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2022 10,18 21:44 |
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【870-1200日目】 前回記事の2020年11月から、結成当初から目指している「2022WUCC出場」を賭けた大会である2021年10月の全日本選手権までの約1年、未だコロナ禍が影響して、一つも大会が開催されなかった。 従ってマーベリックスは、原則、延々と「コロナ対応BOOK」に則って身内だけの練習(4時間厳守)を続け、数ヶ月に1回ペースで対外試合を組み、成長の度合いを測るという活動を行っていた。 コロナ禍での活動を再開した2020年6月から2021年10月までの一年半弱、他チームや他団体との接触が無い、いわば隔離された環境で、ずっっっと身内練を続けていたマーベリックスの存在は、他チームから見てさぞ不気味であったことだろう。 しかしもしかしたら、そのようなコロナ禍以前では当たり前であったオープンな環境から一変し、練習環境を始め練習相手から練習方法に至るまで何から何まで一から考えなければならない状況に強制的に追い込まれたことが、今のマーベリックスの活動スタイルを作り上げたことに繋がったのかもしれない。 当時はそのような状況に嘆いていたものだが、今となっては逆に怪我の功名だったと言うことができるかもしれない。 そんな、謎多きマーベリックスの活動であるが、多くのみなさんが特に興味があろうことは、「マーベリックスのアルティって他とどう違うの?」という点かと思われる。 今回、企業秘密に気を付けながら、差し障りない範囲で紹介させていただきたい。 早速、先の問いに端的に答えるのであれば、 「まず全てのプレーを網羅した“戦術”が用意され、選手はその“戦術”を体現するために取り組む」 ということになるであろう。 従って、いくら学生時代に派手なスタンドプレーでブイブイ言わせていた選手であったとしても、マーベリックスの戦術的にそのプレーがマッチしていないものであれば、例え成功しても手放しで褒められることには繋がらない。 「チームの戦術的には、今のプレーのチョイスは求められてないから、このシチュエーションだったら今後はこのプレーができるようになろう。そしてチームの戦術が体現できるようになったら、それにプラスαの個のオプションとして、今のプレーも持ってるんだよということを練習の段階でチームに認識してもらったうえで、実戦で出すようにしていこう。」 このように、まず、抑えられる。けど、ただ個性を消すのではなく、チームの戦術を理解して十分に体現できるようになった次の段階で、伸ばす。 徹底してチームの戦術を目指したトレーニングをするから、選手たちのプレー全体を見渡しても奇想天外なスタンドプレーというものはほとんど発生しない。 なぜなら選手全員が「マーベリックスの戦術」の歯車であるため、そこに表現される9割以上のプレーはチーム全員が共通して認識している、練習どおりのプレーなのである。 しかし昨今のマーベリックスが表現するアルティを見て自信を持って言えるのは、マーベリックスの選手の頭には、間違いなくその戦術が叩き込まれているということである。 このような方針の取り組みであるから、マーベリックスにおける上手い、上手くない、あるいは成長している、成長していないの評価は、単純に用意された戦術を体現できるか、できないかの差であると言っても過言ではない。非常にシンプルなのである。 全員が共通の戦術理解を持つことによって生まれる最大のメリットは、 「どのメンバーの組み合わせでセットを組んでも、同じクオリティのアルティが表現されるようになること」 である。 このことによって、マーベリックスの身内の紅白戦は毎度恐ろしく均衡した戦いとなり、片方のチームが一方的にやられ続けるということがほぼ無い。 この取り組みは、いくつかの常識を覆してきたであろうマーベリックスの取り組みを語るうえで外すことのできない大きなものの一つである。 思い返せばチーム結成当時、提示された膨大な量の戦術を、誰も、一つも表現できないところから始まった。 バラバラの学生アルティ出身のメンバーで構成され、学生時代のどの経験にもあてはまらない未知すぎるマーベリックスの戦術がチームとして体現され始めるには年単位の下積みを要したため、最初はチームとして本当に何もできなかった。 マーベリックス的なストーリングの目的の理解と実践の浸透だけで、数ヶ月かかった。 ゾーンでのハンドの展開も、最初はパス2本も続かず、逆サイドに持っていくこともできなかった。 でも常に傍らに存在した「戦術」を拠り所に、そしてそれを体現できることを成長とする評価の指標にして、コロナ禍という閉鎖的な環境のなか、一歩一歩、一日一日、コツコツと、コツコツと練習を重ね、成長を蓄積させてきた。 幸いなことにわしはその個々の成長やチームの成長の全ての過程を見守ってくることができたので、それだけでとても感慨深いものであると同時に、果たして機能するかどうかもわからないこのような前例がない取り組みにモチベーションを切らすことなく付き合ってくれたマーベリックスの選手全員に、改めて深く感謝したい。 そして2021年10月9,10日、満を持して「文部科学大臣杯第46回全日本アルティメット選手権大会・本戦」が幕を開けるのであった。 PR |
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