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2019 02,12 17:31 |
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2月7日、木曜日。
そう、「木曜日」。
朝7時、わしは、高貴なブリティッシュグリーンをまとった2シーターのスーパーカーことコペン(軽)をオープンカーにトランスフォームし、身を切るような寒さに体をガタガタと震えさせながら、東関道を千葉方面に疾走していた。
なぜそんなド平日の朝にドライブをしていたかというと、平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズが、母校のアルティチーム、激アチ集団ハスキーズの春合宿に日帰り参加で合同練習を組んだとのことだったので、これも何かの縁だと思い、休暇を取得して参加することにしたのだ。
8時頃、ヘーベジの面々は一旦酒々井パーキングエリアに集結していた。
わしがちょい遅れで到着すると、既に選手一同フードコートに集まっていたのだが、そこに、朝イチから軽く顔面にエクスタシーをにじませた、どう考えてもその日その場所にいるはずの無い男が紛れ込んでいた。
その男とは、
そう、
コースケ
ハスキーズの先輩というわけでもなく、本職の東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズの練習を数ヶ月にわたり熱心なスノボ活動のためにサボタージュしているこの男が、なぜ存在するのか、全ゑロス倶楽部会員が疑問に思っていることと思われる。
何を隠そう、
コースケ師匠は、
ベジガールを東京~合宿地の波崎までお連れするためだけに、
有給休暇を取得して、
この日帰り合宿に参加したのだ!!!
なぜこんなプレイが発生してしまったかというと、11月に行われた台湾アルティの打ち上げパーティーにまで遡る。
パーティーの途中、明鏡止水の如く澄み切った瞳をさせた悪童は言った。
りお「タコさんタコさん(※)、ヘーベジが和歌山でのAOBUCに出場できることになったら、以前ドバイでのビーチ世界大会に日本代表として出場した経験を活かして、ビーチ専門の監督になってください!」 ※コースケ師匠は、一部のベジガールから親しみを込めてタコと呼ばれている。
かえで「お願しますっ!!!」
もはやお決まりの手法である。
りおによる、若手という立場を最大限に活かした“言ってみるだけならタダ”理論に基づく完全ノーリスクのブッ込みオファーに、間髪入れずにかえでが春校バレーばりの爽やかフェイスのお願いしますで畳みかけるという、お願いというよりむしろ脅迫に近い極悪な連携プレー。
この手法がとられた大抵の場合、引き受けた後に改めて振り返ってみるとえげつないリスクしか背負っていないことに気付き絶望に陥るのだが、考える暇を与えられないままに悪童たちに純朴な瞳でお願いされ、その場でコースケ師匠の導き出した答えは、、、YESエクスタシー。
そしてその流れで、2月7日のハスキー合宿に、まずは下積みとしてベジガールのドライバーとして参加するという契約が取り交わされたのであった。
この安易な契約が極悪なハニートラップだったと気付くのは年をまたいだ2月7日になるのだが、気付いたときには時すでに完全にお寿司なのである。
話は戻り、酒々井パーキングエリアにエクスタシーをまとって鎮座しているコースケ師匠であるが、既にここに辿り着くまでの過程だけでもエゲつない。
合宿の前日。
・仕事後、職場から車を所有する家族の家まで、電車で、約1時間。 ・車を借りてから、自分の家に帰るまで、運転、約2時間
当日。
・自分の家から集合場所の新宿まで、運転、約1時間 ・新宿から酒々井PAまで、運転、約1時間半
朝イチのチームの集合までに5時間半を要している。 更に、その後待ち受けているコースケ師匠の送迎業務は、
・酒々井PAから波崎グラウンドまで、運転、約1時間半 ・帰り、波崎グラウンドから新宿まで、運転、約2時間半 ・ベジガールを帰して、新宿から家族の家まで、運転、約1時間 ・家族の家から、自分の家まで、電車で、約2時間
前日~当日で、コースケ師匠がベジガールの送迎に尽くす時間、「計12時間半」。
わしは同世代のおじさんが少女の掌でゴロンゴロン転がされているのを見て、なぜか目から汗が滝のように溢れ出ることを止めることができなかった。
それでも、天上界のスターの地位を確固たるものにする漢は、少女と交わした約束を決して破らない。
身に降りかかる全ての労苦をエクスタシーに脳内変換し、エクスタシーでギトギトになった顔面で己の務めを全うするコースケ師匠は、AOBUCの監督になるための、大きな一歩を踏み出していた。
しかし激烈にヘビーな下積み契約はこれだけに留まらず、道中、ドサクサに紛れてかの悪童が、
りお「タコさん、和歌山にみんなでバスで行くために、大型免許の取得をお願します!!!」
と後出しの契約改訂をブチかましていたが、それに対しコースケ師匠はYESともNOとも言っていなかったので、サプライズで大型免許を取得する可能性は大いにあると、わしはとても期待している。
波崎に到着し、AOBUCに向けてチーム内のみで砂浜でアルティをしたあと、お昼の時間となった。
弁当屋さんでテイクアウトすることにしたのだが、到着するやいなや、コースケ師匠が仕切り始めた。
コースケ「はい、注文まとめるよ~!」
は~い、とばかりに、躊躇無くガスガス注文してゆくベジガールたち。中には、追加で豚汁を注文する者も。
コースケ「じゃあみんな自分の注文した分を俺に払ってね~!」
当然そういう流れだと思い込んでいたのだが、
・・・
遂に、あるべき集金の号令は発せられることなく、コースケ師匠はさも当然のように11人分(!!)の弁当代の支払いのため、伝説の勇者の肩書きにふさわしい貫禄で、カウンターに札束を叩きつけた。
↑お支払いエクスタシー
?????!!!!
突然何その漢気?????????
このおじさんは、自分のことを財布だと思い込んでしまう黒魔術にかかってしまっているのかな?????
さすがにわしは心配になって、コースケ師匠に率直にその心を問うてみた。
わし「え、、、コースケさん、・・・どうしたの???」
コースケ「俺は戦いに負けた。だから、払うんだ。」
…は?何の武士の心構え?????
天上界の表現者による難解な回答は、小市民のわしにはなお意味不明であったため、師匠の心身を気遣うという意味も込めて、質問を続けてみた。
わし「・・・、負けたって、何に・・・?」
コースケ「さっきの砂浜でのミニゲーム。ユニバースで負けたやつ。」
・・・
待て待て待て待て!!
確かにミニゲームは2チームに分かれ、わしとコースケ師匠は別々のチームで対戦したが、そんなの賭けてやってたっけ??!!!!!
はっっっ!!!
そういえばゲームが始まる直前に、自然発生的に「負けたほうの監督が昼食代を引責支払い!いえーい!」みたいなことを言い始めて勝手に盛り上がっていたベジガール、もといゆすり屋集団がいた気がしたが、わしは既に“言ってみるだけならタダ”理論での揺さぶりに耐性がついているために華麗にスルーしていたようなのだが、バイカル湖より透き通ったピュアなハートを持つコースケ師匠は、リアルガチに受け止めてしまっていたのか!!!!!
この勝負、おじさん2人には50:50で全員分の弁当代が発生するという絶望的なハイリスクであるが、ベジガールにとっては勝とうが負けようがタダメシ確定という、極限の無理ゲー。
恐るべし、“言ってみるだけならタダ”理論こと、ベジガールの黒魔術!!!!!
ノーリスク、ハイリターンの極み!!!!
2日間、12時間半のベジガールの送迎業務(+11人分の昼食代と駐禁代つき)を終え、23時過ぎに帰宅したコースケ師匠から、LINEが入った。
ようやく黒魔術が解け、あまりの監督業のヘビーさに先行きに不安を感じてきたのかと思ったら、
コースケ「ようやく帰宅したぜー、ふー。今後ヘーベジの練習行くときにはまた誘ってください!若い人のアルテはワクワクするね!元祖ベジもがんばらないと。」
逆に触発されまくってる!!!!! 爆
今後当ブログにて、コースケビーチ専門監督が大型免許を取得なされたという報告ができることを、楽しみにしている。
追伸
わしは監督はエライのだということを誇示するために真冬の極寒のなかオープンカーでの現地入りを敢行したことは冒頭で紹介したとおりであるが、道中、ミワからオープンカーに乗ってみたいという申し出があったので、乗せてあげることにした。
後日知ったことであるが、その様子は動画で撮影され、某SNSに「誘拐」としてタレ流されていたということなのだが、これは一体何のハニートラップなのであろうか。
日常のいたるところに大小さまざまなハニートラップが埋め込まれているこの監督業、わしは全日本選手権をシャバで迎えることができることを、祈るばかりなのである。
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