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2020 08,12 16:04 |
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結成当初、血気盛んで個性の強い選手がこれでもかと集まっていた東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsは、試合中にも関わらずチーム内で怒鳴り合ったり、時には掴み合いになったりと、チーム内の勝手な乱闘騒ぎで試合を荒らすことがもはや伝統芸能としてアルティ界に広く認知されていた。
その伝統芸能はある種の見世物としてギャラリーを惹きつけたが、当事者である対戦相手には漏れなく不快感を与えており、時にはそんな先入観からまるで憎しみのような視線を向けられ、自業自得であるが暴言を吐かれたことも少なくない。
当然のことながら、そんな負の印象が2006年の結成からおよそ10年に渡って新入部員の加入を遠ざけた。数年に一度加入してきたメンバーは、揃いに揃って物好きな奇人ばかりであり、情緒不安定な初期メンバーと途中加入の奇人という構成で、現在のVegeGriffonsは形作られている。
令和のVegeGriffonsといえば「ヘーセーベジグリフォンズ※」の印象で塗り替えられてしまっていることかと思うが、ヘーベジのメンバーはそんなVegeGriffonsの真っ黒な過去を全く知らないから安易な気持ちでこの名前引き継いでしまったことに、疑いの余地はない。U24代表経験者を多く抱える将来有望な選手たちがヘーセーベジグリフォンズを立ち上げ、更には自分たちのことをベジガールと呼ぶようなったことについて、アルティ界の過去を知る有識者たちはショックのあまり全員脱糞したという話は有名な話である。
※現、東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsマーベリックス
さて今でこそVegeGriffonsは心身ともに丸くなったおじさんたちの道楽アルティメットの様相を呈し、大会に出場しても「紳士の心でディスクと勝利を譲る」マインドで戦いに臨んでいるため、以前のように試合が荒れることが無い一方で、ここ数年全く勝利の記憶がないのであるが、尖ってたあの頃はそれはそれは勝利に飢えていた。
早稲田が生んだ奇才・ガーソーの発案した「チーム名で学園を名乗ることによる、VegeGriffonsの学生チーム化」作戦。 ※1
ガーソーが発案し、実戦投入直前でお蔵入りになった戦術「クロス」。 ※2
ガーソーが発案した、「Buzz以外の全てのチームが連合すれば、自動的に全日本選手権の決勝戦に行ける」理論。 ※3
※1 ある時期からルールに学生(大学)の定義が追加され、断念。
※2 全員がお揃いの帽子をかぶり、お揃いのアイテムを身につけた状態で、7人が限界まで密着した状態でラインナップ。スローオフ後一斉に散らばることで相手のミスマッチを誘うという戦術。ほぼ実現という段階までいったところで、まさかの早稲田の後輩・志村による「俺は帽子が似合わないから、ヤダ」という驚異的なわがままが発動し、断念。
※3 手始めにθに話を持ち掛けたが心無く断られ、断念。
これら奇想天外な発想も、すべては勝利に飢えていたからこそなのである。
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と、2020年8月の夜になっても気温30℃を超えるようなとある熱帯夜に、ふと記憶の扉が一つ開いた。
およそ10年くらい前の、茨城県ひたちなか市での全日本選手権予選だったか。
あの日も既に9月に入っていたものの、今と同じように立っているだけでもふらつくような暑い暑い日だった。
勝利に飢えた東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsは、名門ボンバーズとの対戦を控えていた。
強豪との対戦に武者震いを抑えられないゑロティック戦士たち15人あまりは、目前に迫る試合に向け、直前のミーティングで激論を交わしていた。
いったいどのように試合を運べば強豪相手に勝利を収めることができるのか。
議論は白熱したものの、最終的にはその場の全員が納得する解が導き出され、円満にミーティングは閉じられた。
ボンバーズ戦において、我々が徹底すること。
それは、
『ボンバーズがスコアしたら、逆サイドのライン際で待機するOセットは1秒以内にラインナップして、準備完了の合図のため全員で手を挙げること』
背景情報の少ない読者諸君は、いまいちこれが何を指すか飲み込めていないことであろう。 しかし以下の2点の情報が補足されることによって、これがいかに恐ろしい作戦であるか、ご理解いただけるのではないか。
<補足情報1> ボンバーズの人数は、9人
<補足情報2> 現在のルールでは、試合での得点後のスローオフまでの流れについて、以下のように定められている。 ----- A5.4.2.1. ディフェンス側のチームは、得点後、もしくは前後半開始時から【75秒後】、もしくはオフェンス側のチームの合図から【15秒後】のどちらか遅い方までに、スローオフを投げなければならない。 -----
しかし当時のルールは、こうであった。 ----- A5.4.2.1 ディフェンス側のチームは、ポイント開始地点から75秒以内、もしくは、オフェンス側のチームの合図から15秒以内にスローオフを投げなければならない。 -----
この2つの要素が組み合わさったとき、やりようによってはおぞましい事態が発生することにお気付きであろうか。
新ルールであれば得点からスローオフまでに最低でも75秒が確保されているのに対し、旧ルールにおいてはスローオフはオフェンス側主導であり、オフェンスの準備が整い次第スローオフまで15秒のカウントダウンが始まるのである。
つまり、先に掲げた俺たちゑロス倶楽部の作戦が徹底して実行された場合、ボンバーズが得点した瞬間に逆サイドでゑロティカセブンが手を挙げているという事態が発生するので、ボンバーズはほぼ得点したメンバーのまま、給水すらまともに行うことができないうちに、15秒後にはスローオフを投げなければならないのである!!!
何たる美しきSOTG!!!!
何たる尊いアルティメット愛!!!!!
そして、遂に試合が始まった。
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ゑロス倶楽部の執る戦術は、徹底的にマンツーマン!とにかく相手を走らせろ!とばかりにリアルガチノーガードの殴り合いアルティメットが展開された!!
それでもさすが強豪ボンバーズ、いかにオフェンスキープ後呼吸を整える間もなくディフェンスが始まろうとも、日頃の鍛錬と徹底したペース配分が功を奏し、オフェンスの際にはしっかり走り抜きキープしてくる!
予想外のキープ合戦が続くなか、痺れを切らしたゑロス戦士の怒号がとぶ!!!!
ゑロス戦士「おいおめぇらラインナップに5秒もかけてるんじゃねぇよ!!!!!」
ゑロス戦士「ちょっとタイムキーパー!!!もうベジのオフェンス、ラインナップの準備整ってますよ!!!!!」
嗚呼、アルティメット、とは。
嗚呼、スポーツ、とは。
そしてVegeGriffonsの徹底した高速ラインナップ攻撃を耐え凌ぎ、なんとボンバーズはイーブンのままハーフタイムを迎える。
しかしまだまだ暑い9月の、執拗なまでにギラギラと照り付ける太陽のなか、実力とは関係のない要素を根拠とした不思議な自信が、ゑロス戦士たちを後押ししていた。
そして後半も後半、遂にその時がやってきた。
ボンバーズの選手たちの、最後の一人までまったく足が動かなくなった。
あまりの疲労、そして脱水のためガードすらままならなくなったボンバーズの勇者たちに、残忍な笑みを浮かべたまま容赦ないパンチを打ち込み続けるゑロス戦士たち。
あまりにも残酷な光景であった。
最終的に、4アップくらいでVegeGriffonsが勝利を収めた。
しかしわしの脳裏に焼き付いているのは、勝利して歓喜に沸くチームメイトの姿ではなく、試合前にはあんなにも元気溌溂とした若者たちであったのに、この試合を通じて五臓六腑まで完全に干からびてしまい、目にはもはや生命の灯を宿していない、まるでミイラと化してしまったボンバーズの選手たちによる乾いた笑いであった。
アルティメットに限らず、歴史上の戦争において、このような戦い方を世はこう表現する。
兵糧攻め
恐らくJFDA関係者がVegeGriffonsのボンバーズへの不自然な勝利に気付き、調査が行われたのであろう。
それから長くない時間のうちに、適切な方向にルール改正が行われたのでしたとさ。
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2020 08,03 17:22 |
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その時は、予想だにタイミングでふいにやってきた。
歴史が塗り替わる瞬間とは、得てしてそういうものなのかもしれない。 なにも舞台がセッティングされていない、2020年のとある暑い夏の日のマーベリックスの練習でのこと。 -- 「明日タコ車でるって、本当ですかあ?」 文面そのまんまのくそ雑なハニートラップがグループLINEに投下された。練習前日の、午後である。 予定立ててリアルをしっかりと生きている社会人歴15年にもなろうという大人に、そんなただ練習場所が遠いから車を出せなんていう箸にも棒にもかからない、雑にもほどがあるお願いが通るはずがない。 タコことハリウッドタコ師匠は、毅然と返答した。 コースケ「出す必要があるなら・・・」 楽勝で釣れた 練習当日、集合場所に着いてみると、しっかりとコースケもといタコ師匠はベジガール4人を車で連れて、いらっしゃった。 しかしわしはそんなタコ師匠に至極素朴な疑問があったので、率直に聞いてみた。 わし「おはよう、で、今日は何しに来たんだい?」 超越した次元に生きるタコ師匠はその問いに対し明確な答えを返さず、ただただエクスタシーに満ちた気持ちよさそうなお顔をしていらっしゃった。 そんなこんなしているうちに、練習が始まった。 わしの監督業は究極のゲロ甘主義なので、TOがおきれば「うん、次がんばろうね◎」と言い、暑ければ「今日は暑いからアイス食べたいね◎」と言ってあとはベジガールの自主性に任せるというスタイルで指揮を執らせていただいているが、一方でタコ師匠はアルティメットとなると態度を一変させ、その独自の視点で、すごく当たり前のことを大きな声で言うという鬼軍曹に変貌する。 スローミスが起きると タコ師匠「スローミス―!!!」 キャッチミスが起きると タコ師匠「キャッチミスー!!!」 と大きな声でおっしゃるので、タコ師匠がサイドラインから見ているだけでチームはピリッと引き締まる。 そんな感じでいつものように練習が進行し、身内でのゲームのメニューとなった。 普段7対7が揃うのだが、その日はギリギリ13人と一人足りなかったので、わしとタコ師匠が交互に出てその一人を埋める役割を果たしていた。 そんな紅白戦の中で、遂に夢のマッチアップが誕生した。 オフェンス・吉田楓 vs ディフェンス・タコ師匠 U24世界大会やSeattle Riotの主力として世界に名を轟かせる吉田選手と、主に東南アジア界隈で他の追随を許さない圧倒的なキング(パーティー)に君臨するタコ師匠による、まさにジェンダーを超えたリアルガチのノーガードの殴り合い!!! そんな火花散る究極のマッチアップの戦いのなかで、試合を撮影していたキャメラが奇跡の瞬間を捉えたので、本邦初公開、その決定的瞬間を皆さまに! さあ皆の衆、刮目せよーー!!!!!!! https://photos.app.goo.gl/ |
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2020 05,01 17:54 |
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わしは基本的に、人見知りである。 人見知りであるがゆえに、コミュニケーションにおいて、押しが強くない。 更には、相手に対してある程度仲間うちであるという認識を自ら持っていないと、面識ある人に対しても他人行儀な応対をしてしまう。 そんなだから、必然的に人から距離をおかれ、一人がちになり、一人の時間をヲタク的な趣味の時間に費やし、誰に評価されることも無く、孤独に、極める。 世間では、これらのアビリティを生まれながらにして持ちあわせた人のジョブのことを「キモヲタ」と呼称し、往々にしてそれは「童T」という聖なる称号へのステップとなる。 小学校中学校と、意外とクラスの人気者であったはずのわしが、現在に至るまでになぜここまで王道の童T気質を備えてしまったのか、それはわしにとって長らく解決できていない、深い謎であった。 -- とある夕飯どきに、嫁氏こと華絵門氏と話していたときのこと。 何かのきっかけで、お互いの中高時代の友達の話となり、華絵門氏による「女友達の連れてきた初対面の男と3人で、映画を観に行ったことがある」なるカミングアウトを受けて、わしも何か合コン的なアクティビティに興じたことはなかったものか、考えを巡らせる機会があった。 ・・・うーむ、思い出せない・・・ ・・・ただ、何か脳内画像の記憶として、鳥の羽ばたきのような残像がチラチラと見え隠れしている・・・? ・・・東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの設立間もない時期に、新入部員歓迎アクティビティで、新入部員を小岩での練習後に錦糸町の場末のキャバクラに連れて行く会についていったが、既に童T気質が染み込んでいたわしはお姉さんことドドリアさんやザーボンさんたちとほとんど話すことなく帰ったことを鮮明に覚えているので、この記憶とは関係なさそうだ・・・ (ちなみにその新入部員は、その歓迎アクティビティでなにやら致命的なトラウマを負ったようで、二度とチームに現れることは無かった) ・・・一体何なんだこの鳥のようなものの羽ばたきの脳内画像の記憶は・・・??? わしが思い出すことのできない記憶に苦悩していると、ふとテレビの映像が目に入った。 なにやら海外に探検に行き、希少な生物の撮影だか捕獲だかをするような内容の番組であった。 特別興味があるわけではないがぼんやりテレビを眺めていると、パッと画面が切り替わり、アマゾンの洞窟の前に鎮座する巨大なヘビが、洞窟の天井に大量にぶら下がっているコウモリを捕食しようと身構えている様が映し出されていた。 ・・・鳥の羽ばたき・・・? ・・・コウモリ・・・? ・・・捕食・・・? ・・・アナコンダ・・・? ・・・コンダ・・・? ・・・コング・・・? ・・・コウモリ、コング、捕食・・・????!! ゴバァァアアアアァァァ!!!!! 自ら封印していたパンドラの箱を心の準備も無く急にこじ開けてしまったがために、わしは雷が脳に落ちて肛門から貫通するようなショックを受け、明らかに致死量のエアブラッドをエア吐血した。 今まで誰にも話してなかった、わしの童T気質への道を決定づけたであろう出来事の記憶が、ここに蘇った。 -- それは、高校2年生の、新緑の季節。 5月くらいだっただろうか。 お昼どきで穏やかな日差しが気持ちの良い、とても良い陽気だった。 わしは高田馬場駅の改札で、クラスの友人の野口君を待っていた。 そして、少し緊張していた。 なぜなら今日会う相手は野口君だけではなく、野口君が呼んだという女子高生が2人来ることになっていたのだ。 元々野口君とその女子高生の1人はメル友だったということで、会う約束をしたところ女子高生側が2人で出てきたということで、当時野口君と仲良くしていたわしに声がかかったという流れである。 男子校に通っていたわしにとって女子高生と接触する機会なんて無く、なんなら今回が初めてであった。 初めて会う女子高生と、今日はボーリングをする予定なのだという。 16才のわしは、未知との遭遇に少し緊張どころか、心臓が口から出そうなほどのドキドキ感であった。 野口君の携帯が鳴った。 野口君「うんうん、少し遅れる?おっけ、じゃあ駅前のマックに入ってるー!」 こなれた様子で電話を切った野口君と、時間つぶしのためにマックに入った。 なんだかんだで野口君自身もその女子高生たちとは初対面であるため、少なからずソワソワしていたらしい。 どんな女子高生が登場するのか気になって仕方がないお年頃のため、入り口の自動ドアがバッチリ視界に入る席を確保した。 そこで安いハンバーガーセットかなにかを食べていると、また野口君の携帯が鳴った。 野口君「うんうん、えっ、そうなんだー、それは残念。俺たちは駅前のマックにいるから、駅着いたらまた連絡してー。」 残念?? どうしたの?と野口君に聞くと、なんやかんやで1人が来れなくなってしまったとのこと。 むー、そういうもんなのかーと思い、引き続き到着を待つことにした。 そして少しすると、遂にご拝顔までのカウントダウンを意味する、野口君の携帯が鳴った。 野口君「お、着いたー?まだマックにいるよー。どんな服着てる?店に入ってきたの見つけたら手を振るよー。うんうん、黒い服で、…うん?頭に羽がはえている???うん、とりあえず待ってまーす。」 女子高生の頭に、羽がはえている、だと?? わしが自分の知識のなかでの女子高生の人体骨格と、今耳にした情報とにズレがあることに困惑していると、遂にその時はやってきた。 自動ドアが開いた方を見ると、一目瞭然であった。 なにやら当該女子高生らしき人物の頭には、カチューシャに装着されているのだろうか、両ウイングに直径20cmくらいのコウモリの羽が生えていた。 コウモリの羽だけで確定なのでもはや確認するまでもないが、電話で言っていた女子高生のお召しになっている黒い服とは、マイルドに言えばワンピース、ストレートに言えば禍々しいゴスロリメイド服であった。 そしてお昼どきの高い日差しで後光が差していたことによって影となりなかなか拝めなかったご尊顔が露わになると、その容貌に関して、堂々たる体躯も相まって、かわいいとかキレイとかブサイクとか、わしの持ち合わせていたボキャブラリーで表現することは到底不可能であることに気付いた。 天使のように純真無垢な16才のわしは、直感的に思ってしまった。 マンモスコング わしが思考をフリーズさせている一方で、野口君はというと、動揺している様子もなく女子高生に手を振っていた。 謀られたか????!!! わしか織田信長かというような非現実的な叫びを脳内であげているのも虚しく、野口君に気付いた女子高生がこちらにのしのしと歩いてくる途中で、信じられないようなホントのことだが、わしは手に持っていたコーラをトレーに落とし、見事なまでに中身をぶちまけてしまった。初めての女子高生とのコンタクトのために緊張して手がブルブル震えてしまったことが原因か、女子高生の行進に合わせて発生する地震が原因か、今でも真相はわからない。 その後のことは、自衛の本能が働いたためか、記憶が定かではない。 マックを出て、予定通りBIGBOXのボーリングをしに行ったが、女子高生が軽々と16ポンドの球をかつぎ、丸太のようにゴン太の四肢から時速40kmの投球を繰り出していたという記憶は、わしの脳内で誇張されたウソの記憶であろう。 しかし破壊的なストライクを決めた女子高生が「やった☆」とばかりに身をくねらせて、まるでキャッチャーグローブのように分厚い掌がハイタッチのために振り上げられたときに、「捕食される!!!」と思ってしまったのは、悲しきかな、ホントの記憶である。 誰か、失われたわしの青春を、返してください。 |
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2020 03,19 17:08 |
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(今回の記事には、ドリンボとかコースケとか、オゲレツものの刺激は全然無いので悪しからず。) ふと、高校時代のことを思い出し、当時と比べるとやっぱり自分は大人になったんだなぁ…、と思ったこと。 わしは埼玉県にある某私立高校に通っており、ホッケー部(アイスではなく、グラウンドの方。ロッチ中岡がやってたヤツ)に所属していた。 なぜまたマイナーなホッケー部を選んだのかというと、部活の新勧のときに「県3位は確実!全国大会も夢ではない!」という勧誘文句に惹かれ門を叩いたのがキッカケだった。 確かに前年、我がホッケー部は県3位だった。しかしよくよく聞いてみると、埼玉県にホッケー部があるのがそもそも4校で、地区大会を飛ばして最初から県大会準決勝であり、更にはそのうちの1校が部員が3人しかおらず廃部寸前で棄権したのだという。 それでもそんなマイナーであるからこそ全国とか目指せるのでないかと賢明な読者諸君は思われるかもしれないが、他の2校に関しては全国的にも強豪であり、特に県立皆野(みなの)高校は前年に全国ベスト4とかで、弱小の我々にとって全く不必要なほど強かった。高校としては珍しく専用のホッケー場を持っており、皆野高校が強豪であることから皆野町が「ホッケーの町、皆野!」とスローガンを掲げるほどであった。 つまり、我がホッケー部は、あと1勝で全国大会という位置にはいるものの、詰んでいた。更に、学校から支給される部費も年間で15000円と、財政面でも詰んでいた。思えば、部室にある共用のホッケースティックは、石器時代の原人が狩猟で使うような古いものであり、それらのほとんどは著しく擦り減ったり最悪割れたり折れたりしていた。また使い過ぎてもはや球とはいえないボールも数個しかなく、それでもシュート練とかでどっか茂みに飛んでいったら練習時間よりも長くボール探しをしたりしていたものである。 つまり、全てひっくるめて、我がホッケー部は詰んでいた。アルティで例えるなら、弱小学生チームなのに、毎年毎回、全ての大会のトーナメント初戦でバズと当たることが確定してるくらい、詰んでいた。 そんな状況を知っても、入部して半年、まじめに練習に取り組んでいたため先輩に異常なほどに囲い込まれていたわしに、もう転部の選択肢は残されていなかった。後の祭りとはこのことを言う。 無情に時は流れ、インターハイ予選の季節がやってきた。 試合会場は、埼玉県秩父郡皆野町にある、皆野高校だった。 皆野町といってもピンとこない読者も多いかと思われるが、化石掘りで有名な長瀞(ながとろ)から、更に秩父鉄道秩父本線で山の方にいったところにある。 ちなみに今、文明の利器Google mapさんで現住所から皆野高校までを調べてみると、片道3時間19分と表示されている。 まだケータイすらも普及していなかった我々の高校時代、どうやって待ち合わせをしたのかもはや覚えていないが、途中の「寄居(よりい)駅」で集合し、その後チームで皆野高校まで向かうことにしていた。もちろん当時高校生なので、全ての移動は公共交通機関オンリーである。 ちなみにその待ち合わせに最後までキャプテンが現れることはなかった。後日談、朝起きたらめんどくさくなったからナチュラルにサボタージュを決め込んだのだという。 皆野高校の最寄りである、「親鼻(おやはな)駅」に着いた。親鼻駅の改札を出ると、そこには日本の山岳地方の原風景が広がっていた。当時スマホやGoogle mapなど影も形もなく、皆野高校がどっちにあるのか全く見当がつかなかったので駅前でキョロキョロしていると、それに気付いた老婆が近寄ってきて話しかけてくれた。 老婆「皆高(みなこう)でホッケーかえ?そしたらこっちの道を進んでいくと学校が見えてくるから、まっすぐ歩いていってごらんよ」 すげー、さすがホッケーで町おこしの町!おばあさんにまでホッケーが根付いている!! 老婆に感謝を伝え、言われるがままに示された道を皆で歩いた。 歩いた。 歩いた。。。 もう20分は歩いたが、一向に学校がありそうな雰囲気になってこない。 町ぐるみで皆高ホッケーを応援する老婆の策略で、迷子=棄権に追い込まれたのかと心がダークサイドに堕ちる寸前のところまで追い込まれたところで、部員の一人が叫んだ。 部員「あ!!見えた!!あれがもしかしたら皆高じゃないか?!!!!」 声の方向を見ると、部員は斜め45度くらい上空を指さしていた。その指先が示す方向には山が聳え立っており、その中腹に、確かに学校っぽい建物があるのが見えた。 そこから更に15分、各自まぁまぁ重さのあるホッケーの試合道具を担ぎ、更にキーバー道具用の各辺1mは軽くある巨大バッグを手分けして担ぎ、決死の山登りを行ったところで、遂に我々は皆野高校に到着した。 人によってはここまでの移動時間に4時間弱を費やしており、総じて我々の体力は底をつき、要するに、試合以前に詰んでいた。しかし共学であるため校内には当然女子生徒がおり、ビキビキの思春期真っ盛りだが声をかけるにはちょっと勇気が足りない硬派なシャイボーイこと俺たちは「やべぇ女子だ、声かけられるかなっ?かなっ?!」とドキドキソワソワしたものだが、結果一ミリも相手にされることはなかった。でも、なんか元気が出た。 それではお待ちかね、全国的な強豪に勝負を挑む、我がホッケー部のロスターを紹介しよう!! <3年生> はたの …生真面目な性格で、我がチームには珍しい正統派のホッケーテクを身につけている選手。でも真面目過ぎるがあまりチャラ目の2年生たちにあまり相手にしてもらえないという、悲しいポジションを築いている。 ゼンポーさん …少しウェーブのかかったセミロングの髪をなびかせているだけの選手。名前の由来は不明。 <2年生> こやの(キャプテン) …チャラい感じのキャプテン。試合当日、なんかめんどくさくなり、ドタキャン。 朝倉 …ピアスをあけてチャラ目だが、運動神経がよく、チームの中心的な選手。本業はサッカー部。 アル …当時16才だから法律的にありえないが、アル中の疑惑がある選手。放ったシュートが後ろに飛んだことがあるという伝説をもつ。 にしこ …イケメンで運動神経も良く、かつすごく勉強熱心で成績優秀、医学部を目指している選手。しかし、くそエロいらしい。 しこぴゅん …少し中性的な見た目の選手。以前の校内合宿にて、夜、みんなが寝静まったときに何かをしこしこしてぴゅんと発射したのがバレていたらしく、陰でこの名で呼ばれている。 どべさん …圧倒的な身体能力のスピードスター。本業はスキー部。留年している。 <1年生> ゲヴォちゃん …我がチームの守護神。キーパーの防具をつけた状態で座ると、自力では立ち上がることができないという特殊能力をもつ。そのため試合中、低めのシュートをセーブして転んでしまった場合、プレー継続中にも関わらず周りの味方が起こすのを手伝わないと一生ゴール前で寝たきりになるという、キーパーとして奇跡の才能を持つ。2年後の引退試合にて、試合開始直後にゴール前で大嘔吐して試合をクラッシュさせるという、埼玉ホッケー史に残る伝説としてその名を刻んだ。部室のロッカーに「ア〇ルシャワー」というタイトルの、一般人の趣向とは若干方向性の異なるジャンルの雑誌を大切に保管している。 そやま …試合中でもケツがかゆくなるとホッケースティックを肛門に軽く挿入してかゆみに対処するという、周囲の状況に流されない強い芯を持った選手。 さわだ …華奢で、ちょっと中性的な外見の選手。合宿で毎日入念に顔にクリームを塗っており、わしがなにそれと尋ねたら日焼け後のお肌には保湿がいいんだよと教えてくれた。それ以来わしも顔にクリームを塗ることを、毎晩欠かさず続けている。 のぐちくん …すごくオシャレに気を遣う選手。裏原系が全盛期だった当時、何回も裏原宿や裏表参道に連れて行ってもらい、一日中歩き回って、いろんなお店を教えてもらった。そのおかげで今でもわしは裏原界隈の路地を細部まで把握しており、スマホなしでも大概の場所は案内できるという特殊能力を持つに至っている。 わし …鬼のドリブラー。某大学の大学生との練習試合にて、自陣ゴール前からドリブルで約80m、8人抜いてシュートを放ったという伝説をもつ。しかし実はパスを出すテクニックがないから一生ドリブルしているだけということに気付いている人は誰もいない。バキバキの陰キャで、高校3年間で遂に女子高生と話すことすら叶わなかった。 どうだろう、このメンバーの豪華さたるや!! この圧倒的存在感を誇るスター軍団13人(キャプテン不在で12人)を引っさげ、インターハイ埼玉予選、皆野高校戦の試合開始が目前に迫った。 お互いコートの各所にポジションをとり試合開始のホイッスルを待つなかで、わしはFWなのでセンターライン付近で精神を集中させていると、ボウズでまるで山猿のような体躯をした皆野高校の選手がおもむろに近寄ってきた。 明らかにわしに何かを伝えようと寄ってきているようだったのでチラっとその山猿の方をみると、山猿はわしの顔を見据え、ニッと微笑んだ。 上の前歯の3本が、折れてなくなっている ホッケーで扱われるボールは実は野球の硬球並に硬く、さらに手には硬質の木材もしくはカーボン製のスティックを持って勢いよく振り回す競技なので、ボールやスティックが体に直撃すると結構エグイ怪我に繋がる。シュートで高速で飛ぶボールが口に直撃すれば、歯など簡単にスッ飛ぶ。 その山猿は、「俺はシュートを、顔面で止めてやったんだぜ(ニヤッ)。お前も歯、スッ飛ばしてやろうか?」と、物を言わずして威圧してきたのであろう。 試合前にわしの戦意を喪失させるには、十分すぎる迫力であった。 それどころか、それから20年経った今でもその姿が鮮明に思い出せるほど、衝撃的な光景であった。 人はこれを、トラウマと呼ぶのであろうか。 試合は、もはや試合と呼べるシロモノではなかった。 ただの蹂躙のお遊戯であった。 ホッケーの試合は35分ハーフ、計70分の試合時間であるが、恐らく我々がコートの半分の相手エリアに侵入できたのは、長くても1分程度だっただろう。 こちらのパスは全てカットされ、ドリブルしても数人に囲い込まれてドツキまわされた末にとられ、その後まるで洪水で増水した川の濁流のようにフィールドの選手全員が猛烈な勢い攻め込んでくる。 その繰り返しであるため相手のキーパーは死ぬほど暇を持て余しており、最終的にはハーフラインぐらいまであがってきて蹂躙のお遊戯を鑑賞されていた。 水が川の上流から下流に流れるかの如く滞りなくボールがゴール前まで運ばれ、まるでディフェンスなどいないかのように守護神ゲヴォちゃんに向かって高速のシュートが撃ち込まれ続けた。実際、山猿のような皆高の選手がシュートモーションに入ると、ボールの直撃を恐れた我がチームのディフェンダー陣はまるでモーセの十戒で海が割れるかのような見事な連携で左右にはけ、綺麗にシュートコースを提供していた。 結果、フリーで放たれる尋常でない本数のシュートがゲヴォちゃん目掛けて撃ち込まれ、ゲヴォちゃんがその日セーブした数は下手したらギネス記録に迫るのではないだろうか。 誇張なく、50本は枠内シュートを止めた(偶然体に当たったともいう)ことだろう。 しかし、それでも許したゴールの数は28本。 そう、だいたいサッカーと同じような点差に収まるホッケーの試合で、我々は 28-0 という、これまたホッケー史に残る敗戦を喫した。 70分試合で28点決められたということは、皆野高校は2,3分に1点を終始とり続けたことになる。敵ながらアッパレである。 そんなスコアではあるが我がチームにも収穫はあり、70分に渡る激闘を繰り広げても誰一人歯をスッ飛ばされた者はおらず五体満足で生き延びたし、またシュートを撃ち込まれ過ぎて全身青あざになったゲヴォちゃんがそっち方面の異常性癖に目覚めるキッカケにもなったようので、トータルで見て行って来いという認識でよいのではないだろうか。 ともあれ心も体もズタボロになった我々は一刻も早くおうちに帰りたかったわけだが、家に着くまでまた4時間の行程が待っているという試練が待ち構えていることに気付いたとき、一同、緑豊かな山の中腹から荒川の渓流を見下ろしながら、なんか口から魂が抜けていく感覚がしたことを覚えている。 と、なんかあの頃は、今と比べて不便で不自由で理不尽で世の中のことなんてなんにもわかってなくて辛かったこともあったけど、でも振り返ってみると、とりあえずなんか立ち向かってみることでなんか楽しかったり、知らぬ間になんか身についてるものがあったりするのだなぁ、なんて思う。 今は技術も進歩して便利になって、世の中の仕組みもわかって、何事も効率化効率化と目標達成のための最短ルートばかり考えてしまいがちだけど、たまには寄り道したり理に適ってない変なことしてみるのも良いもんなのかなぁ、なんて思ったりしたのでした。
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2020 02,05 17:34 |
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華絵門「これ、なに??」 とある日曜夜の、自宅でのこと。 嫁氏こと華絵門氏が、完全に感情の抜け落ちた無機質な表情で、まるでゴミを見るかのような視線で、わしを貫いていた。 その手には、一本の髪の毛がつままれていた。 つままれた髪の毛は、どう見てもわしの髪の毛より長く、そして、華絵門氏のものよりも、明らかに、長かった。 見るからに、セミロングの、女性のものと思われる髪の毛。 そしてその髪の毛が落ちていたのが、あろうことか、 部屋にあるベッドの、 ピンポイントで、 わしの枕の上。 ・・・なにそれーーーー???!!!!!! 心当たりのないわしは変に動揺を顔に出さないように努めながらも、全力で頭を高速回転させ、あらゆる可能性を考えた。 最近、誰かうちに遊びに来たか?? ・・・いや、ここ数ヶ月来てない・・・ ここ数日で、女性の頭がこすりつけられるほどの満員電車に乗ったか?? ・・・いや、そんな混んだ電車には乗ってない・・・ ヘーベジの子と、何か貸し借りしたっけか?? ・・・いや、何も借りてない・・・ ヘーベジの子の抜け毛をコッソリ家に持ち帰って、クンクンしたっけか?? ・・・いや、たぶん、クンクンも、ペロペロも、してない、はず・・・ お互いが納得できる答えを、即答できない・・・!? 一瞬停止するわしは、更に窮地に追い込まれた。 ここ数日の間、ずっと華絵門氏と行動を共にしていればお互い「どこで付いたんだろう?」で済んだはずのところ、この土日での2人のスケジュールが、わしにとって不利な状況を呼んだ。 土日とも、華絵門氏は夢所属の練習のため朝早くに家を出て、夜遅くに帰ってきた。 一方わしは、両日とも朝に華絵門氏が出かけるのを見送り、日中家にいたり、ヘーベジの監督業を行ったりしたものの、両日とも華絵門氏が帰ってくるまでには家にいた。 つまり華絵門氏の視点では、わしの日中のスケジュールはある意味ブラックボックスなのである。 これらの状況が重なり、わしは「わしが絶対に女性とアヤシイ接触をしていないことを示すアリバイ」を説明することができない。 でも髪の毛は実際に存在してしまっている。 無い事の証明、これを世では「悪魔の証明」と呼ばれ、またの名を「無理ゲー」とも呼ばれる。 ・・・あれ?なぜか詰んでる????? わし「ん?え?えっ、そ、それ、なんだろうな???」 わしは部屋の灯りが煌々とつくなか、現実逃避するかのように、とりあえず、寝た。 それから数日、あらぬ疑いを晴らすことをできないことに、わしはモヤモヤしていた。 そんななか、ふと思い立った。 わし「そうだ、わしが長年所属している東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部の、これまで男と女の幾多の修羅場をくぐり抜けてきたと思われる人生の先輩方に、アドバイスを求めてみよう!」 こういう場合どうすれば説得力のある説明ができるのか、藁をも縋る思いでLINEグループに相談したところ、平均年齢35歳、東京大学をはじめ、東西の有名私立大出身のOBの方々から、続々とアドバイスが寄せられた。 ・隠し持っていたダッチワイフの抜け毛ということにする ・「東出」に改名してみる ・正直に謝る ・今後しっかりと掃除機をかける ・ベッドの脇からヘアゴムが出てきた際、「あれ、前の彼女のかな?」と言った(経験談) 人生の一時期のみは偏差値が高かったであろう彼らの安易すぎる回答は、至極残念なものばかりであり、どれもこれもあまりに軽薄でわしの心に響く内容とは程遠いものであった。 確かにコースケ師匠こそ誕生日プレゼントでもらったリカちゃん人形を日頃ダッチワイフとして愛でていることは公然の秘密であるものの、残念ながらわしはダッチワイフを持っていない。 そんな不毛なやりとりが続くなか、満を持してあの男が登場した。 「呼んだ?」 女性に対する強引なおさわりも、ノーと明言されなければ全てイエスと解釈する男。 そして、クリスマスのたびに「イエスが生まれた日にノーとは言わせないよ」という糞カス理論を現実世界で実戦投入し強引なおさわりをトライし続ける男。 自分のことを、 ROLANDか、GACKTか、YOSHIKIか、ブラピか、ベッカムか、俺か、と思っている、 パーフェクトなフェイスをお持ちの、この男。 そう、 ドリンボ 伊達に大学時代からの付き合いがあるわけではないと思わせる、実体験をベースにした、とても含蓄のあるエピソードと、発生した事態への対処法を快く紹介してくださった。 (以下、ほぼ原文ママ) ---------------------------------------- ある日突然嫁より連絡が入る。 ドリ嫁「昨日か先週の日曜誰か女連れ込んだ?」 ドリンボ「いや、呼んでないよ、なんで?」(まじで呼んでない) ドリ嫁「風呂場の鏡に”愛してる”って書かれてたんだけど。しかも消えちゃってるけど名前っぽいのも書いてあったよ」 ドリンボ「いやいや、ありえない、まじで俺じゃない。息子じゃない?」 ドリ嫁「なわけないでしょ、愛してるなんて単語知ってるわけないじゃん」 ドリンボ「最近友達呼んだのは半年ぐらい経ってるから絶対俺じゃない」 ドリ嫁「んなわけないでしょ、罰として50万円」 ドリンボ「いやいや理不尽すぎでしょ、俺じゃないし、風呂場のやつなんてすぐ消えるのにまだ残ってるなんてここ数日以外ないでしょ。」 ドリ嫁「もうどうでもいいけどそんな頭わるい女と付き合わないでよ」 ドリンボ「いやいや、俺じゃないから。もしかしたらストーカーかもしれないから鍵変えようよ。それで解決じゃない?」 ドリ嫁「とりあえず変えるけど罰金は払ってよ。離婚するならマンションとか家にあるもの全部置いてってね」 ドリンボ「俺じゃないのに。。。」 結論、ストーカーのせいにした。 多分心底納得はしてないけど、とりあえず表面上は取り繕えた? ---------------------------------------- ・・・、格が違えぇ・・・。 なんなら、もはやわしより全然詰んでて、わしレベルの事案などかわいく見えてしまうほど・・・。 でも、結局は疑いを晴らせておらず、役に立たねぇ・・・。 ともあれ、事態は(わしもドリンボも)迷宮入り。 心当たりある人、もしくは大逆転の解決法・証明法をご存じの人、是非ご一報ください。 男はつらいよ。 |
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2020 01,20 19:54 |
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2020年1月吉日、雲一つない素晴らしい冬晴れの青空の下、東京を代表するシンボル・東京タワーのふもとにて、東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsに唯一所属する華の88世代の1人、トノイケ(通称:メシ泥棒)の結婚式が盛大に執り行われた。 光栄なことに披露宴から招待されたわしが会場についてみると、わしと同世代のドブの83世代の連中をはじめとした往年のベジグリフォンズの連中がうじゃうじゃ集結しており、その顔ぶれをみただけで本日の先行きが不安になるには十分であった。 なかでも式に呼ぶとご祝儀をもらうだけではカバーしきれないほどの致命的なハイリスク、そしてノーリターンが保証されているあの男の存在も目撃されており、最悪の場合、式の破綻すら予感させた。 その、晴れの場に最も呼ぶべきではない男とは、 久々のブログ登場のこの男、 そう、 ドリンボ ドリンボを呼ぶことのリスクは、式場で度が過ぎる悪ふざけをして雰囲気が悪くなるという方向ではなくて、リアルな実害が発生することにある。 ヤツは偏執狂までに現実思考であるため、ご祝儀として発生した費用分について、幸せのおすそ分けという目に見えない事象では対価としては1ミリも賄われることはなく、しっかりと現物で元をとりにくる。 だからフリードリンクのビールも乾杯の発声前であるとか関係なしに酒を頼みまくってゴブゴブ飲みはじめるし、コースメニューの中盤にだいたい箸休め的に用意されているおかわり自由なパンも、まるで流れ作業のように自動的に口に放り込んでゆく。どう考えても味わってなんかいない。とにかく“元をとること”が彼のなかでは最高の優先順位なのである。 これらの行為だけでも相当に見苦しいのであるが、奴は気付いてしまった。 フリードリンクやおかわり自由のパンをいくら食べても単価が安く、元をとりきるには遠回りであることに。 そして遂に、ある一つの結論に達してしまった。 コース料理として出てくる料理本体を自分の分の他にも追加で食べれば、回収率が格段に高くなる、という結論に。 その禁断の理論の実行の第一段階は、“残飯あさり”であった。 手始めに、同じテーブルや近くのテーブルのベジの連中の食べ残しを食うという行為なのだが、こんなものは準備運動にも満たない。 ヤツはハイエナのように残飯のありかを嗅ぎまわってベジメンバーの料理を食いまくってきた経験から、大部分の料理が、しかもかなりの高確率で残されるスポットを見出してしまった。 それは、禁断のなかの禁断、 披露宴の主役である新郎新婦のために用意された席、 そう、高砂 披露宴では、特に新婦はかなりタイトな衣装を身につけるため気兼ねなく食事がしづらく料理が残りがちであること、プラス、多くの場合新婦には「お色直し」というイベントがあるためにお付きの新郎と共に長時間離席するという、二重の理由で(ドリンボにとって)絶好のタイミングが発生する。 その時だけは、アルティの場では一ミリも見せることのない俊敏性を見せ、新郎新婦が一時退場して招待者一同の意識が高砂から外れた瞬間に、毅然とした態度で高砂に直行する。 不思議なもので、人は挙動不審な動きに対しては察知能力が働くが、逆にあまりに堂々としていたり、当たり前のように行われる行動については、実はその目的が良からぬことであっても、気付きづらいものであるという。 実際ドリンボが高砂に一直線に向かって新郎新婦の料理をむさぼり食うことを、会場のスタッフが未然に防ぐことができた前例はない。 しかしわしは忘れることはないだろう。 ドリンボが高砂の料理をむさぼり食っている様を偶然目撃してしまい、驚愕のあまり目が見開かれてしまった、ご親族のお顔を。そのときのご親族の視線の先に捉えているのは、もはや理性のある人間ではなく、何かの事故で宴席に紛れ込んでしまったただの汚物としか写っていなかったであろうことは、間違いない。 高砂の残飯あさりも絶対的な禁忌ではあるが、2020年のオリンピックイヤーに、ドリンボもまた新たなステージに進んだ。 従来のターゲットはあくまでも残飯であったが、次のステージは「生きた料理」であった。 つまり、他の招待者の、手を付けられていない料理を食いにいくのである。 それが成立する根拠は、「配膳された料理の全容が認識される前に食ってしまえば、元にどれだけお皿に乗っていたかわからないであろう」というロジックによるものとのことである。 理性的な脳の回路が破綻していると感じられるかもしれないが、のどが渇いて水が飲みたいと思ったのに手元のグラスが空だったら、テーブルに装飾として用意されていた生花を浮かべた壺の水をゴブ飲みし始めるくらい彼の常識は一般と乖離しているので、不思議と、その理論は筋が通っているような錯覚に陥ってしまう。 (ちなみに壺から水を飲んでいる様は通りがかった会場スタッフに目撃され、「その壺に浮いているお花は次の二次会パーティーでも飾られるものですので食べないでください」と注意を受けていた。そのまま追放されてしまえばよかったのだが、残念ながらそれは叶わなかった。)
その暴理の最初の犠牲者は、同じくドブの83世代でおなじみのガボンであった。 メインディッシュのローストビーフが配膳された瞬間、おもむろにガボンは席を立ちバーカウンターへと向かった。後に聞いたところによると、地方豪族の美食家の血が「肉に赤ワインをあわせて美味しくいただきたい」と騒いだため、その感性に素直に従って席を外したのだという。 しかしその致命的な隙を、モンスターが見逃すはずがなかった。 ガボンが背を向けて3秒もしないうちに、ローストビーフの2枚のうち1枚が、まるで魔法のように消え去っていた。 もちろん同時に、ドリンボの口はハムスターのようにパンパンに膨らんでいたことは言うまでもない。 赤ワインを片手に意気揚々と戻ってきたガボンはふと皿を見やった瞬間、膝から地面に崩れ落ち、地に伏せたまま咆哮した。 ガボン「ワシはなんと愚かなことをしてしまったんじゃーーーー!!ほんの数刻前までバケモノが高砂のメシを食った話をしとったのに、なんと愚かなことじゃーーー!!!!完全に平和ボケしとったーーーー!!!ここはもはや日本ではないから目を離してはいかんのじゃーーーー!!!肉を美味しく食うためにワインを取りに行っている間に肉を失ってしまっては、これぞ本末転倒というもんじゃーーー!!!!!」 披露宴というおめでたい雰囲気に通常ありえない悲痛すぎる叫びがあがったが、幸か不幸か周囲の歓談の喧噪によって、叫びは会場の雑音の一つとして儚くも霧散していった。 もはや「原型を把握する前に食えばセーフ」という理論すらぶち破ってただ隙を見せた人の肉を食うという暴挙に出た(おそらく、誰が食べたかわからないはずだからセーフとでも思っているのだろう)ドリンボであったが、生きたメインディッシュを食うというエクスタシーに中毒性があったのか、すぐに次のターゲットを探し始めた。 すると我々の隣のテーブルにいた、少し恰幅の良い青年がほぼ配膳と同時くらいに席を立ち、少し離れたテーブルの友人に話しかけに歩を進め始めた瞬間、わしは周辺視で何か気配を感じた気がした。 今、ドリンボの姿が一瞬、ブレなかったか???? ハッ、と思ってドリンボの方を見てみると、とっくのとうにドリンボの皿には肉は無かったはずなのに、またもやドリンボの口がパンパンになっている。 そして先まで恰幅の良い青年が座っていた席の皿を見てみると、ローストビーフがしっかり1枚になっている。 コイツ、遂に仲間内ではない招待者のメインディッシュを食いやがったーーーーーーーー!!!!!!!! あからさまに事件の香りがプンプンするなか、遂に被害者の恰幅の良い青年が席に戻ってきた。 冷や汗をかきながら、彼が怒号をあげるのは今か今かと様子を伺っていたら…、 なんとその恰幅の良い青年は、何事もなかったかのようにまわりの招待者と談笑を始めたではないか! 目の前の皿には、皿の大きさに対して明らかにバランスの悪い量の肉しか載っていないのに、彼は満面の笑みを浮かべているではないか!! そして満面の笑みのまま、何も疑うこともなく、とてもおいしそうに最初で最後のローストビーフを食べているではないか!!!!! 本当はもう一枚食べることができたというのに!!!!!! 待てよ、この関係、恰幅の良い青年の満面の笑みが嘘でなくローストビーフの美味で幸福に満たされているのであれば、青年とドリンボはWin-Winの関係ということが成立するのか・・・? これって、先の「原型を把握する前に食えばセーフ」理論が成立している、…ということなのか??? いやおかしい、露骨な理不尽が発生しているのに皆幸せなんて、絶対何かおかしい???!! 大昔の先人が、私と全く同じ気持ちになったであろうときに生み出したことわざ、 知らぬが仏 意味:知ると不愉快になるものごとでも、知らなければ心を乱すことはない 嗚呼、歴史は繰り返してゆくのだなぁ。 |
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2019 12,27 11:40 |
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皆、人には言えない黒歴史の1つや2つ抱えて生きているものである。 かくいうわしも消すことのできないゴリゴリの黒歴史を抱えており、その性質上ふとしたタイミングでそれを知る心無い者によって掘り起こされ、癒えることのない古傷の傷口に容赦なく塩をぶっかけられる。 しかしヘタに隠していると、いざ黒歴史が露わになったときに逆に痛々しさを加速させるという法則を今になって見つけてしまったので、今回敢えて公表してしまうことに踏み切った。 わしの黒歴史とは、 そう、 ボイトレ わしはみんなとカラオケに行ったときにうまく歌えたらカッコいいなと、ただそれだけのピュアな動機で、門前仲町にあるボイトレ教室の門を叩いたのが2012年だっただろうか。 それから3年、月2回ペースでボイトレ教室に通っていたのだが、リアルに誰にも教えずひた隠しにしていたのだが、まさかの嫁氏こと華絵門氏の陰謀により結婚式二次会の100人を超える招待者の前でレッスン風景の盗撮動画がタレ流されるという鬼畜プレイに遭い、一気に白日の下に晒されることとなった。 ちなみにレッスン内容はというと、1回のレッスン時間は1時間で、15分は発声練習、45分は課題曲の歌い込みというものであった。 課題曲は自分が歌いたい歌を指定し、先生からひたすらパートごとに声の出し方やトータルの歌いまわしの指導を受ける。 3年の間でわしが課題曲として主に取り組んだ曲は、エレファントカシマシの「今宵の月のように」と藤井フミヤの「True Love」。 それぞれ元々特別好きだったというわけではなく、ふとテレビで流れているのを見て「かっこいいな」と思った程度の、衝動的な理由で選曲したと記憶している。 単純計算でそれぞれの曲を1年くらい練習していることになるのだが、体感でしか測ることのできない、その成果は。 1年前と、そんなに変わってない わしは、幻想を抱いていた。 ボイトレに通えば、フミヤのような甘いヴォイスが手に入り、自分の思うがままに歌を歌いあげられるようになり、その歌声を聞いた全ての女子の目をハートにすることができる、と。 しかし現実は、その幻想とはかけ離れていた。 そもそも論だが、声色というのは人それぞれの顔と同じように個性であるので、劇的に変化することは無いということに、気付いてしまった。 ドリンボがどんなに顔面の表情筋を鍛えて表情豊かにキムタクの真似をしたところで、キムタクと岩だったらどっちの方が似ているかというアンケートをとったら、ほぼ100%岩票を獲得するであろう。 だいたいそんな感じである。 わしの黒歴史は、思いがけないタイミングで突然晒されるリスクがある。 2019年12月某日、都内某所でヘーベジの忘年会が行われていたときのこと。 トークのネタに困ったヘーベジ専属ドライバー・ハリウッドタコ師匠がわしの黒歴史を何の脈絡もなく雑にリークしたことにより、必然的に二次会はカラオケに。そしてわしの心理や準備などお構いなしに自動的に投入される「今宵の月のように」と「True Love」。 わしはフミヤの「True Love」は特に自信がないので『フミヤはやめてくれ~!!』とガタついていたら、ふと想像の斜め上を行く暴力的発言が耳に入った。 「フミヤって誰?www」 …ボイトレとかうまいヘタ以前に、フミヤとかエレカシとかいう会話が、そもそも通じていなかった、だと? ・ボイトレ3年通ったというので期待したけど、別にそんなうまくない ・そもそも歌っているフミヤとか、知らない そんなエグイ状況のなか歌を披露するわしを見る皆の目の、生暖かいことといったら!!!!! SHI・NI・TA・I !!!!! いや、むしろその逆境を吹っ切って、生きる!!!! なぜなら、やっぱりわしは、歌うことが、好きなんだ!!!!! さぁみんな、僕と一緒に、カラオケに行こう!!!!!! (そもそものそもそも、友人の少ないわしが友人とカラオケに行く頻度は、2年に1度ペースという爆) |
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2019 12,04 17:06 |
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近年の映画において、異なるパラドックスでの主役たちや、同じ世界のヒーローとヒールが共闘するという手法は、続編を望む視聴者の好奇心をゴリゴリに掻き立てるため、よく見られるように思われる。 「スターウォーズ」での、ジェダイとダークサイドの共闘 「ターミネーター」での、人間とターミネーターの共闘 「イップ・マン」での、イップ・マン師匠とカム・サンチャウ師匠の共闘 その究極的なものはマーベルのアベンジャーズであろうか。アベンジャーズに至っては、もはや共闘のお祭りである。 フィクションの映画の世界においては、法規を超越した勧善懲悪が許されるので物理的に闘って悪を懲らしめるという世界観が成り立つが、現代日本の一般人においてはあまり闘い(戦い)の場面に直面しない。 ただ、戦闘を比喩的に置き換えれば、“ビジネス”や“スポーツ”においては闘いの舞台と捉えられるかもしれない。 特にスポーツ、なかでも我々が取り組んでいるアルティメットも、二者に明確な勝ち負けを示すという意味では、“闘い”の一種と言うことができるであろう。 2019年11月某日の富士川緑地、アルティ界において日本代表レベルに突出した異分野のヒーローが、参加人数が1500人を超えるGAIAカップのなかで、天文学的な確率で1チームのなかに並び立った。 そのチームは“福島塗料雷神”といい、1983年生まれの選手が主体となるチームである。 ヒーローの片翼は、1983世代の西の雄、松野。 アルティ界における彼の活躍についてはもはや説明不要であるが、学生時代から数えると、アルティの大会ではもう100回くらいMVPを獲っているのではないだろうか。他の追随を許さない、恐ろしい成績である。 それに相対するヒーローは、同じく1983世代の東の雄、コースケ。 彼はアルティの昼の部こそ無冠であるが、年1回開催される台湾の大会の夜に行われるパーティーにおいて、参加者約6兆人が受賞目指しておびただしい血と汗と涙と共に凌ぎを削った末にたった1人だけ得られるParty King賞を、なんと5年連続で受賞している。この成績もまた前人未到の圧倒的な領域と言うことができる。 お互い、アルティというベースは共通しているものの、活躍の舞台がまるで異なり、ただそれぞれの分野では頂点を極めているという、雷神というチームのなかでまさに先の共闘理論が完璧に当てはまる、奇跡としか表現し難い状況が発生していた。 ただ、突出したヒーローたちは、時として水と油であり、ふとしたきっかけで犬猿の仲に陥ってしまうことは、映画の歴史が証明している。かのアベンジャーズにおいても、当然のように共闘を続けてきたキャプテンアメリカとアイアンマンが、方向性の違いにより一時的に仲違いしたりと、ヒーローたちの共存は、なかなかうまくゆかないのが世の筋というものである。 松野とコースケにおいても、おもしろいようにその法則が当てはまった。 大会中に発生した事案をいくつか紹介しよう。 シーン1。 オフェンスにたけし、わし、松野が入っていたターンにて。 ディスクを持っているたけしに対して、わしは「日頃のインターバル走の成果!!」とばかりにまるでシャトランのようにオープンのスペースをゴリ走りしているのに、たけしはまるで空気を相手にしているように一ミリもこっちを見ず、突如発狂したかのような長距離ぶっ刺しハンマーを発射。その先には、松野。 …いやいやいや、さすがにそんな勢いで垂直に落ちるようなハンマーを叩き落されたら、さすがの松野さんでもグシャってなるでしょ!!! とゴミ一同ことわし、コースケ、ひげパンマンはコート内外でプゲラしていたら、当の本人は、我々の一人も予想だにしない行動に。 エグイ速度で突き刺さるハンマーに対し、ギャラリーに魅せつけるためだけとしか思えない完成されたフォームでスライディングしながらの“手ミート”で、スポッ。 完全に、庶民派の我々への当てつけであった。 もし我々が同じ状況に陥ったのであれば、ドッジボールキャッチしにいって顔面から大地に激突するか、早々にディスクが大地に着弾するのを見守りにはいるかの2択しかないところ、楽勝に、シャーーー、キラキラッ、スポッ、である。 この頃からだろうか、ライバル視するヒーローからの挑発と受け取ったコースケのハートに、火がつき始めていたのは。 シーン2。 ディフェンスにコースケ、松野が入っていたターンにて。 なんとかTOを起こし、コースケによるハメ側からの松野への裏展に対し、そのまま奥に走り抜けていたコースケが裏ロングに抜けている状態が発生したので、伝家の宝刀・松野のサイドロングが炸裂!向かい風かつだいぶ距離もあったが、落とす方が難しいというようなスウィートな速度、軌道で、吸い込まれるようにコースケの胸元へ。そしてごちそうさまとばかりに、漫☆画太郎ばりに顔面を完全開放させながら、キャッチ。ブレイク、一件落着、よかったネ、に思えた。 しかしその後サイドラインにて、コースケ師匠は、先の一連のプレーについてガタガタと論評されていた。 コースケ「あのシュートは、うまかった。しかし自分にとって完全に太陽が目に入る軌道だったので、落とすかと思った。」 暗に、テクニックは認めるが、レシーバーに対する太陽光の照射角度までは配慮できていなかったから、あのスローは二流であると主張されていたのである。 二大ヒーローのすれ違いは、気のせいではなく、確固たるものとして、そこに発生していた。 シーン3。 夜、宿での飲み会ことパーティーにて。 ゲリラ的に開催された「スパークリングワインのオープン時に発射されるコルクを肛門で受け止める選手権」へのエントリーが始まった際、並み居る体育大出身の猛者を押しのけて、1人の漢が我先にと名乗りを挙げた。 その伝説の勇者を彷彿とさせる圧倒的なオーラをまとう人物とは、 そう、 コースケ アルティ界のバロンドールことParty Kingを5年連続で受賞している自負からか、一ミリの迷いもなく四つん這いになり、率先して完全開放した自らの肛門を提供。 そして、 ポンッッッ!!!!! うぎゃーーーー!!!!!!!!!! という、一連の伝統芸能を披露するという余興を提供されたわけであるが、転げ回って悶絶しながら、してやったり顔で松野にアピール。 しかしなぜだろう、当の松野は一ミリも意に介していないようであったが、この露骨な挑発行為に、内心少なからず穏やかではなかったであろう。 二人のすれ違いは、泥沼の様相を呈し始めていた。 シーン4。 冷戦は、遂に最終局面を迎えた。 パーティー(宿の部屋飲み)も盛り上がってきているところ、皆の話題は2020年の世界大会へと移っていた。 アルティ界で、実際にアルティをしているところでは全く話題に挙がらないわしとコースケなのであるが、おこがましくも我々はマスター代表の選考を受けさせていただいていることから、見渡せばA代表経験者だらけのみなさまから今日のプレーを通じてアドバイスをいただくといった流れになっていた。 そんななか、愛と勇気だけが友達でおなじみのアンパンマンを限りなく薄汚く仕上げた、迫力の顔面と達者なトークだけが友達のひげパンマンが、今最もホットでセンシティブな関係となっている二人をターゲットに、デリカシーのかけらもない問いをぶん投げた。 ひげパンマン「で、松野的には、コースケをA代表に入れるとしたら、どういう立ち位置で扱うわけ???」 なぜひげパンマンごときが神の目線でトークをまわしているのか全く理解不能だが、そこはなぜかスルーされ、皆の興味津々な目は一斉に昼の部の権力者である松野に向けられた。 それを受けて松野さんは、さほど考える時間も要されずに、穏やかな口調で、しかし皆の耳と心によく通る声で、一言、おっしゃった。
構 想 外
瞬間、皆でコースケのフォローのために頭をフル回転させるが、一周して「やっぱそうだよね」という結論に至ってしまうがために次の発言がついつい遅れてしまい、時が止まったようにフリーズするパーティー会場。 その一方で、極限まで無駄をそぎ落としたありがたいお言葉の直撃を受け、完全開放の漫☆画太郎フェイスのまま、もはやギンギンににじみ出るエクスタシーを抑える努力もせずにダダ漏れにしている、コースケ。 しかしながら、以前、ゴミの一派であるドリンボが一蹴された際に使われた言葉はひらがな1文字であったのに対し、今回に至っては漢字を3文字も使っていただいているので、コースケにとっては僥倖とさえ言えるであろう。 そんなやりとりの裏で、雑に振った結果、片方のヒーローが撃滅されたことを見て、黒い微笑みを浮かべるひげパンマンがいたことを、わしは見逃していなかった。 そう、このヒーローの共闘関係崩壊の物語の真の黒幕はひげパンマンだったのかと戦慄したときには、時すでにお寿司であった。 次回作、なんだかんだあって両ヒーローが再び手を取り合い、極悪非道ひげパンマンをやっつけるという続編を、是非見てみたいものである。 ↓オマケ:それでも俺たちは、楽しく生きているんだ(ひげパンマン+コースケ) |
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2019 11,26 19:20 |
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ただただ“同期”という縁であるだけで、GAIAカップにおいて福島塗料雷神というチームに参加させていただいている。 わしの記憶の範囲だと、2005年に発足した雷神は、1983年生まれの“大体、中京”の連合チームであり、当時男女共に学生の頂点を極めまくっていた両チームの連合とあって、それはそれは彼らの活躍は輝かしいものであった。 【雷神のGAIAカップ戦績】 2005 優勝 2006 4位 2007 不参加 2008 優勝 2009 3位 2010 4位 2011 3位 2012 17位 2013 33位 2014 14位 2015 4位 2016 6位 2017 優勝 2018 4位 2019 8位 イメージ的には、数年前にGAIAを連覇した88ensや、今をときめくOdds and Endsのような感じであろうか。 当然、ただアルティをプレーしたことがあるというだけの、むっつり陰キャ変態ハードキモヲタブロガーでしかないわしなど、ただただコートサイドで他人として指を咥えて彼らの活躍を見てるだけの存在であった。当然、学生時代や社会人になってしばらくしても、彼らとアルティをするどころか、話したことすらも無かった。 しかし時は経ち、雷神にも、同期チームに必ず訪れる試練が訪れた。 そう、人数不足である。 同期だけでは成立せず、近い代を集めても、なお厳しい状況に直面し、遂に雷神は、解禁した。 “東日本への声がけ” そして彼らはあまり認識していなかったのであろう。東日本において同期でアルティを続けている率の異様に高い、あのチームの存在を。 その、ゴキブリのように生命力だけは高いキモチワルいチームとは、 そう、 “聖オゲレツ学園東京アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons(以降、トーベジ)” 純粋な雷神メンバーにあまりに認識されていないがために、雷神ブランドを保つためにも絶対に避けるべきであったトーベジエキスの混入が、ある年から発生し始めた。 トーベジのチームポリシーの代表的なものに「老婆の手を取り電車の席を譲るが如く、清い心で対戦相手に勝利を譲る紳士たれ」というものがあるが、雷神においても効果てきめんであった。 2012年 雷神初の2ケタ順位という屈辱的な結果の陰で、わし、ドリンボ、尾中部長というトーベジのゴミが暗躍していた。続く2013,2014も低調な結果を残しているが、このあたりのわしのGAIAの思い出は、散らかし倒して敗戦した試合後の富士川緑地で心を込めて土下座した記憶しかない。 2015年に入ると、雷神のみなさんも学んだのだろう。“セット分けをする”ということを。セット分けをしておけば、ゴミは試合の局面とはあまり関係のないところだけで投入する大義名分になるのである。 そんな画期的なシステムの導入により再び息を吹き返した雷神。 そして遂に2017年、再び優勝! (ちなみにその年、わしは雷神では出ておらず、尾中部長とコースケもサイドラインの警備員としてエントリーされていたようなので、ほとんどトーベジの毒素は抜けていた模様である。) そんなこんなで平均年齢35歳ながらそこそこ人数がいて、勝負の抑えるべきポイントを抑えた“セット分け”という戦術を引っさげた雷神の2019年のGAIAが、11月末の土日に静岡県富士市は富士川緑地で始まった。 ゴミ=毒素=リスクこと、トーベジの尾中部長・コースケ・わしは今回も健在であった。 余談であるが、尾中部長の“部長”は10年くらい前のステータスであり、現在はただのニートという、36歳にしてシビれるステータスをお持ちになっている。ただ、そのジョンカビラを胡散臭くしたようなひげ面の顔面が子供たちにウケ、“ひげパンマン”なる激安なキャラクターを確立されていたので、彼の名誉のためにも以降ひげパンマンと記載させていただく。 当然のごとく、この3人は皆の心に残る、ハートウォーミングなプレーを今回も三者三様に炸裂させた。 ひげパンマンは最近あまりアルティをしていないこともあり、その圧倒的な顔面の迫力と達者なトークに頼ったプレースタイルに更に磨きがかかっていた。しかし自陣エンド前でハンドの駆け上がりでゴールを狙ったひげパンマンに先出し気味のスローが投じられたが、誰しもがキャッチして終わりと思われたところその予想を覆す足の遅さにより、そしてダイブNGという繊細なキャラ設定により、まさかのTO。その、正規の雷神メンバーでは有り得ないプレーにサイドラインはざわめき、韋駄天さんことたけしの「嘘やろ…」と口からこぼれてしまった心の声は、とても印象的であった。 コースケのプレーも秀逸であった。雷神は高年齢化により、ラインナップのときディフェンスは“マンツー”と意識合わせして入るのに、2,3パス後には自然とゾーンになってしまうという独特な文化がある。そういう場合コースケは大抵カップの後ろの1.5列目のような役割に落ち着くことが多いのだが、彼はゾーンDを一般常識である“自分の担当するエリアを守る”のではなく、“雷神というブランドのみで守る”スタイルであるため、時としてセオリーを超越したポジション取りをしていることがままある。最も記憶に残るプレーとしては、相手のスイングに対し、カップのなおちゃんに「それはOK!」と声を出しパスを出させたのであるが、スイングさせたのであればその後の縦パスは当然1.5列目のコースケがフォローしているはずのところ、一瞬で、しかも平面で、30mの縦をブチ通されていらした。その完璧にトーベジのポリシーを踏襲した神々しいまでの光景に、わしは「美しい…」という感想以外何も思い浮かべることができなかった。 わしも、“間違いであることが明確”なプレーを炸裂させてしまった。セットのなかで男がまさきさん、松野、たけしというシビれるメンバーにわしが加わった4人だったときのオフェンス。わしは最近のトレーニングの成果を発揮すべく、体力に任せてビュンビュン走り回っていたのだが、まさきさんかたけしへのスイングにあわせてドンピシャのタイミングで奥に合わせたときのこと。わしのマーカーはカットで置き去りにしており、わし単独で奥にぶち抜いているのだが、なぜかスローワーは全くこっちを見ていない。わしは走りながら「何でだろうな?」と思い周囲を見渡してみると、おそらく全く同じタイミングでばっちりカットを決めて奥に仕掛けている松野が、わしの3mくらい手前を疾走しているのを見つけてしまった。 あ、これ、松野への絶好のシュートチャンスを、わしが奥にいることによって完全に潰してるやつやん “カットをふんで相手を切ってロングを狙う”という行為としては正しくて成功していたけど、そこに“松野さんも同じタイミングで仕掛けている”という要素を加味すると、わしのプレーはただの間違っている自己満ゴミプレーと化す。その可能性をこのメンバーでオフェンスが始まった時点から感じ取れていなかったわしは、36歳にしてまだまだ未熟すぎた。 大会が終わり、りきし・ハリウッドタコ師匠・ひげパンマンという、振り返ってみたらイロモノ要素しかない3人は、緑地をトボトボとタコ師匠の車へ向かって歩いていた。 寂寥感漂う夕暮れの風景に包まれながら、3人とも、心なしか肩を落としていた。 そして、3人の思うところは共通していた。 俺たち「雷神のユニ着てると、自分も強くなった気がして気持ちが大きくなりがちだけど、やっぱ俺たちってスゲー奴らに混ぜていただいているだけの立場で、中身は変わらないんだよね…」 おじさん3人、36歳にもなってなんだかセンチメンタルな気持ちで、GAIAの会場を去りましたとさ。 |
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2019 10,08 11:38 |
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「締めのイタリアン」にたどり着いたのは、それでも18時台とかだろうか。 3軒目のお店の看板は、緑色をしており、確か「サイゼリア」と書かれていた。 どうも最近来た気もするのであるが、気のせいに違いない。 席を案内してくれた見覚えのある店員さんが明らかに苦笑していたが、気のせいに違いない。 女子会においては、席順も重要なのであろう。 わしは店の最奥の、二辺が壁という席の、最も隅っこ角っこのところに最初に座ったのだが、振り返ってみると考え得る最悪のポジションであった。 正面にテケンゴとガラペ、隣にりおとじゅなが座ると、あら不思議、アルティで例えるところの自陣エンドゾーンの角で目の前に4カップが組まれているのとまったく同じ光景が、目の前に展開されていた。 つまりは、全く逃げ場がないという状況である。 助けを求めようと店員さんにハンマーを投げようとしても、ポジ取りセンスの悪い店員さんは全員視界に入らないほど遠いところばかりにポジショニングしており、完全にディスクを繋ごうという意識を放棄していた。 これが俗に言う、“アイソレーション、俺”、か。 そして、満を持して、オヤジ狩りが始まった。 ガールたち「監督は、どういうのが好きなんですか? 1、大きいの 2、小さいの 3、タピオカ付きの」 心の底からしょーもないことなのであるが、何かこれに答えてしまうと今まで築いてきたものが全部崩壊してしまう気がして、どうにかして逃げ切ることを決意。 圧倒的なプレッシャーの4カップのなかで、過剰フェイントを繰り出し意識を逸らし、回避に成功! しかし、奴は逃がしてくれなかった。 テケンゴ「で、どれが好きなんですか?」 再び、イクイップとかで時間稼ぎして、回避!! しかし、奴は逃がしてくれなかった。 テケンゴ「で、どれが好きなんですか?」 再び、インジャー、かと思いきや大丈夫だったやつとかで時間稼ぎして、回避!!! しかし、奴は逃してくれなかった。 テケンゴ「で、どれが好きなんですか?」 ドラクエの、『はい』を選ばないと一生進めないやつのリアル版である。 しかも今度は加勢つきであった。 何かの合図があったのか、じゅながおもむろにあいみょんの「マリーゴールド」を歌い始めた。 店員さんが見れば、お店の角の席で歌っちゃうくらい楽しい女子会をやってるんだろうな、と目に映るだけであろう。 ただこのマリーゴールド、真相はただ周囲の音をブロックして確実にオヤジ狩りを成功させるための、空間レベルのノイズキャンセリング機能でしかない。 そして、先より凄みを増したトーンで、 テケンゴ「で、どれが好きなんですか?」 遂にゲロらされたわしは、気付いたら、泣いていた。 ガラペはそんなわしを見て、 ガラペ「ギャハハハハ、監督すごいエクスタシー感じてる!!!だって目からエクスタシー汁でてるもん、ギャハハハハ!!!!!」 てっきり小岩だったと思っていたのだが、ここはどこの山賊のアジトだったのであろうか。 世の中、毎日、全国いたるところで女子会が開かれているのだと思う。 実際に体験してみて、日々こんな過酷な会を乗り越えている女性は、ホントに全然男より過酷な世界を生き抜いているのだな、と身に染みて感じることができたのであった。 帰りの電車でダウンロードした、イヤホンから流れてくる「マリーゴールド」は、ズタボロに蹂躙されたわしの心を、優しく癒してくれた。 |
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2019 10,08 11:36 |
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(あまりに長くなってしまったので、前編・後編に分けました笑) 東京マーベリックス/ヘーベジ(以下、ヘーベジ)のシーズンオフが明けた10月上旬の練習に、わしもトーベジの練習の合間をみて顔を出した。 練習後、りおが「小岩のサイゼリアで1時間一本勝負!」と言っているのを遠めに聞いていたのだが、当初参加しないつもりだった。 というのもわしにはわしなりのポリシーがあり、実はアルティ以外の場面において、ベジガールのアクティビティには単独では参加しない主義を掲げている。 その理由は、変態的脳内妄想の塊であるこんなブログを10年以上も書き続けるような、リアルガチ陰キャハードキモヲタのわしがガールたちの飲み会とかに単独で参加してニヤニヤしている姿を客観的に想像すると、我ながらキモイ。キモすぎる。おぞましすぎる。 十分キモイのにいまさら何を言ってるんですかという声が聞こえた気がするが、自分にも守りたい一線がまだあるのである。 だからわしの手の届かない領域に関しては常にノーガード戦法のコースケ師匠という影武者にお任せし、後に聞く楽しそうなあれこれを耳にして、ニヤニヤしながら暗い部屋でブログを執筆するだけに留めているのである。 そう、お気づきのとおりわしは内弁慶ならぬただのブログ弁慶なのである。リアルは怖いのである。 さて話は戻り練習後のサイゼリア案件であるが、男すぃがわし単独となる流れであったのでせっかく誘ってもらってるのに申し訳ないと思いつつもお断りしようとしているところ、見事にポリシーの抜け穴を突くような一言が被せられた。 「新入部員のじゅなの歓迎も兼ねて!」 むむむむむ…、それは顔を出したほうがいい気もするなぁ…。この後特に予定無いのにただ帰るなんて、逆に心が無いよな…。1時間限定だし、空気みたいにニコニコしていれば、とりあえず役割は果たせるかな…。 葛藤の末、わしはチーム結成からおそらく初めて、干支が一周以上違うガールたちの女子会に単独潜入する決意を固めた。 空が煌々と明るい、15時。 舞台は、小岩駅の駐輪場近くのサイゼリア。 メンバーは、りお、ドルちゃん、テケンゴ、ガラペ、ふうか、じゅな、わしの7人。 店の一角を陣取り、まだ完全にランチタイムの時間帯にカンパイが行われた。 和気藹々とした和やかムードな軽飲み会であった。 …、ちょっとずつ方向がずれ始めたのは、アルコール度数40%の食後酒グラッパが、誰かの悪ふざけで投入されたことがきっかけだったであろうか。 なぜか飲むことになったわしとりおは突然発生した40%の一気で食道が焼けるような感覚に悶絶しているところ、なぜかその後飲んだじゅなは じゅな「あれ?わたし意外と大丈夫です。あと2,3杯は普通にいけそうです。」 とケロッとした顔で言っていたが、改めて振り返ってみると、全然大丈夫でなかったに違いない。 なぜならそれから数刻のうちに、じゅなは過去に目撃したというタピオカ超えのびっくり黒乳首について熱く語り始めていたのだから。 よりにもよってそのトークを真正面から受け止める位置にいたわしは、熱心に語る新人に対して無視を決め込むこともできず、心の中で涙を流しながら、ひたすらに仏のように微笑んでいた。 ちなみにその時点では、わしはじゅなとはこれまで面識こそあったものの、この日が初めてまともに話すような間柄であった。 じゅなさん? 監督はね、アルティのことはそれなりに考えているから相談されたらその答えはある程度用意できるけど、いきなりびっくり黒乳首のことを報告されて好きか嫌いか聞かれても、それに答えることはね、いろんな意味ですごくすごく難しいことであることを、わかってくれるかな??? キッチリとタイムコントロールされ1時間で解散となった軽飲み女子会であったが、さすが女子、スウィーツは別腹、別タイムとしてカウントされるのはよくあることなのか、予定のないメンバーは素敵なスウィーツを求めて、駅前のイトーヨーカドーの6階にあるという専門店へと移動した。 わしはというと、この短い間にすっかりわしのなかの女子を解放することができ、男時代のポリシーであった「女子会への男の単独参加」という基準からは外れたため、その歩は自動的にイトーヨーカドーに向かっていた。 …なぜみなさんはわしのことをそんなゴミを見るような目で見るのであろうか?? さて店につくと、緑色の看板には「サイゼリア」と書かれており、メニューとかもさっきの店と全く同じ感じである奇跡に、ただただ驚かされた。 まだ16時台であり窓際の席から見える外もまだまだ明るく、まわりはまだぎりぎりランチを楽しんでいるような時間帯であった。先のサイゼ一次会にてだいぶ強めのアップを済ませてきた我々のテンションは、間違いなく周囲と比較しても浮いていた。 そんななか、練習があれば必ず参加するという優等生・テケンゴが突如ブチ切れ、日ごろのチームへの思いの丈をぶちまけ始めた。 テケンゴ「タコはよぉ、今日もいねーし本当に空気が読めねぇんだよぉ!!!」 テケンゴ「いつも鯵(アジ)パとかなんとか言って練習来なくて、どうなってんだよあいつはよぉ!!!!??」 テケンゴ「会社が近いから今度ランチ行こうとか言ってたけど、結局全然誘ってこねーじゃねぇかよぉ!!!!!」 テケンゴ「あああああ、タコに会いてぇ!!!!!!!」 日頃あれだけ構ってあげているのにそれに見合った対価を寄越してこないタコことコースケ師匠へのストレスはその場にいた全員が感じていたらしく、テケンゴのシャウトを皮切りにあちらこちらから火の手があがった。 パンケーキのクリーム乗せみたいなスウィーツを目の前に置いたりおはそれに感化されたらしく、 りお「ちきしょーーー、タコの乳、絞って飲んでやりてぇ!!!!!!!!」 と怒気を交えた奇言を吐いたかと思えば、更にそれに誘爆されたテケンゴが目の前のチョコレートケーキみたいなスウィーツにインスパイアされて、ほとばしるパッションそのままに テケンゴ「ちきしょーーーーーー、タコのウ〇〇食ってやりてぇ!!!!!!!!!!!!」 テケンゴくん? 監督はね、アルティメットを通じてのチームメイトのいさかいに関しては身を挺して仲裁する覚悟があるけれども、〇〇コを食べたいという欲求に対しては、どうもっていくのが正解なのか全くもってわからないから、どうか勘弁してくれないかな? 女子会って、こんなに怖いものなの???? 店を出てわしのなかの女子がブルブル震えているところに、先輩女子たちが「締めのイタリアンに行くぞ」と言うので、わしに選択の余地はなかった。 |
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2019 10,07 18:31 |
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週末の練習に行った際、何人もの人から「何でヘーベジは名前を変えてしまったの??!」という質問を受け、多くの方が気にしてくださっていると感じたので、ここにわしなりの解釈をふんだんに盛り込んだ説明を示させていたただく。 平成が終わり、令和の時代を迎えるとともに、改元までの目測を露骨に誤って命名された「ヘーセーベジグリフォンズ」は、「東京マーベリックス」へとチーム名を変えた。 実はわしはほとんどチーム名変更の動きには関わっていないのであるが、変更の理由としては、概ね次のものと理解している。 ・もう平成ではない ・長期的な目標で世界的に有名なチームになることを見据えたとき、「ベジグリフォンズ」という看板が、海外はおろか国内の時点でエゲつなく足かせとなることに気付いた ただ、全世界帯同可能な自立歩行式の財布や、遠征におけるチーム専属ドライバー、アイスクリーム無限提供システムなど、トーベジと提携していることで得られる各種おじさん特典の旨味も捨てがたい面もあるため、心のなかでの正式なチーム名は以下のものであると、ベジガールたちには過酷なマインドコントロールが施されている。 東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部平成VegeGriffonsマーベリックス 従って、略称を「東京マーベリックス」とも「ヘーベジ」とも言うことができるのである。 このにわかには信じ難い異常事態の裏付けとして、新たにつくられるマーベリックスユニには呪いのような血文字でVを司るチーム名が刻み込まれているだけではなく、試合での円陣の締めも「ゑロス!!!」のまま引き継がれている。 これにより、チームの公称こそリニューアルされるものの、トーベジとの兄妹チーム同盟の関係はキープされるという、二律背反をとてもエレガントにクリアすることができたという認識の模様である。 日本語とはかくも奥が深く、趣深いものであるかと、心に染み入るようなベジガールの知恵なのである。 信じるも信じないも、あなた次第。 ~補足~ 2019年10月7日時点で、当月行われるチャンピオンズリーグの配車はトーベジ内ではまだ一切決まっていないが、既に定員5人のコースケ師匠の車によって4人のベジガールが往復で送迎されることが確定している。(爆笑) |
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2019 09,11 17:28 |
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2019年9月某日の土日、わしは静岡県は富士市に来ていた。 今回は俺たち青春さわやか青年団、東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの活動ではなく、マスター部門の強化合宿に参加することが目的であった。 参加者は北海道から関西まで幅広い地域から来ており、初対面の人も多かった。 ハリウッドタコ師匠ことコースケがデフォルトで備えている「俺より強い奴に、会いに行く」というポジティブマインドは全然持ち合わせていない小心者のワシは、リアルに俺より強い奴だらけの環境に緊張し、口の中はカラカラであった。 わしがそんな事態に陥っていることは微塵も外に出していなかったはずなのだが、もう学生時代から15年近い付き合いの秀一先生はおもむろに言った。 秀一「もしかして、緊張してんの?」 一個下の生意気な後輩に、わしは言ってやった。 わし「してない」 そして、練習会は始まった。 そんなまだ皆の顔と名前も覚えられないなかで練習会はスタートし、定番のスクエアドリルから始まった。 表面上の平静を取り繕っているわしのスローはベロベロだったり露骨にマイナだったりを連発したが、さすがにまだバレていないだろうとふんでいたところに、初コンタクトの男性が近寄ってきて、話しかけられた。 ケイ「ケイです。ブログ、すごく好きで読んでます。お会いできるのを楽しみにしてました。」 … 彼の目には、わしはスクウェアドリルでのスローすらペラペラなのに、ヘーベジの子たちに限界を超えて走らされてゲロを吐くことにエクスタシーを感じるといった変態的なブログを書く、ただのゴミと映っているのだろう。 ブログ執筆による、マイナスからのスタートという弊害。 わしはただただ、しにたくなった。 結局一日を通して低パフォーマンスなプレーに終始してしまい意気消沈して宿に着くと、部屋割りは「わし、コースケ、ガボン」という珍妙なベジ同期部屋であることが判明した。部屋割りをしてくださった協会のご担当の方、ナイス采配である。 部屋は洋室であり、広いワンルームのなかに間隔をあけてベッドが三台並んでいるという形状であった。ベッド以外のスペースも広くとられており、とても良い部屋ではないかと思われたが、一つ、致命的な欠陥があった。 冷房が効かない これは本当に致命的であった。その日は最高気温35℃という猛暑であり、建物に日中の熱がこもってしまっている影響で、室内は夜になっても外気より暑い有様であった。 あまりにもむごたらしい仕打ちに何度も受付に問い合わせたが、その度「今調整したから、少し様子を見てください」の一点張りの回答であるもののあたりまえのように設備は改善されなかったため、これは早々に代表候補からベジグリフォンズのゴミを抹殺しようという強い意志を元にした組織ぐるみの陰謀であることを確信した。 体感30℃以上でベッドで横になっているだけでも汗が流れるような蒸した密室に男3人が入り、室温も不快指数も更に上昇しつつある状況に加えて、部屋中に干していた洗濯物もあまりの湿度のため全然乾かず若干生乾き臭が発生し始めるという地獄、まさしく試練であった。 だが、青春さわやか青年隊を自負する俺たちは、寝汗ギトギトのお肌ベトベトという、社会のイメージと相反するような仕打ちを甘んじで受け入れるだけでは終わらない。 組織の陰謀によって事態の打破に人の助けが得られないと確信した今、わしはこの試練に、環境面から真っ向から立ち向かうべく、立ち上がった。 まず、室内より廊下のほうが多少は涼しいことを確認済であったため、セキュリティー面を犠牲にして、部屋の入り口のドアをフルオープンで固定することにした。 それだけでも若干空気の流れが変わるので改善ではあったのだが、ドアを開けてあたりを見回すと、なんと廊下の隅に扇風機が数台用意されていることを発見した。 …さっき受付で相談したとき扇風機情報は一切くれなかったが、一体何のハードモードRPG?! どう考えても同室に泊まった先人の血と汗と涙の結晶としか思えない扇風機を一台拝借して、部屋の中央に設置。 強風の首振りモードで作動させようとプラグを刺そうとあたりを見回すと、…今度はコンセントが見当たらない、だと?! しかしサバイバル本能が目覚めたわしにはそんなハードルは無いも同然で、厚かましくもこの状況において自らの欲望を満たすためだけに充電をしていたコースケのiPhoneのケーブルをブチ抜き、電源を確保。 そして遂に、扇風機を作動させることに成功! 部屋より若干涼しい(といっても30℃弱くらいか)廊下の外気を取り込み、更に扇風機をベッドの高さに調整して首振りをさせたら、三人に命の風が行き渡るように!!! わしはこのファインプレーにこの日一番の満足感を覚えたのであった。 しかしそんな努力も虚しく、送風だけでは限界があり、快適とは程遠かった…。 寝ている間、暑すぎて何度も起きた…。 寝たんだか寝てないんだかわからないような状態が続くなか、ふと気付いたらもう窓の外が明るくなってきていた。 満足に寝られていない絶望を感じつつも、朝食の時間もボチボチ迫ってきていたので、そうとなれば一刻も早くシャワーを浴びて寝汗を洗い流したい!とばかりに起き上がると、そこでわしは確実に見てはいけないものを見てしまった。 わしが寝ている(朦朧としている?)間に室内で何があったのか全く把握していなかったのだが、そこには、一糸纏わぬ、まさに「生まれたままの姿」という表現が完全に当てはまる様子で寝ている人物がいた。 「え?!えっ????何何何??!!!」とわしはギョッとしつつも、ゆっくりと寝ぼけ眼を慣らしてゆくと、その仰向けで大の字に横たわる人物はどうやら見覚えのある人物であることがわかってきた。 フル開放しているドア越しに廊下から完全に見える角度にあるベッドで、 布団もかけずパーフェクト全裸で仰向けで大の字に寝る、 肉付きの良い裕福そうなボディーをした、 全身がフサフサの体毛に覆われたその人物とは、 そう、 ガボン 寝苦しい地獄から覚めても同部屋にそんなむさ苦しいモンスターいるという多重地獄のなかで、唯一救いであったのは、ガボンの地対空ミサイル・パトリオットが迎撃態勢に入っていなかったことに尽きる。 もし起きた瞬間から北朝鮮の飛翔体を撃墜するべく天高くパトリオットがそそり立っているのを間近で目撃してしまっていた日には、わしの心は木っ端微塵に叩き折られ、その瞬間をもって選考を辞退する決意を固めていたことであろう。 ただ未遂であったものの、その光景はわしにとって令和イチおぞましいものであったことは言うまでもない。 しかし彼は9割方ただのバケモノであったが感謝しなければいけない面もあり、我々の部屋は夜じゅうホテルの廊下という公共の空間へ開放しっぱなしであったにも関わらず蛮族からの襲撃を受けなかったのは、ひとえにガボンが入口付近で身を挺して部屋の奥で眠る我々を守ってくれたからに違いない。 持つべきものは同期である。 このブログをご覧になっている、組織のみなさん。 次回はどうかガボンをシングル部屋、もしくは単独で他ホテル、またはどこかの檻にぶち込むという配慮をしていただくことを、ご検討いただけないであろうか。 |
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2019 06,25 20:50 |
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【りきしのヲタク用語豆知識】 ラッキースケベ
「ラッキースケベ」とは、アニメなどで、主人公の少年の前をたまたま歩いていた同級生の女の子のスカートが突風でめくれあがり、少年にパンツがチラリズム、みたいなことを表すヲタク用語を指すとのこと。 ただしラッキースケベが通用するのは少年時代に限られ、まったく同じ状況であってもおじさんがラッキースケベに遭遇すると「のぞき」「痴漢」「婦女暴行」などの罪名がつき最悪の場合現行犯タイーホされるという、ただのリスクに成り代わる。 おじさんは、ただ生きているだけでも肩身が狭いこの社会、世知辛い。 この度、読者のみなさんにジャッジしていただきたい由々しき案件の報告があったので、これから紹介させていただく事例をふまえて、最終的に判決していただきたいと考えている。 2019年6月某日、ヘーベジの今シーズンを締めくくるミーティングが、池袋某所にて開催された。 ミーティングはVegeGriffonsを冠するチームにふさわしく、理知的で気品に溢れた雰囲気のもと進行した。 途中、 おでぃ「ふうかのショートカット、ちょっと端っこがカールしてて、赤ちゃんみたいで、カワイイね◎」 ふうか「クソが」 といった微笑ましいやりとりがあったり、突然、 テケさん「タコに会いてぇぇぇぇ!!!!」 という謎のシャウトが挟まったりしたものの、幸いなことに最後まで誰の血も流れることなく、無事に閉会したのであった。 ミーティングを通して、タコさんこと伝説の勇者ことコースケ師匠は、あの和歌山での体験を共有したことにより、一層ベジガールと親睦を深めることができたのだなと、わしはハートウォーミングな気持ちに包まれたのであった。 ミーティング後、予定の空いていたりお、みわと、コースケ師匠も合流して、4人で場末感の半端ないエモい立ち飲み酒場に繰り出した。 4人は去年の台湾の大会も一緒に出た気の知れた仲であったので和気藹々と談笑していたところ、機を見計らったかのように、先の和歌山へのドライバー帯同の件についてコースケ師匠がわしに対して切り込んできた。 コースケ「ハルオのやり方はキタナイ!自分はたまにしか体を張らないで、俺にばっかりやらせる!」 ・・・なんたる愚問。 わしの想いが、わしの願いが、わしの無念が、わしのパッションが、こんなにもコースケ師匠に届いていなかったなんて。 わしはとても悲しかった。 コースケ師匠を論破する前情報として、まず、わしは、人類は2つの人種に分かれると思っている。 それは、「絵になる人」と「絵にならない人」。 数の比で言えば前者の方が断然少数なのであるが、これはもう先天的にもって生まれたタレントなので、後者に属する人間がいくら追いつこうとしても難しいものであると考えている。背伸びしてがんばってもその張りぼてはいつか剥がれ落ちてしまい、肝心なところで痛々しい目で見られる結末を迎えてしまう。 そういう意味で、残念ながら、わしは自分は後者であると自覚している。求められても、絵にならないのである。突発的に訪れる人の視線が集まる状況で、世が満足するパフォーマンスを炸裂させられないのである。わしはODA練でのおでぃに魅せるパフォーマンスまで、前夜に家で練習してから臨んでいるほどである。 それを自覚しているから、わしは生まれながらの表現者ではないのだから、絵になる人のサポート役に回ろうと、悲壮な決意を固めているのである。 一方で、コースケ師匠。 紛れもない、前者、「絵になる人」なのである。 Yoshiki、Gackt、ローランド、そして、コースケ師匠なのである。 超越的な存在なのである。 「絵になる人」の特徴として、飲み会とかで、その場にいないのに話題に挙がる、という共通点があるように思われる。そういう意味では、ベジガールの師範代や、京都が誇る究極のアルティプロフェッサー・Mr.Sushi(2014年くらいの台湾で一度だけ共演。初めましてから2日しか一緒に過ごさなかったのに、5年経った今でもまだお腹一杯という逸材!笑)も、こちら側に属すると睨んでいる。 またコースケ師匠の特殊能力は、それだけではない。 カメラを向ければ、必ず良質な撮れ高を提供してくれる。雪山でのスコーピオン(※)動画の一発撮りなど、神掛かっているとしか言いようが無い。本人は意図していないが、まるで計算されつくしたかのようなカメラアングルを自然と確保しているのである。 ※スコーピオン・・・顔面から地面に突き刺さって体が反り返り、空に向かって跳ね上がった足がまるでスコーピオンの振りかざす尾のように見えること。 それが、タレント=才能ということなのである。 話は、コースケ師匠からの愚問に戻る。 要するに、「コースケ師匠=表現者」、「わし=黒子」という構図が完成されているのに、コースケ師匠はわしにパフォーマンスを求めているのである。 違うのである。世の中は黒子の低品質のパフォーマンスなんて求めていないのである。だから愚問なのである。 そのことを説明してもコースケ師匠はまだ納得のいっていない様子だったので、100歩譲ってどちらが表現者に向いているかという議論は置いておいて、論点を変えた質問をしてみた。 わし「それでは聞こう。去年の台湾での伝説のパフォーマンス。君は、あのパフォーマンスが終わった後、本当に嫌な気分だったのかい?」 コースケ師匠「・・・・・・・!!!!」 わしは、その答えがNoではないことを、知っている。 なぜなら東南アジアから集まった数億というアルティ選手を沸かせた伝説のパフォーマンスの後の舞台裏でのコメントで、コースケ師匠がこのように発言しているのが動画で撮影されているのである。 コースケ師匠「あのねぇ、エクスタシーだよ・・・。ビンビンきてた!!」 動画に映るそのエクスタシーでビショビショの顔面が、彼が嘘を言っていない一番の証拠なのであった。 更にわしはたたみかけた。 わし「この前の和歌山のときも、ドライバーとして帯同して、大会でベジガールの激闘を目の当たりにできたしみんなとも仲良くできたようだし、帰ってきて振り返ったら、ホントに行ってよかった、って思ってるんじゃないのかい??」 と、わしがコースケ師匠に和歌山というワードを発した瞬間、元気っ子でお馴染みの悪童・りおの表情に、サッと影が差したのを、わしは見逃さなかった。 これはわしの管理の行き届かないところで、コースケ師匠がベジガールに対して何かやらかしたに違いない、と、一瞬で察しがついた。 行ってよかったと答えるコースケ師匠がいったい和歌山でどんな悪事を働いたのか、阿吽の呼吸でりおと連携して、自然とコースケ師匠自らゲロらせる形での取り調べを行った。 その結果、偶然か必然かは不明であるが、以下のような現象が発生していたことが確認された。 1.銭湯での会話、完コピ事件 ヘーベジの宿は風呂ナシとのことで皆近所の銭湯に行ったのだという。コースケ師匠もビーチ特別監督として銭湯に帯同し、そこは決まりを守って男湯に入った(あたりまえ)のだというが、コースケ師匠は壁を隔てた男風呂に入っていたというのに、まるでベジガールと一緒に会話していたのではないかと疑われるレベルで女子風呂の会話を完コピされていた。 2.タコさんがタコ部屋に入らなかった事件 ヘーベジの和歌山の宿は複数の部屋があったとのこと。なのでコースケ師匠は最も狭いタコ部屋で単独で寝ればよかったのに、真っ先に広い部屋で誰よりも先に寝たことによりベジガールと相部屋状態が作り出されてしまったため、少女たちの呼吸が長時間にわたり得体の知れないおじさんに吸われ続けるという事態が発生したとのこと。 3.確信犯的おパンティー事件 宿で真っ先に寝てしまった監督の洗濯物を、ベジガールは「おじさんと一緒に洗濯するのヤダ」とかワガママ言わずに、健気にも一緒に洗ってあげたのだという。翌朝、部屋の何箇所かに分けてみんなの洗濯物を積んでいたところ、コースケ師匠は洗濯物の中からなぜか自分とは関係ないはずの女性用下着をほじくり出したうえに天空に掲げ、「このスポブラ誰のー???」と皆に問うたのだという。その事態も既に意味不明でやばすぎる現象であるが、それよりもっとヤバすぎたことは、その掲げられた女性用下着が、スポブラではなく、完全に女性用のおパンティーだったのだという。 これらの全てが本当に「ラッキースケベ」だったのだろうか? それとも周到に仕組まれた、犯罪行為なのだろうか? ちなみに3の補足情報として、コースケ師匠は「よく見てなかったからスポブラと間違えた」と主張していたが、なぜかおパンティーの質感を完全把握していたり、縫製が無くて驚いたなどの細部を観察していることを裏付けるような発言もあり、どう考えてもおパンティーを被って舐めたとしか思えないと、被害者の会代表のR.Iさんからタレコミがあったこともあわせて伝えておく。 真相は闇の中であるが、有識者の皆さんにコースケ師匠は有罪or無罪のジャッジをしていただきたい。 と、池袋の場末のエモ酒場でこんなゴミのようなトークを延々としている間、みわはわき目も振らずにパクパクと里芋を10皿も平らげていたので、みわを喜ばせてあげたいときには里芋を用意してあげるといいみたいです。 |
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2019 06,20 19:31 |
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伝説の勇者ことコースケ師匠は、たくさんの異名をもつ。 関 越夫 ・・・大会でひたちなかに行くのに、誤って関越道に乗りドヤ顔で新潟方面に向かって爆走したことによる。 ランナ バウ夫 ・・・世界大会のロンドンにて、チームメイトへの仕返しのためにラウンドアバウト(環状交差点)の出口を出ずに延々とドリフトしながら回り続ける奇行に走ったことによる。 てっぺん とり夫 ・・・大会でもう予選敗退してるのに、残りの試合の目標をたずねられて「てっぺん」と答えたことによる。 その他、タコ太郎、タコザイル、サンシャインタコ崎、愛の狩人、鎖骨さん、伝説の勇者などもはや思い出しきれないほどの数があるがあり場面場面でその顔を使い分けているが、ベジガールからしてみればそんなことはどうでもよく、要はストーカーチックな「おじさん」という認識でしかなかった。 そう、アジア・オセアニア各国の猛者との激闘が繰り広げられたビーチアルティのサンクチュアリこと、和歌山は南紀白浜への冒険の旅を、共有するまでは。 2019年6月某日金曜夜、コースケ師匠が青梅街道を眠らぬ都市・新宿に向けて転がす10人乗りのハイエースの助手席に、わしは乗っていた。 わしはビーチアルティに関しては1㍉も知識がないため帯同したところでただのストーカーになってしまうので、このAOBUCでのヘーベジの監督兼ドライバーは、2015年にドバイで開催されたビーチ世界大会でのメン部門日本代表であるコースケ師匠にお願いすることにしていた。 なのでわし自身は和歌山には行かないものの、コースケ師匠がヘーベジが試合しているコートサイドをうろついてストーカーと間違われて通報されないように、わしのヘーベジユニを彼に託すために新宿出発前に落ち合ったのである。 圧倒的な存在感でハイエースを転がすコースケ師匠に、世界と戦う選手たちを鼓舞し続ける覚悟があるのか、わしはその心を問うてみた。 わし「師匠、和歌山へ帯同するにあたっての、心意気を教えてください。」 コースケ師匠は、一点の曇りもない表情で、一縷の迷いもなく即答した。 コースケ「てっぺんでしょ」 わしは安心して、ベジガールたちをコースケ師匠に預ける決心がついた。 そして夜10時、7人のベジガールを乗せ、新宿西口の地下ターミナルから戦いの地・和歌山に向けて出発するハイエースの後ろ姿を、わしは見届けたのであった。 土曜朝7時。コースケ師匠からLINEが入った。 コースケ「無事、和歌山の宿に到着!」 究極の漢は、ハイエースを借りた三鷹から数えて11時間に及ぶ単独ドライブを、完遂させた。 しかしわしはまだ眠かったので、LINEはとりあえず放置して二度寝を決め込むことにした。 土日は終日自宅でAOBUCのLIVE配信を鑑賞し続けるというアクティビティーに精を出すことにしていたので、和歌山での各国の激闘の熱を画面越しに感じながら、我らがヘーベジの試合結果にそわそわしていた。 土曜の1試合目は、台湾。 試合終了後ほどなくして、「勝利!」の連絡があった。 決勝トーナメントに入る2試合目、準々決勝は、世界的な強豪、オーストラリア。 予選で勝っているものの全く油断のできない相手であるため試合終了後しばらくそわそわしていると、ようやく待ちに待った結果報告が。 ・・・、これは、いったいどういう事態なのだろうか? 彼なりの美徳や正義があり、その信念のもとでの行動なのだろうと解釈し、ただただ現地の観客らから通報されないことを祈ることしかできなかった。 そんな雑念はさておき、勝ったらしい。 3試合目、準決勝の相手はフィリピン。 予選でヘーベジを倒し、日本代表すら倒しているという、今大会の優勝候補筆頭。 わしはひたすら祈った。 ヘーベジの勝利と、格式高い大会を冒涜するような変態が再度出現しないことを。 ひたすら待った。 そして、遂に連絡がきた。 「勝利!」 スマホの画面で“勝利”の文字を見ただけで震えた。 ヘーベジ、国際大会の決勝へ!笑 この日3試合全勝を果たしたヘーベジのビーチ監督・コースケ師匠は、試合後に自動的に地元のアイス屋に連れ出され、交渉の余地を与えられることなく全員分のアイスを購入させられていたことは、このブログの読者しか知らない事実である。 そして迎えた日曜、大会最終日。 ヘーベジはvs日本代表との決勝戦を、正午12時に控えていた。 余裕のある時間からの試合開始ということで決勝に向けたミーティングは当日の午前中に行うという予定となっており、伝えられることは限られるなかで、わしも事前にエールを送っておいた。 それを見てか、コースケビーチ特別監督から連絡が入った。 コースケ「試合中、遠隔で指示する?」 便利な世の中である。 わしは現場にはいないが、俯瞰映像をLIVEで見ることができるので、その視点で気付いたことがあれば現場に伝えてくれ、という趣旨である。 その提案を了解したわしはその旨伝えると、 コースケ「おっけー、(決勝戦の間)とりあえずLINEは繋いでおくか。それか何か気付いたことあればスマホに連絡してくれ。」 こうして東京―和歌山間の連携体制が準備されたところで、決勝戦が開始した。 開始10分、さすがは日本代表、ヘーベジは連続ブレイクをくらい、一気に4点差をつけられてしまった。 しかしそんな試合展開のなかで、目から血が出るほど集中して画面を注視して情報を高速処理していたわしは、遂に見つけてしまった。 そう、その戦法さえとれば、一気に18連続ブレイクは固いというほどの、必殺のリーサルウエポンを。 わしは世紀の大発見をしたためたメモを握り締め、ギンギンに興奮したはやる気持ちを抑えられぬままに、現場・試合会場のコースケ師匠へと打診した。 ・・・ ・・・既読にならない、、、だと??? LIVE画面に映りこむのコースケ師匠は、迸るエクスタシーそのままにバーサクモードで声を枯らしてベジガールにストーリングの声を出している。 ・・・もしかして興奮のあまり、通信すること、忘れていらっしゃる・・・?????? わし「もしもし?」 未読 わし「おーい?!」 ・・・ 遂に、わしの迸るパッションが現地に届くことはなかった。 稀代のリーサルウエポンは、永遠の闇に葬られたのであった。 ヘーベジは自力で終盤怒涛の追い上げをみせユニバースまで持ち込んだが、惜しくも破れ、準優勝という結果に終わったのであった。 試合終了後しばらくして、LINEが入った。 コースケ「ごめん。忘れてた。」 和歌山からの帰り道も、ハイエースに9人のベジガールを乗せて、安全運転でみんなを無事に東京に送り届けたとさ。 翌日、コースケ師匠が仕事から帰宅すると、伝説の勇者の嫁氏ことさとみんによって干された洗濯物のなかに、かのセーラー服があったとのこと。 伝説の勇者の嫁の心労は計り知れないことを、お察しいたします。 |
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2019 06,04 18:49 |
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世間では、二者がそれぞれのニーズを補完し合っていて良好な関係にあることを、「Win-Winの関係」と呼ぶ。 ニュースなどで企業間の関係が説明されるときに聞くような言葉なので、日常生活のなかであまり実感が湧かないかもしれないが、今回、アルティ界における「Win-Winの関係」の身近な例を紹介させていただくことで、是非読者の皆さまの見識を深めていただきたいと思う。 ここに、1本の動画教材がある。まずはご覧いただこう。 以下に、登場人物と、シチュエーションを示させていただく。 【登場人物】 立場A(専属ドライバー):コースケ師匠 立場B(選手):さおりん、ふうか、あえり、F、みわ、テケさん、ドルちゃん、りお(撮影者) 【シチュエーション】 ・専属ドライバー・コースケ師匠の運転する車に乗るベジガールたちという、二者の構図 ・2019年全日本選手権・関東予選(@福島)の帰り道。常磐自動車道・中郷サービスエリアの、アイス自販機前での出来事 ちなみにわしはこの場にいたわけではなく、公的機関から情報提供を受けただけなので、読者のみなさんと同じ第三者的な視点で動画を見る立場にあるわけであるが、先の事前情報を元にこの動画を紐解いてゆきたいと思う。 動画は、財布を持った一人のおじさんに見守られるなか、少女がどれにしようかアイスを選んでいるところから始まる。 自販機の前に、まるでお金投入口の守護者であるかのような圧倒的な佇まいで鎮座するおじさん。そう、彼こそは伝説の勇者・コースケ師匠である。彼が自販機前で何をやっているのかはこの時点では不明であるが、表情を観察すると、嫌々立っている訳ではなく、むしろ嬉々として若干のエクスタシーがにじんでいるように見受けられる。 そして、コースケ師匠に見守られるなか、少女ことさおりんは財布を持つことなく出すそぶりもないのだが、ただ自販機のボタンを押すだけでアイスが出てくるという現象が発生する。この状況から判断するに、 ①コースケ師匠の見張りのもと、さおりんが何らかの違法行為によって無銭飲食を試みている ②何者かが、既にお金を投入していた さおりんのアイスの入手方法についてどちらかの線に絞られてくるが、まだこの時点では確定できない。 さおりんがアイスを入手した後、後ろに並んでいたふうかがアイスを選び始めるが、興奮のためか若干縦揺れしているものの、またしても財布を手にしている様子は無い。このことから、引き続き先の①または②の手法によって、ふうかはアイスを手に入れられることを確信している、という裏付けになる。しかし、入手方法に関する情報は、ここまでの映像からは未だ得られない。 動画は続き、カメラが回転すると、ふうかの後ろにもアイスを入手しようと同じく縦揺れして並んでいるあえり(当然財布なし)と、さおりんとふうか以外にも、既に同じ手法でアイスを入手したと思われるみわ、ドルちゃん、テケさんが映し出される。 アイスを片手に笑顔の少女たちは、丸ごと強盗の犯罪者なのであろうか。 この日本という国は、笑顔で犯罪行為が横行するような廃れた国になってしまったのであろうか。 嫌だ、わしはそんな世知辛いのは、嫌だ・・・と、涙を流しそうになっていると、事態は急展開を迎える。 撮影者のりおが、視聴者全員が知りたいと考えているであろう質問内容を、器物破損の強盗集団(仮)に問いかける。 りお「みんなアイス持って、どうしたの??」 すると、この犯罪推理の核心を突く答えが。 テケさん、ドルちゃん「もらった~~~、タダで~~~」 りお「誰に???」 テケさん、ドルちゃん「タコさん~~~~」 1ミリも感謝の念を感じさせないオートマティックな返答ではあるが、彼女たち自身の認識としては、少なくとも①のように犯罪行為に手を染めている自覚は無いようである。彼女たちの笑顔は、犯罪を犯した達成感による笑顔という異常者の感覚ではなく、純粋に、“タコさん”なる人物に買ってもらえた嬉しさによるもの、と推測される。とりあえずわしは、いまだ平和な日本国であることに、大いに安心した。 さてそれでは入手方法は②であることが濃厚となるが、少女たちが口を揃える“タコさん”とは、一体誰なのかという論点に移行する。状況証拠的に、自販機の前に構える伝説の勇者が可能性の筆頭であるが、確かにタコチックなオーラを振りまいているが、それだけでは弱い。 何か決定的な証拠はないものか。 わしは改めて徹夜で公的機関のデータベースにアクセスししらみつぶしに検索したところ、遂に決定的証拠となり得る写真を突き止めた。 その写真のcode nameは、「愛の狩人」。 ↑code name:「愛の狩人」 よくご覧いただきたい。 タイトルこそ「愛の狩人」であり、注視すると裸体に風船を巻きつけて妙なマシーンに乗った変態であることが確認できるが、目を細めて写真をぼやかして見ると、どうだろう。 そう、そこに浮かび上がるのは、赤い色彩に彩られた、まるで赤いゆでダコではないか! そしてその変態の顔面をよく見て欲しい。 なんと、 先の動画に出てくる、自販機前に立つ人物の顔面と、完全一致するではないか!!!!!! 点と点が繋がり、線となってゆく。 この動画から、伝説の勇者、こと、ヘーベジ専属ドライバー、こと、コイン投入口の守護者、こと、タコさん、こと、愛の狩人、こと、コースケ師匠が、ベジガール8人にアイスを買い与えているという事実を読み取ることができた。 最後の課題は、果たしてこの行為が、ただの「オヤジ狩り」なのか、それともコースケ師匠がベジガールの喜ぶ姿を見て出費以上のエクスタシーを感じているのか。 それによって、コースケ師匠にとってタイトルにある「Win-Winの関係」であるのか「Lose-Winの関係」であるのか、真逆の結論となる。いずれにしろ、ベジガールが常に圧勝である関係性は覆らないのが世の不思議であるが。 では最後に解き明かそう。 動画47秒時点の、皆から背を向けたコースケ師匠の表情をご覧いただきたい。 こんな幸せそうな顔面を、 見たことがあるだろうか?? 結論。 本動画におけるコースケ師匠とベジガールの関係性は、「Win-Winの関係」である。 ---------------------------------- <余談1> この動画の現場に偶然居合わせたというタレコミを、ノマの選手(←プライバシー保護のため、以降は仮名で表記させていただきます)から受けた。コースケ師匠がベジガールにアイスを買い与えている様を見て、以下のような率直な感想をLINEで報告してくれたので、ここに紹介させていただきたい。 しゅうへい「コースケ先生の活躍、中郷SAでバッチリ拝見させていただきました!チーム貢献するカタチは色々ありますね!SAではヘーベジの子にご馳走していたみたいで、師匠の偉大さを痛感しました!」(ほぼ原文ママ) 客観的に見ても、やはりオヤジ狩りが行われているという印象は受けなかった模様である。これも「Win-Winの関係」が成立していたことの、貴重な証言である。 情報提供に感謝いたします。 ---------------------------------- <余談2> ほぼ怪談のジャンルに入ってくるのだが、全日予選のコートサイドに、ベジのユニを着た身元不詳の女性がいた。 なんでも、ドリンボがどこかから連れてきた女性とのことで、メンバーの誰とも面識がない。わしも遂に一言も話すことはなかった。 二日目のBea戦で逆転負けを喫してしまった直後コートサイドのベンチにて、ドリンボは「ほら言ったでしょ、トーベジは勢いが続かないチームだから、前半勝ってても最終的には負けるって!やっぱり俺の言ったとおりの結果になったでしょ?!!」と、ドヤ顔で自チームの敗戦をネタに謎の評論家理論でその身元不詳の女性を口説きまくっていたが、一体あれは何だったのであろうか・・・? 少ない情報量ではあるが、今回の講習をふまえると、 トーベジとドリンボの関係性は「Lose-Winの関係」であるが、 わしにとっては久々のネタ提供であったので、 わしとドリンボの関係性は「Win-Winの関係」となる。 立場により、関係性も変わってくるのである。 (身元不詳の女性は実は初日の夕方から福島に来ており、なぜか一人だけ別宿をとっていた既婚・子持ちのドリンボと同じ宿に泊まっていたとかいう風の噂もあるが、一体あれは何だったのだろうか・・・??究極の「Lose-Loseの関係」のヨカン・・・?!!!) |
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2019 05,24 18:17 |
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アルティのチーム設立のためには特に構成要件など定められていない(はず)なので、各チーム工夫して人員を確保し、運営している。 強豪チームになってくると、マネージャーやトレーナーなど、選手ではない立場の人も参加し、チームに貢献する役割を担っている。 かくいうヘーベジにも ・トレーナー ・ストーカー(兼監督) ・財布さん など、バラエティーに富んだサポート役がいるのであるが、今回新たに、業界初の、画期的な人材の確保に成功した。 ・専属ドライバー 和歌山でAOBUCが開催されるにあたり、伝説の勇者・コースケ師匠が専属ドライバーとして、ヘーベジのメンバーを東京~和歌山間の送迎を行うことは、先日報告させていただいたとおりである。 ここに、一つの格言がある。 『ベジグリフォンズの名を使えば、大概のものがタダで手に入る』 かの悪童が、まるでおまじないのように唱えている言葉である。 わしは先日、この格言に基づいた、ゴリゴリのハニートラップが発動している現場をこの目で目撃してしまった。 ある日、ヘーベジのLINEグループに、とある人物が悪童により招待された。 その人の名は、 そう、 コースケ おなじみの伝説の勇者は、以前のヘーベジのハスキーズ合宿での財布的帯同や、先日のGWの名古屋合宿の財布的帯同をもってしてもヘーベジのLINEグループに招待されることはなく、何かあればわしを通してコミュニケーションをとるという、美しすぎる生殺し状態を満喫していた。 それがこのタイミングで、悪童から直々に招待、だと? これは何か裏がある、と、直感的に感じたものの、特にコースケ師匠が招待された目的なども知らされることなく、意外なことに何事もないまま数日が過ぎた。 しかし皆がコースケ師匠のグループ加入のことも忘れかけたある日、唐突にその時はやってきた。 りお「全日予選、今のところ車が足りないんだよなぁ・・・ どこかからハイエースが出れば完璧なんだけどなぁ・・・ まさかハイエースなんて出ないよなぁ・・・」 テケさん「ま~さか、全日予選にハイエースなんて出ないよなぁ、、 いやまさかね、新宿からハイエースが出るわけないよな笑 車が足りないからってカッコイイおにいさんが新宿からハイエース出しますなんて言ってくれるわけないよなぁ、、」 そして間髪いれず、謎の画像が連打された。 そう、かの格言の教えを忠実に遵守した、ノーリスクハイリターンのハニートラップの発動である。 コースケ師匠がGWで鎖骨をお折りになられ、選手としては出場しないにも関わらず全日予選の応援に行くという絶好のチャンスを、ベジガールは見逃さなかった 15人近いベジガールが集うLINEグループに無防備なおじさんが投入され、逃げ場のない密室のなかでワッショイワッショイと血祭りにあげられている姿は、、、 それはそれは、 美しいだけでは表現が足らず、神々しさすら感じさせる情景であった、、、 NOと言えばゴミのように捨てられ、YESと言えばその瞬間に東京~福島間の単独往復ドライブが確定するという、The無理ゲーの状況のなか、コースケ師匠の導き出した答えは?!! コースケ「いや、今回は無理だ。」 今回は無理だけど、次回以降は全然OKだよ◎という意を含ませた、将来的な可能性を残しつつお断りするという、非常に戦略的で趣深い回答であった。 そんなヘーベジLINEグループでのやりとりを行う一方で、本案件への対策委員会として設置されたトーベジのキャプテン・トミンボとコースケ師匠とわしのLINEグループで、師匠は咆哮していた。 コースケ「今回は、トーベジに専念する!!!!」 コースケ「ほかの大会ならまだしも、全日ですよ?自分のチームに集中させて!できないならそもそもいく意味がない!!!」 エクスタシーがスマホから滲み出て手がベトベトになるほどの伝説の勇者による漢気は、ただただ、圧巻であった。 しかしながら、今シーズン、コースケ師匠はシーズンインから冬季の間は徹底的なスノボトレーニングにより下半身強化と雪上での地球突入ダイブ(秘技:スコーピオン)のみに専念し、鎖骨ったGW合宿前、そして後もアルティメットの練習には来れていないという状況から考えると、実質今シーズンのトーベジの取り組みをほぼ知らないことが推測されることのみ、一抹の不安がよぎった。 ↑ 秘技:スコーピオン
コースケ師匠の炎のシャウトを受けて、キャプテンであるトミンボはただ一言、「どっちでもいいけど早めに決めてね。おれはどっちでもいいよー」と、コースケ師匠の魂の訴えをいとも簡単に捨てており、わしはこの男と男の友情の美しさにいたく感動し、溢れ出す涙をぬぐうこともなく慟哭したのであった。 慟哭もひと段落したところで、冷静に、コースケ師匠がこの全日予選@福島において、どういう役回りをすれば総合的にVegeGriffonsのために最も貢献できるのか、考えることにした。 現状、本人からチームへの貢献について何かしら具体的な進言があったわけでもないので、最悪のケース、往復は他の人の車に乗り、試合会場では手を持て余しコートサイドで惰眠をむさぼり、夜は酒をゴブ飲みしながら麻雀を打つという、虫ケラのような週末をお過ごしになられる可能性を、わしは大いに懸念した。 やはり、役目を与えておいてあげたい。 そう、誰のためでもない、コースケくんという、友人のために。 そしたら、 コースケくんがチームに一番貢献できることといったら、 やっぱ、 ドライバーしか、 ないっしょ?? さぁ読者諸君。 男と男の友情、そしてその後更なるハニートラップによる波状攻撃の、結末やいかに?!! 2019年6月1,2日(土日)の全日本選手権・関東予選@福島での伝説の勇者・コースケ師匠の動向を、刮目して注視されたし!!!! |
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2019 05,13 17:51 |
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東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons(2006年設立) 平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffons(2018年設立) この2つのチーム名を見比べて、誰が両者は全くの無関係と認識するであろうか。頭の2文字以降が被っていることが、仮に純粋な偶然だったのであれば、それはもう天文学的な確率である。 もちろん無関係な訳はなく、姉妹チームなのである。それゆえ、トーベジが癖の強いおじさんたちが集うタコ壷コミュニティーと化しつつある今、結成当時トーベジが思い描いていた目標をヘーベジが受け継ぎ、おじさんの代わりに奮闘してくれている。 そんな、切っても切れない関係にある両チームであるが、実はこれまで一緒に練習などの活動を行ったことはなかった。 なぜかというと、両チームの架け橋となり得るわしは、相互理解の浅いうちに一定以上に両チームの距離感が縮まることに対して、喜び以上に、大きな不安を抱いていたのである。 不安の一端を示すのであれば、 ドリンボが彼独自の「面と向かってNOと言わなければ全部YES」理論に則り練習中にベジガールへ痴漢を繰り返し、後日告訴され泥沼の裁判沙汰になる光景が頭をよぎったり。 コースケ師匠独自の伝統芸能である顔面からの地球突入ダイブに憧れたベジガールがおもしろ半分に真似してしまい、鎖骨とオークリーに致命傷を負い救急搬送される光景が瞼の裏に浮かんだり。 トノイケによるメシ泥棒という副業の一環により、練習中にカバンから昼ごはんを抜き取られ勝手に食われてしまうというショックから深いトラウマを負い、それが原因で引きこもりになってしまうベジガールの姿が想像できたり。 など、不安要素を考えれば枚挙に暇がない。 しかし2019年5月、我々は、一歩踏み出した。 半年以上の調整期間を経て、遂に合同練習が行われた! ゾーンのセット練にて、トーベジが10年以上かけて磨きあげてきたゾーンを、ヘーベジに伝授するという、姉妹チームならではの試みが行われた。 当初、トーベジがかけるゾーンにヘーベジが全く対応できずエンドラインのコーナーギリギリまで追い詰められ、しまいには最後にキャラハンまで喰らってしまい「キャッ、やっぱり先輩、カッコイイ☆」とときめきメモリアル事案が発生する予定だったはずなのであるが、初見から何の苦もなくズバズバ崩してゆくヘーベジのオフェンスは、あまりに美しすぎた。 セット練の一本目からあたりまえのようにトーベジの秘技“男走り”を発動させ、男女の走力の差に任せて崩された綻びを強引に守るという手段が採られていたが、それでも全く止まる気がしなかった。引導を渡されるとはこういうことなのかと、感動すら覚えるほどであった。 その日、トーベジが練習を終えると、何やら向こうのほうからお呼びがかかった。 りお「おーい、ODA練やりますよー!こっちは準備オッケーでーす!!!」 “ODA練”のODAとはベジガールの1人であるオダを指す。 メニューの内容としては、フルパワーストーリングとシャトランの組み合わせなのだが、段階的に距離の伸びるランの最深部にオダ本人が鎮座しており、そこまでたどり着いたら森羅万象への感謝をオダに伝え、極限の無酸素運動のなかで一度心の平穏を取り戻した後にまた全力でスタート地点に戻ってくるという、1つのメニューの中で心技体を一度に鍛えることができる、画期的なトレーニングなのである。わしも最近よく不意打ちでノーアップからオダ練で全力で走る機会を与えていただき、その代償として各地でこっそりとマーキングさせていただいている。 当然、本練習に名前を冠するオダは、ベジガールのなかでもある種超越した存在として崇められている。 最も超越的で印象的なエピソードとしては、とある日の練習にて、おもむろに石ころをたくさん集め始めたオダに対して、不思議に思ったチームメイトが話しかけようと近づいたら「キーーーーーーーーーーッッッ!!!」と威嚇を始め、まるで我が子の如く石ころたちのの守りに入ったという事案がある。そのスピリチュアルな光景を間近に目撃していたわしは、その辺に落ちている石ころなんて無価値という、未来都市東京に存在する全ての人類の共通認識を覆す新たな価値観の境地を見い出され、脳に電撃が走るような衝撃を受けたのであった。 アルティのプレーにおいても超越的なセンスを発揮しており、なぜだかわからないが、ディスクの進む先にはオダがいるという現象が頻発する。 よく、「パスの2手、3手先を予測して準備しておき、ディフェンスのポジショニングの先手を取って仕掛けることを心掛けるべし」という指導を耳にするが、オダに関しては25手くらい先が見えているのではないか、という次元である。わしは立場柄ヘーベジの試合動画を見て選手の特徴を観察したりするのだが、オダの動きの法則性だけはどうしても見抜くことができない。 でも、複雑なディスク回しのその先には、必ず、オダがいる。 これは、オダがディスクをもらいにいっているのではなく、逆に、ディスクがオダを求めて進んでいるのではないだろうか??? もはやアルティという概念を超越した、スピリチュアルな世界観なのである。 さて話は戻り、りおによりODA練への招集がかかった。 なんとなくの流れで、わし以外のトーベジのメンバーもODA練を行う流れとなったのだが、ODA練の恐ろしさを知らない素人たちの顔には「ははん、小娘がやるトレーニングなんてたかが知れてるわい」という舐めた表情が見え隠れしていた。 そんな舐めた連中は天罰を喰らってしまえ。 わしは思ったのだった。 ベジガールが見守るなか、トーベジの戦士たちのみによるODA練開始から約10分後、オダの周辺にはおじさんの死体がそこかしこに転がっていた。まんまと天罰が下ったのであった。 過去に何度かODA練を経験していたわしも、その辛さの向こうにあるシャングリラを知っているからこそ、手抜きはできないとばかりにフルパワーで臨んだ。案の定、ODA練を終えて自動的に大地に倒れこんだわしの肉体は、明らかに限界を超えており、全ての内臓の機能低下と激しい無酸素運動による目眩に襲われ、もだえ苦しんだ。 そんな、限界を超えたおじさんが大地を転げまわっている様を見て、遠くの方で悪童・りおを筆頭としたベジガールたちがゲラゲラ笑っているのがうっすらと耳に入り、改めて思い知った。 そうか、これはトレーニングと称した、ハニートラップだったんだ。 我々の体を張った全力疾走は、ベジガールにとってただのエンターテイメントの提供でしかなかったんだ・・・。 そんな絶望とともに意識が遠のきそうになっていると、大地から見上げる青空との間に顔を覗かせてきた人物がいた。 オダだった。 オダ「ナイスランでした。」 オダだけは、褒めてくれた。 オダだけは、おじさんに優しかった。 わしは、みんなに見えない方を向いて、泣いていた。 |
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2019 05,07 18:10 |
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2019年5月3日、10連休という大型GWの真っ只中。 俺たち品行方正さわやかフローラル集団こと東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsは合宿のため、静岡県は富士川緑地へと向かっていた。 通常の練習やセット練の他に、30分ハーフの全日本選手権ルールの試合が土日合わせて4試合組まれていたのだが、俺たち精鋭の激アチ青年隊は8人、そのうち4人は35才という、玄界灘の人数で戦場へと赴いていた。このメンバー構成で合宿を決行したトミオカキャプテンの正気を疑うと共に、疲れたおじさんが肩で息をする際の吐息を浴びることに興奮を覚えるという彼の異常性癖には戦慄を覚えるばかりである。 そんな、純粋な鬼畜プレイを甘受することが確定している富士へと向かう東名高速での道中、車内ではこんな会話が繰り広げられていた。(わしはこの車に乗っていなかったので、後に聞いた情報を元に、具体的な文言は脳内補完して再現している。) 人見「やいコースケ、今回は人数が少ないうえにアルティが久しぶりな人が何人もいるんだから、怪我するんじゃねーぞ?」 コースケ「キミは俺のことを誰だと思っているのだね?俺は、アルティメット界の、スターであるぞ?」 人見「俺が鎖骨折ったときは、完治するまでに3ヶ月はかかったんだよ。コースケは甲州オープンで折ってからまだ2ヶ月だろ?本当に医者に治ったって言われたの?」 コースケ「医者には、骨は1ヶ月でくっついたと言われ、2ヶ月で完治したと診断されたさ。そんなことより、俺がプレーしなかったら、スターである俺と対戦することを楽しみにしている相手、そして、世界中の女たちが、寂しがるだろう?」 人見「とにかく、8人しかいないんだから、怪我で離脱は勘弁してくれよな。」 自他共にアルティメットのスターと認めるコースケ師匠は、振り返ってみるとここ数年で3度、骨をお折りになられている。 1回目 ドリームカップ、の前週のスノボで雪山に顔面から墜落し、鎖骨骨折 2回目 Run To Taiwan、地球に顔面から突入し、肋骨骨折 3回目 甲州オープン、地球に顔面から再突入し、鎖骨とオークリーを骨折 全て30才を越えてからの事象という、経験を重ねたベテランらしい、実に味わい深い実績である。 まさかこの車内での会話ことフラグが、後に完全回収されることになるとは、さすがに誰も知る由がなかった。 合宿初日の2試合目。 中部の雄、富士龍神との試合。 前の試合でユニバースまでもつれたために、当然のことながらこの試合の前から既にズタボロの満身創痍の俺たちトーベジであったが、なんとか歯を食いしばってキープ合戦を保っていた。 そんななか、遂にやってきたブレイクチャンス。 相手のオフェンスが早いタイミングでTOを起こしたため、気力を振り絞って相手より早くエンド内に駆け込むトーベジの戦士、3人。それに対し、龍神のディフェンス、2人。 マサキがエンド前でディスクを持った時点で、わしが1人逆サイドにひきつけた事により、エンドに駆け込んだコースケ師匠がどフリーとなった! あとはスロー練のようにパスをすれば念願のブレイク! そしてマサキが満を持してパスを放った!!! ・・・、が、不必要に、低い!!!! 膝くらいの高さから放たれたバックは、エアバンがかかる、こともなく、ただただ大地へと吸い込まれていった!!!! ぎゃー、千載一遇のチャンスが、水泡に帰す!!!と、思われた絶体絶命の瞬間、ヒーローが現れた。 そのヒーローは、顔面を漫☆画太郎画伯の如く完全解放させ、まるで競泳の飛び込みどころか高飛び込みのような角度で大地に突き刺さっていった!!!!! その光景を真横で見ていたわしは、ぎゃー、これは、甲州オープンのデジャヴやーーー!!!!と試合中にも関わらず思い出し笑いでゲラゲラ笑い始めていると、ヒーローことコースケ師匠はそこから思わぬ行動に出た!!! なんと!!! 地面ギリギリのディスクを両手キャッチした後にローリングの受け身をとって、着地の衝撃を背中に逃がし、顔面からの垂直墜落を避けたではないか!!!!!!! どーでもいいところで成長してやがる!と感慨を覚えたわしはそれはそれでゲラゲラ笑っていると、コースケ師匠は大地に仰向けに寝転がったままディスクを青空に向かって高々と掲げて、漫☆画太郎の完全解放の顔面のまま、声にならない呻き声をあげた。 コースケ「あ、う、う、はぁはぁ、く、くはぁ・・・!!!!!」 あまりにも滑らかなローリングの受け身を取っていたため、その喘ぎすら高等テクの鎖骨ギャグだと思って引き続きゲラゲラ笑っていたら、コースケ師匠はなにやらその体勢のまま全身でビクンビクンと蠕動運動を始めた。 ・・・え? わし「コースケ君、コースケ君、、、キミ、もしかして、本当に、鎖骨ったのかい?」 コースケ「はぁはぁ、う、うー、いてぇ、なんかボコッてなってる・・・!!う、う、ハァハァ、う、かはぁ、人見の、人見のせいだーーーー!!!」 その時、朝の車内のフラグの存在を知らなかったわしは、極めて困惑した。ただの自爆行為にしか見えないのに、なぜ人見が出てくる?? 怒りと痛みの発散の矛先がプレーと全く関係のない人見に向かっていることも全くのミステリーであったが、それより痛みでハァハァ言っているコースケ師匠の吐息を感じて顔面にエクスタシーを滲ませているトミオカはもはや猟奇系ミステリー小説にでてくる犯罪者以外の何物でもなかった。 まずは怪我の処置よりも前に人見の誤解を解かなければならないと優先順位付けしたわしは、とりあえず大げさに転げまわっているコースケ師匠を諭すこととした。 わし「鎖骨さん鎖骨さん?人見ってなんで??今のプレーに人見全然関係ないじゃん??!」 コースケ「はぁ、はぁ、あ、うー、ちきしょー、ジンジンする、いてーー、人見があんなこと言うからーーー!!!!」 わし「だからなんで人見なんだよ!!!てか、ホントに鎖骨ってたらGWでもやってる病院探さなきゃじゃんかよ!!!!」 しばらくガタガタやりあった後、結局龍神の杉山さんによる的確な判断により救急外来を教えてもらい、コースケ師匠はさやかマネージャーに連れられ病院へと向かっていった。 その夜、長時間の診療を経て宿に帰還した、若干のエクスタシーを滲ませた男のその顔は、まさに百戦錬磨の伝説の勇者たるにふさわしい面持ちなのであった。 トーベジ合宿は、5/3,4の2日間が予定されていたが、トーベジ合宿終了後、わしは新富士駅から新幹線で名古屋に向かっていた。 なぜ名古屋に向かったかって? そう、5/5に、愛知淑徳大さんのグラウンドにて、姉妹チームである平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsの合宿が行われるので、わしはベジ合宿のハシゴを敢行したのである。 新幹線でのわしの右隣の席には、現在京都住まいの人見が座っていた。 それはわかる。方面が一緒なのだから、一緒の電車になることもあるであろう。 全く解せないのは左隣の席に、圧倒的なオーラを纏い威風堂々とした佇まいで鎮座している男がいることである。 その男とは、 そう、 コースケ わしと同じくヘーベジ合宿に向かう彼の、ヘーベジの少女たちの認識はただ一つ。 ビーチ専門監督という名の「専属ドライバー」である。 鎖骨を負傷した今、運転はおろか、選手たちの荷物を運んだり、試合中に水を運んだりというサポートも満足にできない彼が、名古屋に何をしに行くのか。 その心は、彼以外知り得ない。 そして、ヘーベジの選手たちからも、この合宿での役割について一切、何も求められていない。 前夜、コースケの嫁氏ことさとみんに当然の如く「鎖骨折ってるのに本当に名古屋に行くの?」と念をおされたにも関わらず、彼は名古屋行きの新幹線に乗っている。 読者諸君。 これが、先生と呼ばれ、師匠と呼ばれ、スターと呼ばれるコースケの、究極の“漢”たる所以なのである。 ただそこに存在するだけで、価値が生まれるのである。 他には何もいらないのである。 合宿先の名古屋では、不思議な事案が次々と起こった。 コンビニで100円に満たない水を買おうとしたらいつの間にかレジの机に酒が10本近く並べられているうえに全く興味がないワンピースのくじ引き(650円)まで注文されていて会計が2000円を超えていたり、気付いたら愛知淑徳大から宿までの車を運転していたり、エキシビジョンと称してコートサイドで選手全員が休んでいるなかでノーアップから全力疾走していたり、宿の部屋で両手を広げてバランスを取っていたら頭にピンクの物体を載せたおじさんが揺れていると報告されたり、改めて“監督って何だろう?”と感慨深い気持ちで一杯になった。 不思議な事案はわしだけでなく、当然コースケ師匠にも起こっており。 コンビニで同じく全く興味のないワンピースのくじ引き(650円)を2枚注文されていたり、10人乗りのハイエースのドライバーとしてAOBUCに参加しヘーベジの選手たちを和歌山から関東の各選手宅まで送り届けることについてその場で首を縦に振らされていたり。 人はこれらの不思議な怪奇現象のことを、ハニートラップと呼ぶらしい。 |
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2019 04,08 17:37 |
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2019年4月6日。 風も無く良く晴れた、暖かで穏やかな土曜日。 まさしく絶好のアルティ日和であった。 わしは最近板についてきたヘーベジのストーカー業のため小岩に繰り出し、朝イチから堂々とストーカー行為に勤しんでいた。 練習開始前、USAへ道場破りに旅立った楓キャプテンの代わりに、我らが悪童りおがキャプテン代理として今日の練習メニューの説明を行った。 りお「今日のメニューは激アチで、まじエクスタシーでみんなマーキングできちゃうと思うけどがんばっていきましょう!」 ・・・キミはいったい何を言っているのだね?? と喉まで出かけたところであったが、メンバー一同「はい!」と返事をしていたので、先の内容で意志の疎通がとれているということなのだろうか。 日本語とは真に奥ゆかしいものである。 そんな感じで、練習が始まった。 過去に、トレーニングと称してノーアップの状態で急に全力疾走を強いられ、誰にも気付かれないまま茂みにマーキングするという苦い思い出があるので、わしは今日も急な振りをブチ込まれるであろうことへの覚悟と、急な出番が訪れたときのために一日を通しての継続的な体調管理を心がけた。 特に昨日食べたものが少し影響していたのか軽い腹痛もあったので、急加速急停止に伴う肛門からの急発射が発生しないよう、いつも以上に注意を払った。 ・・・ふと思ったが、世の監督たちも同じようにリスクコントロールをしながら練習に参加しているのだろうか? ハリルホジッチ監督とかが茂みに隠れてマーキングしている姿は全く想像できないところではあるが、毎度トレーニングに入る前にわしが「え、これってわしもやるの?」とお伺いをたてると、そういう時だけ綺麗に透き通った純朴な少女の瞳をした悪童はいつも「もちろんやりますよ!」と一片の曇り無く返事をしてくれるので、やはりやるものという認識でいるのが正解なのだろう。 練習中、方々から「エクスタシー」とか「わし」などという珍妙なワードが聞こえてきていた気がしたが、全て幻聴であるためもうわしの心は動じない。 練習は、予定通り、実にスムーズに進行していった。 ・・・そう、不気味なほどにスムーズすぎた。 練習前の脅しの割にはこれといったハプニングも無く、マーキング事案が発生する香りも無いまま、練習も終盤を迎えた。これがいわゆる備えあれば憂いなし、ということなのであろうか。 終盤も終盤、筋トレに入った。 ここから予想だにしないもうひと盛り上がりをさせてわしにマーキングさせることができたら、それはそれで大したもんだとわしは心の奥で達観しているところに、ミキティ直伝のデッドリフトスクワットが始まった。 デッドリフトスクワットとは、足を肩幅くらいに開き、かかと重心で膝を90度に曲げ腰を折りたたんだところから、一気にケツの穴を顔の前に持ってくるイメージでケツ筋を締め上げるという動きをする、主にモモ裏とケツ筋を鍛えるトレーニングである。 体勢を深く沈みこませると共にケツ筋を開放させるところから、うりゃーー!!とばかりにケツ筋を締め上げるという動作を繰り返していると、8回目くらいの沈みこみを行ったときに、ドンッという衝撃と共に肛門に焼けるような痛みが走った。 うぎゃーーーーーーーーーーーー!!!!! あまりの痛みに跳び上がりながら、何奴!!!!とばかりに振り返ってみると、真後ろにはママチャリにまたがり薄汚れた笑みを顔面に貼り付けた、クソタコトミオカがいた。 この男、あろうことか小さな斜面で加速しながら、スクワットしているわしのケツめがけて完全な死角から自転車で突っ込んできたのである! そしてその前輪は正確無比にわしのケツの割れ目を捉え、回転する車輪を完璧ににわしの肛門との摩擦によって停止させたのである!! 生涯感じたことの無い類と部位の痛みに跳び上がりながら、わしはふとした違和感を覚えていた。 これはまさか、リアルに小さいドリンボを産み落としてしまったのではないか・・・? 痛ってーー!!!!とばかりに体をクネらせながら皆にバレないように触診してみると、スパッツの中にさっきまでは無かったはずのわずかな膨らみがあるようなないような感じがあり、さすがにダイレクトタッチして確かめて、もしかしてもしかしている場合に手が取り返しのつかないことになるため、とりあえず放っておくという判断を下すことにした。 しばらく悶絶した後、痛みも引いてきたところで、ヘーベジ諸君が何事もなかったかのように継続しているトレーニングに復帰することにした。 それまでわしはみんなでつくる円の一員に並んでトレーニングを行っていたのだが、そのメニューを見て再度そこに戻ることはためらわれたために、輪から5mほど離れた場所で行うことにした。 そのメニューとは、地面にタイの寝大仏よろしく横になり、上の脚を開いたり閉じたりしてケツ筋を鍛えるという、よりによって今のわしのスパッツの内情的に全くよろしくないメニューだったのである。 もしスパッツの中にリトルドリンボがコンニチワしていて、脚を開いたり閉じたりしているタイミングで風が吹いてしまった日には、わしの風下にいる選手に望まぬ攻撃をしてしまうリスクがあったため、みんなと一緒にトレーニングしたいという気持ちを押し殺し、心を鬼にして孤独との戦いに身を置くことを決意したのである。 なんという選手想いの監督なのであろうか。 その一方で、監督が目の前で自転車に轢かれるという交通事故に遭っているのに、誰も直前に「あぶない!」の一言や悲鳴が無かったのは、いったいみんな監督のことを何だと思っているのだろうか。 トレーニング後、今度は選手としてクルーズ+θ+トーベジの連合でノマと練習試合をしたのであるが、マンツーでマッチアップするノマの選手に近距離で追われる度にわしは内心ヒヤヒヤしていたのだが、まんまと目の前のアルティに集中されていたようで、わしのスパッツ内の異常事態には気付いていないようであった。もっと密着されればわしはアルティとは別の理由でフィールド内を無秩序に逃げ回らざるを得ずプレイヤーとしては脱落していたのに、そのチャンスを見逃してしまっていたのなら、敵ながら残念なのである。 試合に臨む際にはもっと相手選手を観察して弱みをいち早く発見し、ひたすら弱点を突くべし突くべし!という監督らしいアドバイスをみなさんへの贈り物として、本記事の締めとさせていただきたい。 |
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2019 03,12 17:29 |
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2019年3月。 ドリームカップに出場するため、おなじみ静岡県は富士川緑地に来ていた。 世界でも有数のBigトーナメントであり今回は2500人もの選手が参加されていたとのことで、会場を少し歩くだけでたくさんの知り合いに遭遇することができた。 わしなんぞただの東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、トーベジ)の一兵卒でしかないのに、皆さん声をかけてくださり、とっても嬉しかったのである。こんな素敵な繋がりがたくさんあるのだから、アルティはやめられない。また、皆が一堂に会する大会を開催してくださる運営の方たちには、素直に感謝の念が尽きないのである。 そんななか、今回、以前とは違う感じで声をかけられる機会がとても増えた。 「監督っ!」 ヘーベジの選手を始めとして、モノホンの代表監督や代表選手など、名だたる方々からもお声がけいただいたのだが、、、なぜだろう、皆さん漏れなく半笑いだったのは、なんでだろう??? 微塵も心当たりが無く不思議な気持ちでいっぱいであったが、とりあえずまだ「ストーカーっ!」と呼ばれることはなかったので、良しとしようか。 フラフラと会場を歩いていると、先のようにお声がけいただくとともに、大会中に一度は知的好奇心旺盛な読者の方から「ブログの更新を楽しみにしてます!」と励ましのお言葉をいただく。その度にジャーナリスト魂に火が点くのであるが、残念ながら、今大会は不作であった。 やはり新鮮で高品質のネタを溢れるほど提供してくれるコースケ師匠が先日の甲州オープンで痛めたと大袈裟をブッこき、エントリーメンバーがギリギリというところなのにドリームへの参加予定を翌週、翌々週に控えるスノボ合宿を見据えた自宅療養に切り替えるというチームメイト見殺しプレイに走ったことが、大きな原因の一つであろう。 ネタ元の二大巨頭の片方が不在となると、残るはドリンボのニオイネタしか選択肢がなくなってくるため、ジャーナリストとしては非常に厳しい台所事情となってしまう。 またニオイネタは本腰を入れて取材を行ってしまうとわしが体調不良に陥りその後のアルティのパフォーマンスが劇的に落ちるという諸刃の剣であるため、極力避けたいジャンルなのである。 ともあれ、大会後の儀式的に已む無くネタを紹介させていただくとすれば、『ドリンボのいる部屋だけ屁のニオイが異常事件』というものがあった。 宿は和室4人、6人の2部屋に分かれており、ドリンボは4人部屋の方にいた。 その顔面から予測がつくとおり、ドリンボは起きているときも寝ているときもまるで呼吸をするかの如く屁をこきまくるのであるが、よりによって夕飯の中華屋でニンニク料理を食いすぎたことが事件性を加速させたらしい。 翌朝、6人部屋の方は人数が多いにも関わらず爽やかな朝を迎えたが、ドリンボのいる4人部屋の方はドアをあけた瞬間、空気の含有分子比率がドリンボの屁によってバランスを失ったのではないかというほど部屋全体が屁のニオイで充満しており、歴戦の勇士であるガーソーですら寝ながらにして苦悶の表情を浮かべていたほどであった。 更にそのニオイの程度を表現するのであれば、おじさんに臭いニオイを嗅がせて苦しんでいる姿を見ることに異常な興奮を覚えるという猟奇的な変態であるトミンボの暴力により、わしはその部屋に叩き込まれて数秒間閉じ込められたが、たった数秒であっても扉を叩き開けて廊下に転げ出てしばらく呼吸を整えるのに時間を要するほどであった、とも言える。 もしニオイに敏感なわしが何時間にも亘りこの部屋で寝ていたら、おそらくドリーム2日目の朝を迎えることができず、この報道もみなさんにお届けすることができなかったであろう。 うーむ・・・、ネタとして、弱い・・・。 わしの取材の腕も、落ちたものだ・・・。 そろそろ執筆業も、引き際ということか・・・。 帰りの車のなか、そんな寂寥感を覚えながら帰途についていると、まさに瓢箪から駒と表現するにふさわしい出来事が起きた。 【りきしのことわざ豆知識】 瓢箪から駒が出る
なんと、トーベジの最終戦であったびわこ成蹊大との試合のライン際で観戦していた方から、第三者の視点での極上のネタのタレ込みがあったのである。 今回、そのコート外からのタレ込み屋からの情報に、実際に試合に出場していたわしの視点をもって補完させるという、全く新しいスタイルで記事を完成させる試みを行ってみたい。 10人で戦いを挑むトーベジのメンバーは、ラインナップする全員が肩で息をしていた。 相手はトーベジの2倍以上のエントリー人数、25人を誇るびわこ成蹊スポーツ大学レイカーズ。 個々のテクニックや身体能力の時点で既に不利であるのに、この人数の差は絶望的であった。 試合開始から、我々がほぼ替えなしの状態である一方で、レイカーズは完全にOセットとDセットを分けて組んでおり、得点しても失点しても間髪入れずにラインナップするという、人数の少ないチームと対戦するうえで非常に効果的な戦略を執ってきた。 それでもなんとかトーベジはオフェンスターンだけは死力を尽くしてキープを続け、残り時間10分くらいで、スコアは9-9。 TOの少ないキープ合戦のなかで、レイカーズのオフェンスの連携ミスにより、ようやくTOが発生。遂にやってきたブレイクチャンス! 主にレイカーズ側かと思われるが、サイドラインにはボチボチ観客がいて、遂にこのシーソーゲームの均衡が崩れるのかと、皆、固唾を飲んで、もとい、冷やかし半分に見守っていた。 じわじわとトーベジがパスを繋げ、ゴールまであと数mという、エンド前のギリギリの攻防に突入。 粘りの展開が続き、遂にアンハメ側でのバックの裏縦を狙ったシュートが放たれた! しかし少しだけディスクは外側に膨らみ、サイドライン上を通過! それでも仕掛けていたわしはあきらめず、左足のつま先が地面から離れないように努めながら、全身を最大限伸ばして右手でキャッチ! 着地してすぐインかアウトか確認すると、無常にもキャッチの時にはつま先はオンラインか外に出ていたとのことで、アウトの判断。 TOとなった。 その後のレイカーズオフェンスからTOを取り返す体力はトーベジメンバーには残っておらず、あえなく失点。 試合を通じて千載一遇のチャンスをモノにできず肩を落として逆側のエンドにトボトボ歩くトーベジのメンバーであったが、 その時、 ライン際のタレ込み屋は、 見た! ドリンボ「へーい、ドンマイドンマイ、キープしようぜー!!!」 他のメンバーと一緒に歩いていたドリンボは、ドリンボにしては珍しくまともな発言をしていたそうなのだが、その右手の挙動はまったくもってまともではない事態にあったことを、ライン際の複数人が同時に目撃していた。と同時に、その異常事態を目撃した観客(主に女子)から、試合の展開とは全く関係の無いタイミングと理由で引きつるような悲鳴があがった。 上はユニ一枚、下はトランクスに短パンを履くだけでもちろんグローブも装着しないという軽装のドリンボの右手は、完全にトランクスの中に差し込まれ、ダイブではさまった芝生を落とすわけでもなく、かゆい場所を掻くでもなく、明らかにドリンボのアナコンダ、もしくはスチュワートリトルのいらっしゃるであろう場所をゴリンゴリンにまさぐっていたのだという。差し込まれた手の深さは、なんならアナコンダ(もしくはスチュワートリトル)を通過して、その先の洞穴をほじっているのではないかという程の深さであったという。 その時点でそれなりにあがっていた悲鳴は、次の瞬間、更に大きくなった。 確実にディフェンスではない何か別のポジションの大規模修正と、洞穴の入口付近の清掃を済ませたドリンボの右手は、その後、タオルで拭かれることもなく、水で洗われることもなく、アルコールで消毒されることもなく、そのまま顔面から頭にかけての汗をぬぐいにゆき、まるでその岩石のような顔面にシーブリーズを塗布するが如く心行くままになびり散らかされていたのだという。 フィクションであることが確定しているホラー映画なんかとは比べ物にならない、あまりにリアルでノンフィクションでグロテスクでおぞましい光景を目撃してしまったライン際の観客(特に女子)は漏れなく全員がドン引きし、もはや悲鳴を上げる声も失い、鳥肌が止まらなかったとか。 悲劇は、事態に気付いてしまった観客のメンタルを崩壊させるだけに留まらない。 触るたびにドリンボのドリンボが大量付着してゆくディスクを使用し続けたことも鳥肌モノだが、極めつけは試合終了後、レイカーズの爽やかな青年たちは皆固い握手をしてくれたが、その全員がもちろんドリンボともガッチリ握手を交わしているわけで、執筆している今彼らの爽やかな笑顔を後顧すると、甚大なるいたたまれなさを禁じえない。 ドリーム後、レイカーズに集団食中毒が発生した場合、それは確実に大会に出展してくれた屋台の食品ではなく、大学の学食のものでもない。 確実にヤツによる無差別でナチュラルなテロルが原因である。 そんな久々の登場と思ったら、 自然体で最低のネタを振りまく輩とは、 そう、 ドリンボ |
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2019 03,01 17:25 |
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2019年2月下旬の土日。 山梨県は押原公園グラウンドにて開催された甲州オープンに来ていた。 平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、ヘーベジ)のストーキング、もとい監督をしつつ、東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、トーベジ)の選手として参加した。 一応選手としても参戦したものの、本業であるジャーナリストとしての参加の方が収穫が多かったことは、こんな短期間で2本も記事が生まれてしまうほどなのだから、比べるまでもない。 押原グラウンドへ、わしは愛車のコペンを駆って参上した。 そしてその小さな2シーターの助手席に座り、東京から山梨まで長時間濃密な時間を過ごしたダチ公は、 そう、 コースケ 濃密な空間で、コースケ師匠はヘーベジに賭ける思いの丈を熱く語ってくれた。 今後ヘーベジに求められる能力や、自分が代理監督を務める和歌山でのAOBUCに向けてのプランなど。 本件がただのハニートラップであり、かえでやりおから今後一生意見を求められることはないかもしれないというリスクは一切考慮せずに、師匠はとにかく熱く語っていた。 その熱さの一端を紹介するのであれば、 ・是非AOBUC本番までに、一度はビーチでの練習を組みたいものだ ・ヘーベジの戦略・戦術を理解するために、GWに予定される合宿に参加する覚悟がある など、かなり具体的なイメージを持たれており、更には先のスケジュールについてまで既に調整しているという、念の入れようである。 繰り返すが、本件が悪質なハニートラップであった場合、それら考え抜いた構想について、一生聞かれることもなく、ヘーベジはおろか誰にも伝わることなく消えてゆく可能性があることに、この三分の一の純情な感情が空回りする漢は気付いていない。 ヘーベジへの熱い想いは、戦術面だけに留まらなかった。 わしが当ブログにて全国調査を行った結果、全国の回答者約50人が、信じ難いことに100%の回答率で「大型免許取得を期待」している旨を伝えると、表面上は「いやいやいや、ないから」と言いつつも、14人乗りのマイクロバスを運転するためには現在持っている中型免許(重量制限有り)の制限を外す試験を受ければいい、など、なんだか異様に詳しい知識を蓄えていらっしゃったので、将来的に大型免許を取得することに関してやぶさかではない模様である。 それどころか、和歌山のビーチだったら、車両よりも、船舶や、いっそのことヘリコプターでコートサイドに横付けし、垂らされたロープから飛び降りて登場するほうが俺ことスターにはふさわしいのではないかと、一般人には思いもよらないスケールの大きい発言をされていたので、もはや大型免許など霞んでしまうほどである。 AOUBCまでにコースケ師匠が何の免許を取得されるのか、大いに期待なのである。 さて、大会であるが、初日の一試合目が始まった瞬間からなぜかわしは記憶喪失となっており、試合の記憶が一切無いのであるが、気付いたら宿泊先の部屋にいた。 既に夕飯の迫る時間であったが、布団に座るわしの目の前にはなぜかセーラームーンの衣装を装着したおじさんが立っており、あまりに理解不能な出来事にわしはただ目を白黒させることしかできなかった。 コースケ「これでいいんだろ?」 何がいいのだか欠片もわからないのだが、ドヤ顔でセーラームーンの衣装を決め込むバケモノが自らいいと思うのだから、いいのであろう。そのままトーベジの一行は夕飯の用意されている宴会場へと向かった。 宴会場には、トーベジの他に、HUCK、スワンピー、ヘーベジ、ダーウィンがいたが、ゴミ事態慣れしている彼らだけではなく配膳してくれる女将さんすらもトーベジに帯同しているバケモノに積極的に触れようとしないのが、あまりにも痛々しかった。 そんななかでも、ヘーベジの首脳陣であるりおだけがバケモノことAOBUCでの代理監督がむごたらしい事態に陥っていることを慮って、なんとかヘーベジのメンバーからだけでも理解を得ようとフォローに奔走していたが、さすがのりおをもってもバケモノのケツを拭ききることはできず、宴会場の一区画だけ露骨に事故っている状態のまま時は流れた。 途中、後から来た初代ベジガールのつぐみが無言のままゴミを見るような目でバケモノを睨んでいたが、その行為にすら愛を感じるほどであった。 夕飯後、極度の疲労に見舞われていたトーベジの面々は、ささやかな飲み会を行うことも無く、早々に眠りについた。 大会二日目。 vs ICU。 既に満身創痍のトーベジは、最終戦だと体に鞭を打ってがんばっていた。 シーソーゲームの緊迫する試合展開の中盤で、事件は起きた。 トーベジのオフェンス、スローワーはガーソー。 ICUによるハードなマンツーにハンド陣が押し込まれ、カウント8。 ガーソーはストールアウトを避けるため、無理くりストーリングをかいくぐってバックインサイを投げたが、出だしから低いディスクは、そのまま地面へと吸い込まれていった。 無常にもディスクは地面に着地しほとんどカーリングのように地面を滑っており、皆が「あちゃー、TOか!」と思っているところに、既にTOが確定しているディスクに向かって、まるで地中貫通爆弾バンカーバスターの如く空から地面に、顔面から高速で着弾した戦士がいた。 その、 地球に己の体ひとつで戦いを挑んだ男とは、 そう、 コースケ 体も心も驚異的な痛み耐性を持つ彼をもってしても、さすがに地球には敵わなかったらしい。 顔面から地球に激突し、全体重が顔から首にかけて乗った状態でバウンドしたコースケ師匠は、漫☆画太郎先生よろしく顔面を完全解放させたまま「うぎゃーー、ボキッっていったーーーーー!!!」と言いながらライバルの地球の上をのた打ち回っていた。 遂に、スターは、星となったか・・・。 さすがに普通ではない事態を察して駆け寄ると、転げまわるコースケのすぐ隣には、真っ二つに折れたOAKLEYが落ちていた。 うむ、ボキッていったのは、コースケ師匠じゃなくて、OAKLEYさんの方なんだろうな。 しばらくすると痛みも和らいできたのか、なんとか自力でコート外まで歩いていったコースケ師匠であったが、その背中からは明らかにしょんぼりした気持ちが伝わってきた。 なぜ彼がそんなにしょんぼりするかと言うと、翌週の週末(有給2日取得して、計4日)は北海道へスノボ、翌々週は箸休めにドリーム、更に次の週は甲信越あたりへスノボと、過密スケジュールが予定されているからであることは、明白であった。 後日、医者の診断によると、やはり鎖骨が折れていたとのこと。 甲州オープン前からの怪我をあわせると、 ・鎖骨の骨折 ・あばらにヒビ ・足首の捻挫 これだけの怪我を抱えながら、現在、北海道でスノボを満喫しているとのこと。 このタフさが、コースケ師匠がただの雑草からアルティ界に燦然と輝くスターにのし上がっていった、素質なのかもしれない。 |
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2019 02,27 17:33 |
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2019年2月下旬の土日。 山梨県は押原公園グラウンドにて開催された甲州オープンに来ていた。 平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、ヘーベジ)のストーキング、もとい監督をしつつ、東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、トーベジ)の選手として参加した。 見渡してみると社会人の強豪チームが集結したこの大会に、トーベジのエントリーは最低限の10人、更には土日の片方だけ参加というメンバーも複数いたり、初めて一緒にプレーするメンバーもいたりしたので、結果的に我々にとってはほぼ生きて帰ることが目標という大会となった。 更に厳しい状況に追い討ちをかけるように、土曜は一日を通じて強風が吹き荒れていた。 そんななか迎えたトーベジの第一試合の相手は、関東の名門・ロキートス。 組み合わせが発表された瞬間から、横断歩道で老婆の手を取り一緒に渡る紳士のマインドで勝利を譲るイメトレを欠かさずに行ってきたが、ラインナップして向かい合う彼らの佇まいには格下であろうとも迷いなく蹂躙する覚悟を決めた戦士のオーラがみなぎっており、わしは既に甲州に来てしまったことを後悔し始めていた。 一方で、そのロキには同年代のくせポンが所属しておりがんばっているので、公式な試合で対決することが楽しみでもあった。 試合が始まった。 水が上から下に流れるように、ごく当たり前の自然現象のようにディスクがロキのエンドゾーンに運ばれてゆき(追い風向かい風関係なく)、一方的な試合展開が続いた。 ある程度点数も差が開いたところで、練習モードに入ったのであろう。 トーベジの追い風オフェンスだというのに、ロキはゾーンを仕掛けてきた。 ほぅ、君たちは、僕のことを、馬鹿にしているのカネ? とあるニッチな業界人からゾーン攻略マシーンと呼ばれ、ある時にはドヤ顔で「ゾーンはサンダル履いててもパスがもらえる」と豪語したこともわしに、こんな追い風でゾーンをかけてくるだと?? ふふふっ、Show timeや。 わしは縦横無尽に駆け回りパスを散らしまくった、 結果、 ガンガンに自陣エンド内まで押し込まれていた。 おかしい、どれだけパスをもらって前を見ても、パスコースが全然見えない・・・! まさかこれは、、、私は今、完璧なゾーンディフェンスの術中にいるのであろうか・・・???!! 自陣エンド内中央でカウント7まで孤立したわしに、ハンドが駆け上がる形でヘルプにきてくれたので、とりあえずカウントをリセットするためにダンプを投げた。 その距離、1mも無かったのではないだろうか。 ダンプを投げた瞬間、シュッッと、目の前が真っ赤に染まった。 キタキタキターーー!! わしことハードキモヲタの第二形態、ビーストモードの降臨を告げる、眼球の毛細血管破裂キターーーーー!!!!! しかし次の瞬間には目の前の赤色はなくなり普通の日常の風景に戻っており、そしてなぜか不思議なことに、わしがダンプに投げたはずのメンバーの手にはディスクが持たれていなかった。 くせポン「ッッシャ!!!」 代わりに、わしのすぐ隣には真っ赤なロキのユニを装着したくせポンがディスクを持っており、小さく雄たけびを上げていた。 整理させていただくと、わしは、自陣エンドゾーンの中央で、強い追い風オフェンスなのに、たった1mにも満たないダンプパスで、キャラハンをくらった、ということで、よろしいでしょうか? あまりの常軌を逸した出来事に、思いがけず得点したロキのメンバーも喜びよりも驚きが上回っていたのかほとんど声を発しておらず、トーベジのメンバーも愕然として声を発することができず、深々と雪の降る北の大地の如く、美しいほどの静寂がフィールドを包んだ。 どうやっても言い訳ができない事態にわしは文字通り天を仰ぐと、走馬灯のように過去の記憶をもとにした映像が次々と再生され、映像にあわせてまるでラブレターのように甘い文章が脳内で踊った。 ------------------ くせポンくん。 くせポンくんはいつも、練習とかで会うたびに、必ず 「一緒にアルティメットしよう!」 と言ってくれたよね。 チーム練習が無くてアルティがある場所を求めてフラフラいろんなチームの練習をさまよっている僕を見つけては、 「待ってるから!!」 って、言ってくれたよね。 実はね、僕はね、それがとっても嬉しかったんだ。 いつもハードキモヲタとして、みんなから虫ケラを見るような視線を浴びせられることしかない僕に一緒に遊ぼうなんて声をかけてくれるなんて、この世にくせポンくんしかいないんだから、とっても嬉しかったんだ。 だから、甲州オープンで一緒にアルティメットできるとわかったときから、今日までとっても楽しみにしていたんだよ? なのに、なのに、、、どうしてこんな意地悪をするんだい? それまで楽しく楽しく一緒にアルティメットしていたのに、いきなりキャラハンなんかしちゃ、僕はびっくりしちゃうじゃないか。 ほんの数時間前に、ゾーンの崩し方について、監督としてヘーベジの選手を全員集めて圧倒的なドヤ顔で語ったばかりだというのに、僕の立場は疑う余地も無く完全に消え去ってしまったようだ。 だって、自陣エンド内、詳しくはエンドゾーンのほぼ中央でキャラハンされた背後10mのエンドラインのすぐ外で、ヘーベジの教え子15人、全員が応援していてくれたんだもの。 キャラハンされた瞬間、なんかね、静寂の中に不思議な“音”が聞こえたんだ。 その音はね、すごくくぐもった「うぐっ・・・」と言った感じでね、なにやら悲鳴を押し殺すような音のように聞こえたんだよね。 そしてその音はね、漏れなくエンドラインの外から聞こえてきていたんだよね。 この不思議な現象、何だろう、風さんが僕のためにその瞬間の心情に合ったメロディーを運んできてくれたのかな? ただね、僕はね、その音を聞いてからというものね、何でだか不思議と一度もエンドラインの外を直視することができなくなってしまったんだ。 これってやっぱり、くせポンくんのナイスプレーというより、どちらかという陵辱プレイに分類されるんじゃないかと僕は思うんだけど、どうなんだろう? くせポンくんも、普段爽やかな青年を装っているけど、フタを開けたら同世代のおじさん相手への陵辱プレイを生業とする、変態ということなのかい? そう、くせポンくんも、変態ということなのかい?? そう、hen・・・ ------------------ さて、ヘーベジの諸君。 追い/向かいのはっきりした強風のとき、オフェンスで一番やってはいけないことは何だかわかるかい? そう、追い風オフェンスのとき、自陣エンド前でTOすることだね?? なぜやってはいけないかというと、自陣エンド前でTOしてしまったら、強い向かい風の中でもワンパスくらいは通されてしまうだろうから、それで簡単にブレイクを許してしまったら次の我々のオフェンスは強い向かい風のなかで行うことになり、連続ブレイクをくらってしまう可能性がとても高くなるからだ。 TOはもちろんだけど、その後得点のために全くオフェンスをする必要の無いキャラハンをくらうなんて言語道断、試合運びを考える上で確実に禁忌、タブーなんだ。 そう、あれはただ1点とられただけではない。2点差し上げたのと同じ意味を持つ、絶対悪のプレーなんだ。 実際に見ただろう? その後のオフェンスで一瞬でTOして、楽々ブレイクされてしまう様を。 そして何より、みんな思っただろう?「人として、絶対にあんなみじめな姿をさらしたくない」、と。 せめて、自陣エンド内で詰んだ予感がしたら、ロングをぶっ放すんだ。そうすれば、例えTOになったって、相手が向かい風を攻める距離が長くなるから、TOを取り返すチャンスは遥かに高まる。 どうだい、この理論、画期的だろう??! 目から鱗とはこのことだろう???! 誰か、監督の辞表届の提出先を教えてください。 |
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2019 02,12 17:31 |
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2月7日、木曜日。
そう、「木曜日」。
朝7時、わしは、高貴なブリティッシュグリーンをまとった2シーターのスーパーカーことコペン(軽)をオープンカーにトランスフォームし、身を切るような寒さに体をガタガタと震えさせながら、東関道を千葉方面に疾走していた。
なぜそんなド平日の朝にドライブをしていたかというと、平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズが、母校のアルティチーム、激アチ集団ハスキーズの春合宿に日帰り参加で合同練習を組んだとのことだったので、これも何かの縁だと思い、休暇を取得して参加することにしたのだ。
8時頃、ヘーベジの面々は一旦酒々井パーキングエリアに集結していた。
わしがちょい遅れで到着すると、既に選手一同フードコートに集まっていたのだが、そこに、朝イチから軽く顔面にエクスタシーをにじませた、どう考えてもその日その場所にいるはずの無い男が紛れ込んでいた。
その男とは、
そう、
コースケ
ハスキーズの先輩というわけでもなく、本職の東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズの練習を数ヶ月にわたり熱心なスノボ活動のためにサボタージュしているこの男が、なぜ存在するのか、全ゑロス倶楽部会員が疑問に思っていることと思われる。
何を隠そう、
コースケ師匠は、
ベジガールを東京~合宿地の波崎までお連れするためだけに、
有給休暇を取得して、
この日帰り合宿に参加したのだ!!!
なぜこんなプレイが発生してしまったかというと、11月に行われた台湾アルティの打ち上げパーティーにまで遡る。
パーティーの途中、明鏡止水の如く澄み切った瞳をさせた悪童は言った。
りお「タコさんタコさん(※)、ヘーベジが和歌山でのAOBUCに出場できることになったら、以前ドバイでのビーチ世界大会に日本代表として出場した経験を活かして、ビーチ専門の監督になってください!」 ※コースケ師匠は、一部のベジガールから親しみを込めてタコと呼ばれている。
かえで「お願しますっ!!!」
もはやお決まりの手法である。
りおによる、若手という立場を最大限に活かした“言ってみるだけならタダ”理論に基づく完全ノーリスクのブッ込みオファーに、間髪入れずにかえでが春校バレーばりの爽やかフェイスのお願いしますで畳みかけるという、お願いというよりむしろ脅迫に近い極悪な連携プレー。
この手法がとられた大抵の場合、引き受けた後に改めて振り返ってみるとえげつないリスクしか背負っていないことに気付き絶望に陥るのだが、考える暇を与えられないままに悪童たちに純朴な瞳でお願いされ、その場でコースケ師匠の導き出した答えは、、、YESエクスタシー。
そしてその流れで、2月7日のハスキー合宿に、まずは下積みとしてベジガールのドライバーとして参加するという契約が取り交わされたのであった。
この安易な契約が極悪なハニートラップだったと気付くのは年をまたいだ2月7日になるのだが、気付いたときには時すでに完全にお寿司なのである。
話は戻り、酒々井パーキングエリアにエクスタシーをまとって鎮座しているコースケ師匠であるが、既にここに辿り着くまでの過程だけでもエゲつない。
合宿の前日。
・仕事後、職場から車を所有する家族の家まで、電車で、約1時間。 ・車を借りてから、自分の家に帰るまで、運転、約2時間
当日。
・自分の家から集合場所の新宿まで、運転、約1時間 ・新宿から酒々井PAまで、運転、約1時間半
朝イチのチームの集合までに5時間半を要している。 更に、その後待ち受けているコースケ師匠の送迎業務は、
・酒々井PAから波崎グラウンドまで、運転、約1時間半 ・帰り、波崎グラウンドから新宿まで、運転、約2時間半 ・ベジガールを帰して、新宿から家族の家まで、運転、約1時間 ・家族の家から、自分の家まで、電車で、約2時間
前日~当日で、コースケ師匠がベジガールの送迎に尽くす時間、「計12時間半」。
わしは同世代のおじさんが少女の掌でゴロンゴロン転がされているのを見て、なぜか目から汗が滝のように溢れ出ることを止めることができなかった。
それでも、天上界のスターの地位を確固たるものにする漢は、少女と交わした約束を決して破らない。
身に降りかかる全ての労苦をエクスタシーに脳内変換し、エクスタシーでギトギトになった顔面で己の務めを全うするコースケ師匠は、AOBUCの監督になるための、大きな一歩を踏み出していた。
しかし激烈にヘビーな下積み契約はこれだけに留まらず、道中、ドサクサに紛れてかの悪童が、
りお「タコさん、和歌山にみんなでバスで行くために、大型免許の取得をお願します!!!」
と後出しの契約改訂をブチかましていたが、それに対しコースケ師匠はYESともNOとも言っていなかったので、サプライズで大型免許を取得する可能性は大いにあると、わしはとても期待している。
波崎に到着し、AOBUCに向けてチーム内のみで砂浜でアルティをしたあと、お昼の時間となった。
弁当屋さんでテイクアウトすることにしたのだが、到着するやいなや、コースケ師匠が仕切り始めた。
コースケ「はい、注文まとめるよ~!」
は~い、とばかりに、躊躇無くガスガス注文してゆくベジガールたち。中には、追加で豚汁を注文する者も。
コースケ「じゃあみんな自分の注文した分を俺に払ってね~!」
当然そういう流れだと思い込んでいたのだが、
・・・
遂に、あるべき集金の号令は発せられることなく、コースケ師匠はさも当然のように11人分(!!)の弁当代の支払いのため、伝説の勇者の肩書きにふさわしい貫禄で、カウンターに札束を叩きつけた。
↑お支払いエクスタシー
?????!!!!
突然何その漢気?????????
このおじさんは、自分のことを財布だと思い込んでしまう黒魔術にかかってしまっているのかな?????
さすがにわしは心配になって、コースケ師匠に率直にその心を問うてみた。
わし「え、、、コースケさん、・・・どうしたの???」
コースケ「俺は戦いに負けた。だから、払うんだ。」
…は?何の武士の心構え?????
天上界の表現者による難解な回答は、小市民のわしにはなお意味不明であったため、師匠の心身を気遣うという意味も込めて、質問を続けてみた。
わし「・・・、負けたって、何に・・・?」
コースケ「さっきの砂浜でのミニゲーム。ユニバースで負けたやつ。」
・・・
待て待て待て待て!!
確かにミニゲームは2チームに分かれ、わしとコースケ師匠は別々のチームで対戦したが、そんなの賭けてやってたっけ??!!!!!
はっっっ!!!
そういえばゲームが始まる直前に、自然発生的に「負けたほうの監督が昼食代を引責支払い!いえーい!」みたいなことを言い始めて勝手に盛り上がっていたベジガール、もといゆすり屋集団がいた気がしたが、わしは既に“言ってみるだけならタダ”理論での揺さぶりに耐性がついているために華麗にスルーしていたようなのだが、バイカル湖より透き通ったピュアなハートを持つコースケ師匠は、リアルガチに受け止めてしまっていたのか!!!!!
この勝負、おじさん2人には50:50で全員分の弁当代が発生するという絶望的なハイリスクであるが、ベジガールにとっては勝とうが負けようがタダメシ確定という、極限の無理ゲー。
恐るべし、“言ってみるだけならタダ”理論こと、ベジガールの黒魔術!!!!!
ノーリスク、ハイリターンの極み!!!!
2日間、12時間半のベジガールの送迎業務(+11人分の昼食代と駐禁代つき)を終え、23時過ぎに帰宅したコースケ師匠から、LINEが入った。
ようやく黒魔術が解け、あまりの監督業のヘビーさに先行きに不安を感じてきたのかと思ったら、
コースケ「ようやく帰宅したぜー、ふー。今後ヘーベジの練習行くときにはまた誘ってください!若い人のアルテはワクワクするね!元祖ベジもがんばらないと。」
逆に触発されまくってる!!!!! 爆
今後当ブログにて、コースケビーチ専門監督が大型免許を取得なされたという報告ができることを、楽しみにしている。
追伸
わしは監督はエライのだということを誇示するために真冬の極寒のなかオープンカーでの現地入りを敢行したことは冒頭で紹介したとおりであるが、道中、ミワからオープンカーに乗ってみたいという申し出があったので、乗せてあげることにした。
後日知ったことであるが、その様子は動画で撮影され、某SNSに「誘拐」としてタレ流されていたということなのだが、これは一体何のハニートラップなのであろうか。
日常のいたるところに大小さまざまなハニートラップが埋め込まれているこの監督業、わしは全日本選手権をシャバで迎えることができることを、祈るばかりなのである。
<緊急アンケート!!> |
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2019 02,06 17:19 |
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俺たち東京都聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズは大会毎にブログのネタを提供してくれてありがたい存在なのだが、平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以降、ヘーベジ)もそれに勝るとも劣らないペースでネタを提供してくれるので、監督というよりむしろジャーナリストとして練習に顔をだすのが楽しみになっている部分がある。 2月某日、ヘーベジは学生の強豪である日体と早稲田と合同で練習を組んでいた。 練習試合。 一進一退の息詰まる攻防が繰り広げられるなか、ヘーベジのマンツーマンディフェンス。 コート外の選手たちは皆、中の選手に必死に声を出してサポートしていた。 ふむふむ、チーム一丸となって戦っている、とても良い雰囲気だな。これも監督による日々の苛烈な指導の賜物かなと恍惚としていたところに、耳を疑うような事態が発生した。 あえり「エクスタシーーーーー!!!!!!」 は? 何かの聞き間違えかな? わしはリアルにあえりを二度見したが、別に言い間違えたわけでも、ふざけているわけでも、トチ狂ってしまったわけでもなさそうで、真剣そのもの。 むしろ、私何か変なこと言いましたか?くらいのドヤ顔をなさっている。 ・・・これは・・・、嫌な予感がしまくるぞ・・・。 そしてその嫌な予感は、現実のものとなってわしに襲いかかってきた。 「エクスタシーーーーーー!!!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 「エクスタシーーーーーー!」 「エクスタシーーーーーー!!」 「エクスタシーーーーーー!!」 「エクスタシーーーーーー!!!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 「エクスタシーーーーーー!」 「エクスタシーーーーーー!!!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 「エクスタシーーーーーー!!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 「エクスタシーーーーーー!!」 「エクスタシーーーーーー!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 「エクスタシーーーーーー!!!!」 コート外の全員が唱和していた。 ・・・これは・・・。 何かのサインとして取り入れてやがる・・・!!!!!!!! 本件に関しては二度目の繰り返しとなるが、説明させていただこう。 私は決して、監督という職権を乱用して、うら若き女子選手たちにサインコールで「エクスタシー」と言わせる強要など、していない。 確実にかの悪童によって仕組まれた罠なのであるが、ドライブレコーダーが無いためにその悪事の現場映像が押さえられていないのが、悔やまれるばかりである。 そんな衝撃的な事件もあったものの、充実した週末の練習も終えた・・・、かに思えたようなタイミングで、小岩グラウンドの土手の上から肩で風を切って歩いてくる新キャラが現れた。 なぜこのタイミングで??と思っていたら、みきてぃーなるトレーナーさんで、わしはてっきり初対面だと思って「はじめまして~」と言ったらほぼ食い気味に「いえチャンピオンズリーグで会ってます」と即答され、ますますわしのチームでの立場が狭まる結果となった。 みきてぃーによる筋トレ・ストレッチ講座が始まろうとしているところ、当然監督であるわしはサボる、もとい、選手のコンディションをチェックしようと距離をおいていたら、普段お土産にわさびをぶち込んだ食テロを敢行するときくらいしか呼ばないのに、珍しくりおによって「監督監督、一緒にやりましょう!」と呼び戻され、泣く泣くトレーニングに参加させられることになった。 「空に向けているケツの穴を顔の目の前に持ってくるようなイメージで骨盤を動かしてごらん」といった独特な指導方法で太ももやケツ筋を鍛えるデッドリフトスクワットのメニューを行っていると、もやし男子のわしにとってスクワットが辛すぎたのか、周囲360°全方向から幻聴が聞こえてきた。 「エクスタシ~・・・・・・」 「エクスタシ~・・・」 「エクスタシ~・・・・・・・・・」 「エクスタシ~・・・・・・」 「エクスタシ~・・・」 「エクスタシ~・・・・・・・・・」 ・・・ 神様、どうかこれが私の幻聴によるものだと、言ってください・・・ わしは恐怖に打ち震えながらもなんとか自分を取り戻し、藁にもすがる思いで隣にいたテケさんを観察し、幻聴であることの検証を試みたのだが、 テケさん「エクスタシ~・・・・・・」 三度目の繰り返しとなるが、改めて主張させていただきたい。 私はいかに監督という権限を持ち、彼女たちより年上で発言力があるからといって、決して、一度たりとも、誓って、「キツい」ことを「エクスタシー」と言えとは、指導していない。 もはやこれは、悪童りお単独の暗躍だけではなく、キャプテンかえでも積極的に悪事に加担しているとしか思えない、由々しき事態である。 チーム設立から約半年にしてこの道の誤り方。 ヘーベジはいったいどこに向かってゆくのだろうか。 トレーニング後、同じくみきてぃーによるストレッチ講座にて、長座でのモモ裏ストレッチが行われていると、隣でストレッチを行っていたふうかがなぜかメンチを切って、言った。 ふうか「バカいてぇ」 ・・・やっぱりこの子は、先日のナチュラルエクスタシー案件に続き、言語崩壊を起こしているのかな??
そして、吐き捨てるように、
ふうか「エクスタシー」
私が社会的に抹殺される前に、誰か助けてください。 |
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