの獅子奮迅、大車輪の活躍により、なんと8戦全勝の優勝!ありえんティーのやばたにえんのマジ卍!わしなんかボーっと口をあけてディスクが進んでいくのを見守るだけで勝手に点が入ってしまうのだから、それはそれは頼もしい三人娘なのであった!
優勝した晩の祝勝会にて、急遽かんさんのフリで三人娘に大会の感想を述べてもらうことになった。
三人は濃厚な二日間を噛みしめるように振り返り、それぞれの想いを口にした。
りお「コースケさんの、サイドフェイクでのすっぽ抜け※が印象的でした。」 ※ブレイクチャンスのオフェンス中、ディスクを持ったコースケさんがサイドのフェイクをしたら雨に濡れていたためにツルリし、自身の2m横に落ちてTOを献上した案件。
つぐみ「ダイブキャッチの後にコースケさんにはたいたら、直後のスローで刺してくれた※のが印象的でした。」 ※ブレイクチャンスのオフェンス中、味方のパスをカッ跳びダイブでスーパーキャッチしたつぐみからパスを受けたコースケさんが、地球がかわいそうになるくらいのサイド刺しを繰り出し、TOを献上した案件。
かえで「タコ太郎のPPAP※が印象的でした。」 ※詳しくは後のムービーで紹介。もはやアルティメットとは関係のない案件。
三人が三人、優勝の喜びよりもコースケさんという生物兵器(タコ)の衝撃の方が上回っていた。コメントを考える余裕もないくらい急なフリだったので、これらは純粋に大会を通じて彼女たちが感じた気持ちなのであろう。三人には世界大会前に勝利のマインドを心に刻んでもらえたらいいなぁと思っていたにも関わらず、それを上回る鬼畜激安な圧倒的存在感により全てが霧散してしまっていた事実をそのとき認識し、わしは絶望のあまり血涙が止まらなかった。一方、当の本人であるコースケさんは褒められているとご認識されており、顔面からにじみ出るエクスタシーを隠しきれないほどの恍惚とした表情をなさっていた。
そんなこんなでかくかくしかじかあり、ドサクサに紛れて既にモノホン金メダルを手にしてしまったコースケであるが、当初計画していた”Party King”の受賞はどのような結末を迎えたのか。 構想3ヶ月、準備期間1ヶ月、大会運営にまで協力を依頼しプロDJにまで根回しし、更にはチームメイト18人の完全バックアップ体制で臨んだParty。コースケ氏にとって、間違いなく今大会最も重要な晴れ舞台。
その一部始終を収めたドキュメンタリー映像を制作したので、その現実離れした勇姿を刮目して見届けていただきたい。
↓Party Kingコースケ、王座防衛までの道のり |
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2017 10,04 19:48 |
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2017年9月23日の土曜日。わしはブログのネタを求め、お馴染みの静岡県は富士川緑地に来ていた。有象無象の寄せ集めタコチーム・ゴリラストロングの一員として一応試合に出る予定だったが、試合開始20分前に、突然声をかけられた。
ガーソー「大事な話があるんだけど、ちょっと来てよ。」
過去の経験から、確実にメンドクセェ案件であることが予想された。更にはそのガーソーの隣には、邪悪すぎる薄ら笑いを浮かべた尾中部長と平本が並んでおり、激しく不安に拍車をかけた。このメンツで大事な話とか、碌なことでないに違いない。
渋々同行した我々は、わざわざ国道1号線の高架下のあたりまで移動し、図られたかのようにガーソー・尾中部長・平本の3人とわしが向かい合うようなポジションがとられた。まるで何かのインタビューを受けるかのような構成、試合前だっていうのに死ぬほどメンドクセェと思っていると、平本の持つスマホが『ポンッ』という動画撮影開始の音を鳴らすと共に、尾中部長が口火を切った。
尾中部長「おきぬが、結婚します。」
は?????
青天の霹靂
まさに青天の霹靂としか言いようがない発言であったが、正直わしは“めでたい!”の前に、“何らかの陰謀で、トークが達者で顔面の迫力が鬱陶しいタコが戯言を吐いている”という邪念の方が先に湧き上がった。
なぜかというと、おきぬ(別名:きぬえ)とは同期の関係であるためチーム・福島塗料雷神でGAIAカップに一緒に出たり、同期飲みのときに顔を合わすことはよくあったのだが、その度に皆から「彼氏いるの・いないのイジリ」をされるおきぬは毎度『ないないないないない』の一点張りであり、その固さ、鉄の女マーガレットサッチャーの如くであったからである。
そんなおきぬが、結婚だと???!!!! いろいろステップは? リアルガチないない詐欺??!!!
嘘だろ?!というわしの、懇願にも似た問いに対し、3人は嘘ではないと言う。そのそぶりもいたって自然なものであったので、どうやら事実らしいと、わしは困惑する頭を抑えつけ、自分を無理矢理納得させた。
あまりの衝撃に唖然とし、動悸と共に冷や汗をかき、オシリもじっとりとなりつつある状況であったが、尾中部長のトークはわしに休憩を与えてくれなかった。
次の発言も、シンプルなものであった。
尾中部長「相手、誰だかわかる?」
いや、わからない。本当にわからない。おきぬ周辺の人からも、1mmも情報が漏れ聞こえてきたこともない。
それほどまでにおきぬは鉄壁のガードを固めていたのだろう。ベジの生けるタコ伝説・コースケ先生のユルさとは、まさに対極を成す。
ホントに全くお相手が誰かということについてかすりもしなかったため、わしはヒントを求めた。
Q.アルティの人? → A.そう
Q.西の人?東の人? → A.いい線つくねぇ
まったくわからん。
しかし次にガーソーから放たれたセリフにより、事態は急展開を迎えた。
ガーソー「話しているのがこの3人、ということは??」
尾中部長 → 同期、ベジ ガーソー → 早稲田、ベジ 平本 → 早稲田、ベジ
考えられる共通点は、独身が前提で、「世代が近くて、ベジで、早稲田関係で、わし含めこの4人と交流が深い」ということ??
・・・
・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???!?!?!!!!!
全てを理解してしまった瞬間、既に動揺からしっとりしていたオシリから極太の一本グソが高速発射されたような爆発的な衝撃が全身を駆け巡り、腰砕けとなったわしは立っているのが精一杯の状況に追い込まれた。
志村のことかーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
気付いたら、初戦が終わっていた。大事な話による衝撃はあまりに大きく、気持ちの整理にかなりの時間を要した。
現在は仕事の関係で関西に住んでいるため仮の姿で大阪スピリッツに所属しているが、移籍前は我らが青春純情派総合レクリエーション団体・聖オゲレツ学園アルティメットヱロス倶楽部VegeGriffonsの代表を長年勤め上げた志村さん。そんな志村さんとは、長い時間を共に過ごした。
小岩とかでの毎週の練習後、欠かさず居残りで一緒にスロー練をした、志村さん
2012年には、2人で90リットルNorthFaceバッグを背負い、1週間サンフランシスコを練り歩きアルティメット修行に一緒に行った、志村さん
スピリッツに行っても心はベジから抜け出せないらしく、各大会でゴミ試合を演じている我々を、いつもコートサイドでそっと見守っていてくれた、志村さん
全然、知らなかったーーーーー!!!!!
なんなら大会の前の週に行っていた小岩でのベジ練に突如志村さんはやってきて、練習試合開始10分後に我らが至宝のエース・コースケ先生に「コースケは動きが悪い!てかそもそもチームの誰よりも動いてないじゃないか!」と陵辱プレイをブチかまされていた。その帰り道、わしが志村さんに「せっかくの3連休で関東に帰ってきたのに、台風直撃でアルティできなくて残念だねぇ」と声をかけると、「ま、台風のおかげでこれからゆっくり彼女と会えるから、逆によかったかもね」とサラリとイケメン発言をされいたのがとても印象に残っているのだが、そのこれから会いに行く彼女って、おきぬのことだったのかーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!そして練習の数時間後、結婚報告を行っていたという後日談。タコ陵辱プレイと結婚報告が数時間の差で繰り広げられるというこのカオスな世界観、ハードやばたんのマジ卍なのである!!!
試合と試合の空き時間にやることは1つ。
わしとかんさんは大会会場のクラブジュニアテントへと向かった。
メインコート越しに観察していると、おきぬは以前会った時と見違えて圧倒的な勝者のオーラをまとい、腕組みをしてテント前で仁王立ちしていた。あまりに強いオーラであったためその存在感は天高くそそり立つようであり、一瞬おきぬがテントよりも大きく見えたほどである。
意を決しておきぬに接近し、しばらくわしは無言のまま視線の圧力を加えた後、話しかけた。
わし「・・・おめでとう。てかぜんっぜん知らなかったんだけど!」
おきぬ「ああー、ありがとう。」
そこから先週の志村さんの件も交えてトークを展開したが、最初塩対応と見せかけたおきぬの、口の滑らかなこと!聞いてて心温まるとはこのことなのであった!
ひと通りトークした後、別れ際に「ま、今のトークは全部ブログの取材のためなんだけどね」と言うとおきぬは膝から崩れ落ち、メインコートで試合中の選手より大きな声で『やだやだやだやだやだ!!!!』と叫んでいたが、後日ブログ化OKの了解をいただいたので、あれもやだやだ詐欺ということだったのであろう。(ちなみに照れ屋さんの志村さんは意図的にベジから避けている様子であり、遠くからお祝いの声をかけることしかできなかった。笑)
アルティ界イチ優しく太い男・志村さんと鉄の女・おきぬがご結婚!わしにとって今年最大級の吉報に対するお祝いの言葉を、このブログに代えさせていただきます。(←うれしくなさそう笑)
改めまして、心からおめでとうーーーー!!!!!!
p.s. おきぬとのトークとの間、傍らにかんさんがいたのであるが、衝撃的な事実が明らかとなった。
大会のほんの少し前、社長夫妻とかんさんとおきぬの4人で夕飯を食べる機会があったのだという。そこで社長から「早く身を固めなさいよ」とお言葉をいただいたかんさんは、当然このシチュエーションだから『俺とおきぬのことを言っているのか!』と思い、その後おきぬとの関係を考え、悶々とした夜を過ごしたのだという。しかし既に志村さんという相手がいるおきぬにとっては全然関係のない話。むしろ、おきぬは社長側の立場なのであった。
またしても奥義「アイソレーション・俺」が炸裂していたことをその時知ったかんさんの表情はエクスタシーに満ち、恍惚としていたことが忘れられない。
男女問いませんので、どなたかかんさんをよろしくお願します。爆 |
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2017 06,30 17:09 |
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ゾーンオフェンス。
チームによって得手不得手がはっきりと分かれる分野である。マンツーマンでは歯が立たなかったチームでも、ものは試しにと中途半端な完成度レベルのゾーンを仕掛けてみると、マンツーOの時と比べて信じられないくらい攻めあぐねたりする。
かくいう我ら永遠の少年サーカスことVegeGriffonsも、平均年齢30オーバーというベテランを揃えておりながらゾーンオフェンスを苦手としていた。思い出されるのは2017ドリームでの明治大学戦。試合中盤まで3アップで優位に試合を進めていたのが、ゾーンに切り替えられた途端に連続4ブレイクという玄界灘のマクラーレンを喰らい、初戦敗退したのは記憶に新しい。
ドリームでの敗戦を試金石とし、3ヵ月後の全日本選手権に向けての、当然ベジのステップアップの課題として、ゾーンオフェンスは大きなテーマとなった。
とある日の小岩での練習にて。
直前の練習試合でもまんまとゾーンを攻めあぐねてしまったため、改めてゾーンオフェンスに関するミーティングを行うこととなった。
『スロースピードは早く』
『カップをとじるためにパパーがつつく。カップがとじたら早いスイングで展開する。』
『スイングをもらったら、まずは奥から視点を落とし、ゲインのあるハンマーやロングの選択肢を意識する。』
「それはわかってるつもりだけど、実践できないことが問題なのでは?」
じゃあ具体的にどうすればいい???
過去のミーティングでも出し尽くされた意見が掘り返され、理論と現実のギャップに皆頭を抱えていた。10年間、毎年のように議論し、解決策も変わらないこのテーマに、チーム全体が沈痛な面持ちで下を向いていた。トミオカだけはなぜか口が半開きで完全弛緩した顔面で遠くの上空を見つめているようであったが、あたりには重苦しい空気が流れていた。
誰しもが革新的な妙案を望んでいた。わしも年齢だけはベテランとして何か鋭いアドバイスができないものかと頭をフル回転させていたが、結局はそんな特効薬のような甘い解決策などは見つかるはずもなく、ただただ己の不甲斐なさに下を向き、唇を噛みしめることしかできなかった。
そんな重苦しいシリアスムードの中、遂にあの漢が口を開いた。
漢とは、そう、第87代VegeGriffons軍主将・ヒロミチ。
さすがチーム移籍から2シーズン目という超スピード出世でVegeGriffonsの主将まで上り詰めた漢。
10年も平社員に甘んじている我々ベテラン勢の思考とは、切れ味が違った。
ヒロミチ「ゾーンオフェンスは、タマのしわを伸ばすイメージで攻略しましょう。僕は大学時代(京都大学:偏差値73)ずっとそうやって練習してきました。」
わしには“タマのしわを伸ばす”がどんな事象のことを指すのかカケラも理解できないワードの羅列であったが、具体的な戦略等全てを超越した、あまりにクリティカルなオフェンスポリシーのブチ上げにさすがのベジメンバーも絶句していると、「承認!」とばかりに、顔面を弛緩させM字開脚スタイルであったトミオカが腹の底からホラ貝の如く重厚な屁を放出し、そのままキャプテンの提案は採択されてしまった。俺の妙案でチームの意識が統一されたとばかりに、完全に仕事してやったぜ顔のヒロミチキャプテンの号令により、そのまま昼ごはんに入った。
それからというもの、我々はゾーンにおけるタマのしわ伸ばしオフェンスを確立させるため、様々なチームにゾーンのセット練のお願いをして鍛錬を続けた。お願いしたチームの中にはMUDさんなど女子のトップチームも含まれていたが、我々がそんなポリシーに則ってオフェンスしていたなんていうことは、当時もこの先も絶対に口外できない事案なのである。
それから3ヶ月。
遂に今シーズンの練習成果のお披露目の場である、全日本選手権・東日本予選を迎えた。
相手は大ベテラン+若手が融合したクルーズ。
確実にゾーンディフェンスが仕掛けられることが予想され、まさに願ったり叶ったりの状況が生まれたのであった。
しかしながら、あれだけ練習したゾーンオフェンスであったが、やはり今回も絶望的に苦しめられた。
クルーズの大ベテラン陣の形成するシワはあまりにも深く、押し寄せる襞の波によってじわじわとライン際まで追いやられ、そこで若手のシンペイ君によるピンと張られたシワ、もといストーリングをガッチリ極められ、まんまとガンはまりした。
3月のベジであったらそこで攻めの手立てがなくなりThe Endであることは間違いなかったが、ヒロミチキャプテンの打ち立てた信念をもとに弛まぬ練習を続けた我々はなんとか喰らいつき、ユニバースポイントまで持ち込んだ。
そして始まったユニバースポイントのオフェンス。しかしまんまとドリンボがスローを刺してTOを献上した直後、クルーズの要するレジェンド・マサさんによる絶品のQBロングが無常にもエンド内のシンペイ君に吸い込まれ、俺たちVegeGriffonsの2017シーズンが終了した。
2017シーズン、我々の挑戦は予選の初日で散ってしまったが、それでも“タマのしわ伸ばしオフェンス”の開拓は始まったばかり。我々の未来は明るい。
「やべー、昨日風呂に入ってないうえにトランクスも替えてないからタマが太ももにひっついて邪魔だわー」と、何かとトークをタマ案件にもっていきがちなヒロミチキャプテンであるが、そんな彼も7月ご結婚とのこと。ご祝儀に代えてこのブログ記事を進呈させていただきます。
おめでとちゃん◎
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2017 04,17 20:45 |
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2017年3月11日、おなじみの富士川緑地にて。今年も東京VegeGriffons、またの名をさわやか少年隊ドルフィンズの面々は、初戦の明治大学戦の次のBuzzBullets戦を見据え入念にアップを行っていた。(先を見据え過ぎるあまり明治戦対策を疎かにしてしまうという初歩的なミスを犯し、徹底的にトレーニングされた完成度の高いゾーンにガンはまり初戦敗退してしまうことなど、俺たち能天気ボーイズはカケラも考えていなかった。)
BuzzBulletsとの激闘を控え(ていると信じて疑わず)、用意していた数々の秘策に胸を昂ぶらせながらアップに励んでいると、脇から的屋のオヤジのような鬱陶しいヴォイスが撒き散らかされていた。
誰だ! とばかりに声の持ち主の方向を見てみると、ヤツがいた。
そう、コースケ
だが、何だか違和感を覚える。その違和感の原因は簡単なもので、彼はユニを着ていなかった。
声だし係のためだけに富士にやってきた彼は、鎖骨を骨折していた。
遡ることドリームの前週の土曜日。当然我々は大会に向けて練習していた。そこにはまだスパイクを履き、元気に練習に励んでいるコースケの姿があった。しかしキャプテンが「明日の練習来れる人ー?」と募ったところ、コースケは名乗りを挙げなかった。少し後に明日こねーのかよと聞いてみると、若干エクスタシーをにじませた恍惚とした表情で、「俺、今日の深夜発で雪山に逝くんだよ・・・」と固い決意を述べられたので、わしは少し怖くなり放っておくことにした。
そして少し日にちは過ぎて、大会前日金曜日の仕事の昼休み中、ガーソー氏からわしに一本のLINEが入った。
ガーソー「コースケ、想像の上を行くことをしたんだけど知ってる?」
全然思い当たらなかったので素直に教えを請うと、
ガーソー「sakotsu」
あ、すげー思い当たる・・・。まさか・・・。
続いて、現キャプテン・ひろみちからガーソー氏への深刻な悩み相談の内容が共有された。非常に興味深い内容が満載だったわけであるが、なかでも骨折した日曜日~木曜日の間にコースケがキャプテンをご飯に誘い出し、ご飯をおごることでキャプテンの心理を買収し、マイルドに事を収めようと試みたというくだりについては、ネタとして秀逸すぎてもはや作り話なのではないかと思うほどであった。
そんな買収工作を受けたキャプテンひろみちの総括を要約すると、
ひろみち「罪滅ぼしさせないためにおごられるのは断りました。あと、二日酔いで練習を休むことは絶対にしないと約束しました。」
買収工作失敗!!!! そして追加でアホみたいな約束をとりつけられている!!!!!!!
わしは昼ごはん中に爆笑しすぎて、食べていたサラダをリアルに噴射してしまった。
ネタはまだ終わらない。
話は戻ってドリームの会場にて。一部のコアメンバー以外へは、コースケが鎖骨を骨折し試合に出ることができない件は、当日の朝に正式に発表された。ベジメンバー全員が水を得た魚のように興味津々の表情で見守るなかコースケ氏による謝罪会見は行われたが、わしはまだメンバーの誰も知らない、未発表のコースケの秘密を胸に秘めていた。その秘密とは、
『この漢は、ドリームの翌週の3連休にも、雪山に行く・・・!!』
なぜそんな情報を持っているかというと、友人10名という大所帯での湯沢スノボ合宿が、コースケによるパーフェクトコーディネートにより数ヶ月前から企画されており、わしはベジのメンバーとしては唯一それに参加する予定だったのである!
謝罪会見のタイミングにあわせてこの情報をリークさせることで、現在の炎上を富士市観測史上最大の炎上まで発展させられることは、ドリンボの顔面がキムタクと岩石のどちらに似ているのかを言い当てることくらい容易なことであった。千載一遇の絶好のチャンスであることは明白であり、まさに言葉が喉まで出かかっていたのであるが、わしはぐっとその言葉を飲み込んだ。
なぜか。
それはわしの心の中の、まだ紫色に染まってない部分が、雪山合宿をコーディネートしてくれているコースケ氏への感謝の気持ちを忘れておらず、そんな男と男の絆が、リークしたい欲望をギリギリのところで抑えつけたのである。
誰も知らない、わしの中でそんな葛藤が繰り広げられていると、ちょうどそこにチーム・エレファンツモウでエントリーしている“アルティ界最強の素人”こと山Pがフラっと通りがかり、フラっと言った。
山P「コースケさん鎖骨骨折して試合出ないのに、来週のスノボには行くんですかー?」
終了のお知らせ アヒャ(。A 。 )ヤバタニエン
素行不良のコースケ先生にはあまりにも敵が多すぎた。
そして謝罪会見の場で、「雪山に行っても、絶対に滑らない」という約束を追加でとりつけられたのであった。
果たしてドリームの翌週、その約束は守られたのだろうか。
その答えは、わしのみぞ知る。
コースケ氏とベジのメンバー15名で取り交わされた、漢と漢の鉄の結束がいかに強固で揺るぎないものであったかを、わしの全身全霊を注いでここに証明する。 渾身の映像を作成したので、その勇姿をとくとご覧あれ!!! |
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2017 03,14 21:18 |
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俺は軽い二日酔いのなか、決戦の地、埼玉県越谷へと向かっていた。武蔵野線「越谷レイクタウン駅」を降りると、そこには越谷のコロッセオこと「イオンレイクタウン」なる、数多の戦士たちが名誉を求めて戦いを挑み、しかしながらそのほとんどが故郷に帰ることがなかったと噂される、禍々しい建築物が聳え立っていた。俺もこれから行われる未知の強敵との死闘を思い浮かべると、歩みを進める足には自然と力が入り、体が震えた。・・・、そうか、これが武者震いというやつか・・・。
コロッセオへ向かう途中で、今回俺とパーティーを組むケースケと合流した。俺のパーティーリストの中には偶然にもケースケという名前の戦士が何人かいるが、今回のケースケはそのなかでも特に「株に強い」という特殊能力をもつ。その特殊能力がこの後行われる戦いにおいて役立つかどうかは不明であるが、勇者を自負する俺が戦友に選んだのだから間違いない。これからは何があろうと一蓮托生である。これから開催される関東地区予選を勝ち抜き、勇者の地区代表から真の勇者を決めるべく開催される、聖地・秋葉原で行われる全国大会に駒を進めるべく、俺たちはコロッセオへと足を踏み入れたのであった・・・。
前日、俺とケースケは熱心に戦略を練っていた。もちろん翌日越谷で行われる関東地区予選に向けてである。お互いの持ち札を確認し、物理攻撃系でも魔法使い系でもどちらが相手となっても対処できる、考えうる最良の組み合わせを導き出した。幸いにも、我々の持つリソースも、その理想の組み合わせの実現を可能にした。全ての確認を終えた俺たちの口元からは、にやけが止まることを知らなかった。なぜなら、俺たちには明日、並み居る強豪を倒して、関東の勇者として勝利の美酒を浴びるように飲む自分たちの姿しか思い浮かべることができなかったからだ。
え、そろそろ俺が何の戦いに備えているか知りたいって?
それでは教えてしんぜよう。
俺が伝説の勇者となるべく人生の多くを賭けているもの、
そう、 「スマフォアプリ・ドラクエモンスターズ」!!!
毎日3時間、2年間欠かさずにコツコツプレイした総プレー時間、1800時間。 レアモンスターをGETすべく投入した課金額、200万円。
リアルでの職業・自宅警備員というアドバンテージを最大に生かした、圧倒的なプレー時間。 そしてコツコツと息子のご飯を盗み食いして浮かせた家計から捻出した、他の追随を許さない課金額。
負けるわけがない。
しかし費やした時間とお金は、社会的に俺に何も還元してくれない。
そんなことはわかっている。
ではなぜプレーを続けるのか。
全ての理由、
それは、
俺が勇者だからだ。
コロッセオに侵入した俺とケースケは、目的地であるイベントスペースへと到着した。そこには関東地区予選に臨む猛者たちがざっと見て300人。俺とケースケはふふんと鼻を鳴らした。どう考えても金銭的余裕の無さそうな学生や、金には余裕がありそうだが仕事をしていてプレー時間が少なそうなサラリーマン風の男。
時間と金で、俺たちに勝てる者などいない。
そう思うと、自然と気分が高揚し、圧倒的な優越感に支配された。目を閉じれば、そこには楽々関東予選を突破し、関東の勇者として聖地・秋葉原に君臨する俺たちの姿がはっきりと浮かんでいた。
そんなこんなしていると主催者により対戦カードが組まれ、俺たちの対戦相手も決まった。対戦の場となるブースに移動すると、これから俺たちにジェノサイドされる哀れな対戦者がのこのことやってきた。冴えない学生風の風貌が、一層俺の哀れみの心を煽った。可哀想に、家からここまで来るだけでもだいぶ時間がかかったろうに。試合に負けると即ドロップアウトという厳しい大会形式であり、敗者復活はない。せめてもの情けで、敗戦の悔いが残らないほどにボコボコに殲滅してあげようと心に決めた。
そして遂に試合開始の時間を迎えた。 俺のスマフォと、冴えない学生のスマフォがBluetoothで接続される。
いざ尋常に、勝負!!!!
10分後、俺たちはレイクタウンイオンから叩き出されていた。
あれーーーー?初戦敗退プレイ????
僕の1800時間は?僕の200万円は?????
その日をきっかけに、俺は心を入れ替えた。
課金はパズドラに充てることにし、今ではドラクエモンスターズは余りあるNEETの時間消費のため、無課金でのプレーに留めている。
そう、俺は勇者ドリンボ。 |
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