2025 10,13 02:59 |
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2016 07,12 19:52 |
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「俺は2016年の世界選手権の代表を目指す。ロンドンに、俺より強いヤツに会いに行く。ハルオも目指すだろ?!」
2015年の3月。 声をかけられた当時、電波系アルティメッターであるわしに、日本代表を目指すなんていう考えは一切無かった。むしろ、考えること自体がおこがましいことだと思っていた。フリスビーを投げるよりもパソコンのブラインドタッチの方が得意だし、アルティメットをプレーするよりもYoutubeのアルティの動画を見る時間の方が長いし・・・。 けど、その漢はわしがそんな引け目を感じていることなどお構いなしに、資格があるのだから受けるのは戦士としての当然の権利だろうと、さも当たり前のことのように誘ってきた。
そう、 コースケ
月イチペースで行われた練習会では、これまで大会会場で見かけた強いチームの選手たちが参加しており、わしはビビリながらも何とかくらいつき、皆と切磋琢磨した。もちろん練習会にはコースケも参加し、存在感を示していた。
そして遂にやってきた、2016年1月、最終選考。4,50名に及ぶ参加者たちが、日本代表(マスター部門)の席を確保するため、まさに身を削る激しいアルティメットが展開された。 選考メニューが終わると、全員が円に並べられた。そして選考者が、合格したメンバーの名前を一人ずつ読み上げていった。わしは最後の最後、すれすれのところでメンバーに選ばれた。 しかしわしより代表への意欲がギンギンに高かったコースケ、そしてなぜか当日現場に紛れ込んでいたドリンボは、名前を呼ばれることは無かった・・・。
何かのドサクサに紛れていたわけではなく、正式なメンバーとしてロンドンに来ていた! テンションギンギンのコースケはスペイン戦で2得点に絡む活躍をし、その成長は目を見張るものがあった。 コースケのギンギンの絶頂は、フィリピン戦でやってきた。Dセットとして呼ばれたコースケは、ハンドラーとマッチアップし、ハードなプレッシャーをかけ続けていた。
そのディフェンスについていたのが、 そう、 コースケ
彼は跳んだ。
漫☆画太郎を彷彿とさせる完全解放された顔面のまま、輝く太陽と一体化しシルエットでしか姿が確認できなくなるほど神々しく舞い上がった奴のボディーは、軽々とフィリピン選手の頭を超え、舞い上がったディスクを楽々とキャッチ。 キャッチしてから3秒後、依然漫☆画太郎の顔面をキープしたまま軽やかな足取りで着地した場所は、敵陣エンド内。
そう、キャラハーーーーン!!!!!!
奴はWUGCを通じて、日本代表マスターメン部門では唯一キャラハンをとった男となり、伝説に名を刻むことになった。 このようにして、コースケのほとばしる勝利への執着心が育まれていった。
その初日は朝から大雨であった。 キビシイコンディションの中、VegeGriffonsは西の雄・Tibetsと対戦し、前半を2ダウンで終えた。しかも前半の最終ターンがTO合戦の泥試合となり、ハーフタイム終了後の後半の残り時間はたったの6分という、THE・絶望な状況が展開されていた。 ハーフタイム、VegeGriffonsの面々の目は明らかに濁っていた。 「ま、こんな雨だし、あと6分だし、負けても仕方ないか。」 そんな雰囲気だった。
コースケ「お前ら勝つ気あるのかよ!!!!」
振り返ってみれば正当なコースケの主張に、まっすぐ反応した男がいた。
平本「勝つ気あるにきまってるだろ!!!!」
返す言葉でそう叫んだ平本は帽子を雨でドロドロの地面に叩き付け、スパイクで勢いよく踏み抜いた。
ダウンペースで進む試合の後半、VegeGriffonsのオフェンスセットがブレイクされた。ベジオフェンスがTOを起こして相手がセットしているときに、相手のスタックオフェンスに対して5線のサトルと6線のドリンボで、挟むディフェンスのコミュニケーションをとっていた。予定では、サトルがインサイを守り、ドリンボがオープンを守る、というものだったらしい。そして試合が再開すると、相手QBは、スタンディングで、まるでスロー練のようにオープンサイドにロングを投げ、あっさりブレイク。オープン側を守っていたドリンボは「奥に走られる」という可能性を忘れていたらしくミートケアでベタ張りし、楽勝でシュートを通されたのだという。 ブレイクごのタイムアウトの中で、その非現実的にも程がある怠惰なディフェンスに、勝利への執着心で体の95%が構成されているあの男が吼えた。
ドリンボ「うん」
そう、ドバイ、ロンドンと世界大会を戦い抜いた彼は、これまでの負けて当然の世界とは決別し、貪欲に勝利を求める究極の漢へと変貌を遂げたのである。彼が漫☆画太郎バッファローモードに突入しそうな雰囲気をいち早く察知できた人は、彼から一秒でも早く割れ物を遠ざけることをオススメする。 そして世界を経験した漢の中の漢は、遂にあのハリウッドスターと肩を並べるまでに成長したことを、とあるテレビCMを通じて、紹介させていただきたい。
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