2025 05,16 03:14 |
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2011 01,17 17:16 |
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車は、文明の象徴であり、今の時代では誰にも欠かすことのできないものである。しかし、便利である一方で、使い方を誤ると人間すら簡単に傷つけてしまう恐ろしい凶器となってしまう。 わしは、自分は絶対に大丈夫と思っていたが、遂にその慢心が祟ってしまった。 人身事故を起こしてしまった。 とある休日、鬼畜プレイマニアことゲヴォさんが茅ヶ崎の我が家に遊びにやってきた。夜になり、彼を茅ヶ崎駅に送りつつ夕飯を食べようという話になった。うちから茅ヶ崎駅までは徒歩20分かかり、できれば何かしらの文明に頼りたいところであった。しかし、我が家には自転車は一台しかなかった。 我々は考えた。どうにか楽して茅ヶ崎駅にたどり着く方法はないものか、と。 ふと部屋を見渡してみると、スケボーが目に入った。 これだ!!!わしは閃いた。 ゲヴォに自転車を運転させ、わしはスケボーに乗って駅まで行けば、帰りはわしが自転車に乗りつつスケボーを積んで帰ればよいだけなので、全てのことがうまく運ぶ。完璧なプランであった。 そうしてゲヴォ/自転車、わし/スケボーで駅へと向かった。 最初は2人並走していたのだが、出発して3分すると思いのほかスケボーは疲れることが判明した。わしは考えた。そうだ、わしがスケボーに乗ったまま、ゲヴォの乗る自転車につかまれば全く問題ないではないか。早速トライした。 完璧であった。 動力が勝手に提供されるスケボーに乗ることは、この上なく楽しかった。おいて行かれそうになったら自転車に捕まり、勢いがついたら滑走を楽しみ、また止まりそうになったら自転車につかまる。 楽しすぎた。ただ自転車をこいでいるだけのゲヴォを尻目に1人で楽しんでいると、突然ゲヴォは自転車を止めた。 ゲヴォ「俺にもやらせてくれよ」 別に、交代することに何の抵抗もなかったし、自分がやって何の危険も感じなかったし、何の悪意もなく交代した。 そして、自転車に乗ったわしは、ゆっくりこぎ始めた。ゲヴォは、ゲヴォなりにスケボーに乗っていた。その様を見たとき、確かに「この男こんな低速なのに腰が引けてやがる」とチラッと思った。そう思った瞬間に、やめておけばよかったのだ。まさか、あんなことになるなんて…。 ゲヴォもそろそろスケボーに慣れたであろう頃合いを見計らって、わしは自転車の速度を徐々にあげていった。最初にわしが乗っていた時には到底及ばない速度であるが、ゲヴォが後ろでヒーヒー言っているのが聞こえた。いい加減気を遣うのがめんどくさくなってきたのでわしはそれを聞こえないことにして、そのまま通常の走行速度くらいまで速度をあげた。 するとその時。 ガガガガガガッ!!!という音と共に、自転車の後輪に尋常でないブレーキがかかった。そして、猛スピードでスケボーが自転車を追い抜かして民家の壁に激突した。 わし:「何が起こった!!!!???」 と背後を振り返ってみると、なんとゲヴォがわしの乗ったマウンテンバイクの、よりによってむき出しになった後輪部分に袈裟がけにぶら下がっており、その状態で5mくらい引きずられていた。 なぜ!!? なぜそんな轢かれ方が可能なのだ!!!!??? どう考えてもありえない現象である。自転車とスケボーは並走しており、わしがまっすぐ走っている限りその位置関係がクロスすることはありえない。そして、スケボーが急加速して自転車を抜かしていった状況を考えると、彼は何かの拍子に危険を察知して後ろ向きにスケボーから飛び降りたことが予測される。しかし神が彼に運動神経という要素をほんのわずかも与えなかったおかげで、彼は自転車につかまったままスケボーを蹴り出したのであろう。自転車のサドル部分を片手で掴んだままフライングボディープレスの如く宙をを舞った彼の肉体は、地面に着地することなく、走行するマウンテンバイクのタイヤへ吸い込まれていった。そうやって考え得る最大のダメージを自らの手で自らの肉体に加えたのだ。まさに自殺行為的なダイビングである。 そんな大事故が起きた後なので、さすがのわしもゲヴォを心配し、大丈夫かと声を掛けてあげたら、 ゲヴォ:「大丈夫だよっ◎ふぅ、危なかったねっ◎」 と矢継ぎ早に返事が返ってきたが、その顔面は完全に黄泉の国を見学なさった後の表情をしていらっしゃった。 幸いなことに彼の体は大爆毛に覆われていたため怪我は一切なかったのだが、みなさんもふとしたことから大惨事を招く可能性は十分あるのだということを再度思い出していただきたい。 PR |
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