2025 05,16 16:41 |
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2014 05,16 20:44 |
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30歳を迎えた今年、わしは心に大きな傷を負った。この場を借りて、赤裸々に告白させていただきたい。
2014年5月3日(土)、富士川緑地公園にて中部の複数チームとの合同練習があり、関東からは唯一ベジが参加した。わしも参加したのであるが、富士までの道のりはまさに地獄であった。GW初日ということもあり東京~富士で普段の約2倍の3時間を見込んだが、全然甘かった。朝5時過ぎに車で東京の実家を出発したが、結局グラウンドに着いたのは10時半を過ぎていた。
その時点で相当体力的に削られていた我々であるが、更に諸状況が追い討ちをかけてきた。当日の練習参加が8名(内、1人は第一試合でインジャリーのため離脱)、対戦相手が5チーム、気温の上昇と重なり、最終試合を終えた頃にはベジの全員の体がボロボロであった。
わしと同じ夢の1983世代の1人であるじんぼに至っては、最終試合の最後のゴールをキャッチした後、「一歩も動くことができない。全身が攣っている。」と仁王立ちのまま呼吸と瞬き以外の行動を一切停止してしまったほどである。
5試合計250分近くを7人で走り抜いた我々は、泥にまみれ、汗にまみれ、試合終了のゴールと同時に全員がグラウンドに倒れこんだ。そんな状態の我々に対し、ビーバップトレーナーことマコン君は無慈悲にトレーニングを課し、日頃の恨みとばかりにシゴキ上げてきた。我々が悲鳴をあげながら苦痛に耐えたことは想像に易いであろう。
そんな凶悪なスケジュールをこなした我々には風呂に行く体力も残されていなかったため、ボロボロのドロドロの状況にも関わらずすぐさま夕飯を食べて帰ることにした。(まさかの東京ー富士の日帰り練習)
店を選ぶ思考のためのブドウ糖すらも残されていなかった我々は、自動的におなじみの丸天(天ぷら、海鮮丼屋さん)へとたどり着いていた。皆が各々に注文し丼ものをかっ込んでいると、今までガス欠のため全く機能していなかったと思われる嗅覚が復活したらしく、あからさまに強烈な足臭を感じた。
誰だ?!と犯人探しが始まったが、わしの隣にはコウスケ先生が座っており、コウスケ先生の向かいのじんぼも何だか異常に臭いと発言していたので、コウスケ先生が容疑者としてあがった。不運なことに狭い座敷でわしが隣だったため、わしが確認のテイスティング(スメリング?)をすることになった。
コウスケ先生の素足の至近距離でめいっぱいスメリングした瞬間、通常の足臭の域を遥かに超えた刺激臭がわしの鼻腔から脳天を直撃し、その衝撃でわしの体は上空に飛び座敷の下の地面まで転げ落ちた。わしが地面で悶絶していると、チームメイトが救出にきてわしは座敷まで運び上げられた。
その非日常的な足臭は単に今日の練習によって培われただけではなく、話に聞くと前日の午前3時まで飲んでいたとのことだったので、体中の毒素が足臭に集約されていたらしい。それにしても近年稀に見るおぞましい匂いであった。
コウスケ先生足臭事件が一段落し、コウスケ先生も反省したらしく足を手ぬぐいでふき人の方向に足を向けなくなったら匂いも収まり、いつもの食事風景が戻った。
しばらく平和に団欒しそろそろ食べ終わる頃になってきたところで、急に猛獣の如き暴力的な臭気が周囲を汚染し始めた。
なんだこの匂いは!!と再び全員で色めきだっていると、誰かが叫んだ。
「ドリンボが足を伸ばした途端に臭くなった!!!!」
そう、食事中のドリンボは足を屈めていたため座敷の机の下に足があり、そのおかげで匂いがダイレクトに大気に飛散することはなかったのだが、食事を終え足を伸ばしてリラックス体勢に入ったら机の向こう側から足がはみ出してしまい、机というフタによって分散されることのないダイレクトの足臭が解き放たれてしまったのである。
遠めで嗅いでも目に星が光るような臭気であったが、ハード鬼畜プレイマニアのあの男が耳を疑う発言をした。
曽我「ハルオ、ドリンボの足臭を嗅ぎながらご飯を食べてみれば?」
許されることではない。
わしは体調どころか、生命の危機すら感じるこの発言に全力で抵抗しようとしたが、本来選手のコンディションを守るべきキャプテン・高間が間髪入れずにiPhoneをこちらに向け、言った。
高間「撮影しているので早くしてください。」
どう考えても東京大学を卒業した偏差値の高い者の判断とは思えない。チームメイトが下手したら命を落とすかもしれないという状況に、まんまと便乗して囲い込んできた。こうなるとわしに逃げ道は無い。
曽我氏から白メシの入った茶碗と箸を受け取ると、チラッと下のほうで蠢くドリンボの足を目の端で確認した。
そこには地球上のありとあらゆる汚物によって形成された、デフォルトで茶色いのに今日の練習によって更に毒味を増したグロテスクな足が二つ並んでいた。
わしは覚悟を決めて、
白メシを口に含み、
ドリンボの足裏の3cmのところまで鼻を近づけ、
一思いにスメリングした。
鈍重で粘度のある猛烈な足臭がわしの鼻腔、眼窩、脳神経の全てを破壊しながら頭蓋骨内を駆け巡り、わしは再び衝撃で宙を舞い、座敷の下に墜落した。
あまりのショックのため目の前の景色は白く光ってぼんやりし、脳神経を損傷したわしの目からは止めどなく涙が溢れ、鼻の粘膜は瞬時に全て腐り切ったため鼻水も滝のように流れ始めた。もはや人体から発せられる匂いではなく、兵器である。
しかしわしは務めを忘れなかった。
スメリング前に口に入れたごはんを、チームメイトのために必死に食べた。
なんでだろう、白メシなのに、味がした。
ドリンボの信じがたい足臭はあまりに粘度が高く、その後10分くらいは鼻の中の残り香がとれず、わしは苦しみ続けることになった。
このトラウマは、いつか時間が解決してくれるのだろうか・・・ PR |
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