2025 05,16 05:43 |
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2019 02,27 17:33 |
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2019年2月下旬の土日。 山梨県は押原公園グラウンドにて開催された甲州オープンに来ていた。 平成聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、ヘーベジ)のストーキング、もとい監督をしつつ、東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部ベジグリフォンズ(以下、トーベジ)の選手として参加した。 見渡してみると社会人の強豪チームが集結したこの大会に、トーベジのエントリーは最低限の10人、更には土日の片方だけ参加というメンバーも複数いたり、初めて一緒にプレーするメンバーもいたりしたので、結果的に我々にとってはほぼ生きて帰ることが目標という大会となった。 更に厳しい状況に追い討ちをかけるように、土曜は一日を通じて強風が吹き荒れていた。 そんななか迎えたトーベジの第一試合の相手は、関東の名門・ロキートス。 組み合わせが発表された瞬間から、横断歩道で老婆の手を取り一緒に渡る紳士のマインドで勝利を譲るイメトレを欠かさずに行ってきたが、ラインナップして向かい合う彼らの佇まいには格下であろうとも迷いなく蹂躙する覚悟を決めた戦士のオーラがみなぎっており、わしは既に甲州に来てしまったことを後悔し始めていた。 一方で、そのロキには同年代のくせポンが所属しておりがんばっているので、公式な試合で対決することが楽しみでもあった。 試合が始まった。 水が上から下に流れるように、ごく当たり前の自然現象のようにディスクがロキのエンドゾーンに運ばれてゆき(追い風向かい風関係なく)、一方的な試合展開が続いた。 ある程度点数も差が開いたところで、練習モードに入ったのであろう。 トーベジの追い風オフェンスだというのに、ロキはゾーンを仕掛けてきた。 ほぅ、君たちは、僕のことを、馬鹿にしているのカネ? とあるニッチな業界人からゾーン攻略マシーンと呼ばれ、ある時にはドヤ顔で「ゾーンはサンダル履いててもパスがもらえる」と豪語したこともわしに、こんな追い風でゾーンをかけてくるだと?? ふふふっ、Show timeや。 わしは縦横無尽に駆け回りパスを散らしまくった、 結果、 ガンガンに自陣エンド内まで押し込まれていた。 おかしい、どれだけパスをもらって前を見ても、パスコースが全然見えない・・・! まさかこれは、、、私は今、完璧なゾーンディフェンスの術中にいるのであろうか・・・???!! 自陣エンド内中央でカウント7まで孤立したわしに、ハンドが駆け上がる形でヘルプにきてくれたので、とりあえずカウントをリセットするためにダンプを投げた。 その距離、1mも無かったのではないだろうか。 ダンプを投げた瞬間、シュッッと、目の前が真っ赤に染まった。 キタキタキターーー!! わしことハードキモヲタの第二形態、ビーストモードの降臨を告げる、眼球の毛細血管破裂キターーーーー!!!!! しかし次の瞬間には目の前の赤色はなくなり普通の日常の風景に戻っており、そしてなぜか不思議なことに、わしがダンプに投げたはずのメンバーの手にはディスクが持たれていなかった。 くせポン「ッッシャ!!!」 代わりに、わしのすぐ隣には真っ赤なロキのユニを装着したくせポンがディスクを持っており、小さく雄たけびを上げていた。 整理させていただくと、わしは、自陣エンドゾーンの中央で、強い追い風オフェンスなのに、たった1mにも満たないダンプパスで、キャラハンをくらった、ということで、よろしいでしょうか? あまりの常軌を逸した出来事に、思いがけず得点したロキのメンバーも喜びよりも驚きが上回っていたのかほとんど声を発しておらず、トーベジのメンバーも愕然として声を発することができず、深々と雪の降る北の大地の如く、美しいほどの静寂がフィールドを包んだ。 どうやっても言い訳ができない事態にわしは文字通り天を仰ぐと、走馬灯のように過去の記憶をもとにした映像が次々と再生され、映像にあわせてまるでラブレターのように甘い文章が脳内で踊った。 ------------------ くせポンくん。 くせポンくんはいつも、練習とかで会うたびに、必ず 「一緒にアルティメットしよう!」 と言ってくれたよね。 チーム練習が無くてアルティがある場所を求めてフラフラいろんなチームの練習をさまよっている僕を見つけては、 「待ってるから!!」 って、言ってくれたよね。 実はね、僕はね、それがとっても嬉しかったんだ。 いつもハードキモヲタとして、みんなから虫ケラを見るような視線を浴びせられることしかない僕に一緒に遊ぼうなんて声をかけてくれるなんて、この世にくせポンくんしかいないんだから、とっても嬉しかったんだ。 だから、甲州オープンで一緒にアルティメットできるとわかったときから、今日までとっても楽しみにしていたんだよ? なのに、なのに、、、どうしてこんな意地悪をするんだい? それまで楽しく楽しく一緒にアルティメットしていたのに、いきなりキャラハンなんかしちゃ、僕はびっくりしちゃうじゃないか。 ほんの数時間前に、ゾーンの崩し方について、監督としてヘーベジの選手を全員集めて圧倒的なドヤ顔で語ったばかりだというのに、僕の立場は疑う余地も無く完全に消え去ってしまったようだ。 だって、自陣エンド内、詳しくはエンドゾーンのほぼ中央でキャラハンされた背後10mのエンドラインのすぐ外で、ヘーベジの教え子15人、全員が応援していてくれたんだもの。 キャラハンされた瞬間、なんかね、静寂の中に不思議な“音”が聞こえたんだ。 その音はね、すごくくぐもった「うぐっ・・・」と言った感じでね、なにやら悲鳴を押し殺すような音のように聞こえたんだよね。 そしてその音はね、漏れなくエンドラインの外から聞こえてきていたんだよね。 この不思議な現象、何だろう、風さんが僕のためにその瞬間の心情に合ったメロディーを運んできてくれたのかな? ただね、僕はね、その音を聞いてからというものね、何でだか不思議と一度もエンドラインの外を直視することができなくなってしまったんだ。 これってやっぱり、くせポンくんのナイスプレーというより、どちらかという陵辱プレイに分類されるんじゃないかと僕は思うんだけど、どうなんだろう? くせポンくんも、普段爽やかな青年を装っているけど、フタを開けたら同世代のおじさん相手への陵辱プレイを生業とする、変態ということなのかい? そう、くせポンくんも、変態ということなのかい?? そう、hen・・・ ------------------ さて、ヘーベジの諸君。 追い/向かいのはっきりした強風のとき、オフェンスで一番やってはいけないことは何だかわかるかい? そう、追い風オフェンスのとき、自陣エンド前でTOすることだね?? なぜやってはいけないかというと、自陣エンド前でTOしてしまったら、強い向かい風の中でもワンパスくらいは通されてしまうだろうから、それで簡単にブレイクを許してしまったら次の我々のオフェンスは強い向かい風のなかで行うことになり、連続ブレイクをくらってしまう可能性がとても高くなるからだ。 TOはもちろんだけど、その後得点のために全くオフェンスをする必要の無いキャラハンをくらうなんて言語道断、試合運びを考える上で確実に禁忌、タブーなんだ。 そう、あれはただ1点とられただけではない。2点差し上げたのと同じ意味を持つ、絶対悪のプレーなんだ。 実際に見ただろう? その後のオフェンスで一瞬でTOして、楽々ブレイクされてしまう様を。 そして何より、みんな思っただろう?「人として、絶対にあんなみじめな姿をさらしたくない」、と。 せめて、自陣エンド内で詰んだ予感がしたら、ロングをぶっ放すんだ。そうすれば、例えTOになったって、相手が向かい風を攻める距離が長くなるから、TOを取り返すチャンスは遥かに高まる。 どうだい、この理論、画期的だろう??! 目から鱗とはこのことだろう???! 誰か、監督の辞表届の提出先を教えてください。 PR |
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コメント |
楽しかったね!
またアルティメットやろー! ロキでいつでも待ってるよ!(笑いすぎてお腹痛い‥) 【2019/02/2719:13】||hentaiおじさん#5331748826[ EDIT? ]
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チクショーー!!!涙
【2019/02/2819:34】||りきし#92c7a27160[ EDIT? ]
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