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2020 11,10 20:44 |
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11月の某土日に、東京聖オゲレツ学園アルティメットゑロス倶楽部VegeGriffonsマーベリックスことヘーベジの企画により、MUD、HUCK、スワンピーにヘーベジを加えた4チームによる、試合形式の合同練習が行われた。 まずは各チームの皆さま、ヘーベジの企画に賛同いただき、コロナ対策も徹底したうえでお集まりいただきありがとうございました。この場(最も不適切な場という噂もあるが)を借りてお礼申し上げます。m(_ _)m さて振り返ってみると、2日間の合同練習は滞りなく、万事順調に進んだように感じられたかと思われるが、あのなかのほんの10人にも満たない人だけが巻き込まれた事件が発生していた。 それは土曜朝イチの、グラウンドへの集合時間付近でのこと。 ---------------- わしはこの合同練習会を迎えるにあたり、並々ならぬ期待と、同時に不安を抱いていた。 ヘーベジは結成して2年になるが、実はこれまで万全の状態で先の強豪チームと対戦できる機会がなかったのではないかと思われる。 ある大会ではコチラの戦力が極端に少なかったり、ある大会では身の危険を感じるほどの暴風で、なかなか実力が測りづらいような環境だったり。 で、満を持してこの合同練習会。 今回ヘーベジはフルメンバーであり、天候にも恵まれ、今回ばかりは言い訳のしようがない状況のなかで、果たして諸先輩方にどこまで通じるのか?? まだまだ経験の浅い若いメンバーたちではあるが、強い信念に基づき、チーム一丸となって取り組んできたのだから、絶対通用するだろう!という大きな期待を抱く。 半面、その期待を無残に打ち砕かれるほど強豪の壁は高かったらどうする?仮にも監督という立場でチームに関わっているわしは、ヘーベジのアルティが全く通用しないことを目の当たりにしたとき、チームにどうやって説明し、モチベーションを保たせる??いや、そんなことが起きてしまったら、まずはわしの進退から考えてもらった方がよいのではなかろうか??? 考え始めると、ついつい心はダークサイドに引き込まれていった。 イカンイカンと我に返るが、頭ではそんなことやってみなければわからないとわかっていても、体はなかなか不安を払拭できないようで。 錯乱したわしは、もう11月だというのに、朝6時、グラウンドへ向かう高速道路を、気付けばコペンをオープンカーにして爆走していた。 更に、気を紛らわせるためにはオープンだけではまだ足りぬとばかりに、いつにないほど爆音でハードな音楽をブチかましていた。 その様を近くで見た人に、さながら走るクラブといった印象を与えるには十分の状態であったであろう。 高速を降りて一般道に入り、少しずつ集合時間が近づいてくるにつれて、ヘーベジのLINEグループにいろいろ情報が流れ始めた。 「今日の駐車はトイレ側に詰めて止めてください」 「2列で止めてください」 おお、だいぶ集合時間より早いけど、ヘーベジは企画側としてコートの設営などの準備もあるから、準備係の人はもう着いているのか、感心感心! そんなことを思いながら、わしのコペンもグラウンドまであとコーナー2つ。 もうみんなと合流してしまったら後戻りはできないと、わしの緊張、不安もMAXに達したところで、オープンコペンから流れる音楽のボリュームも確実にMAXであった。 どれくらいMAXかというと、再生するスマホのボリュームもMAXであったし、コペンのプレイヤーのボリュームもMAXになっていたので、モノホンのMAXであったことは間違いない。ちなみにそのときかかっていた曲は、モンパチの「小さな恋のうた」だったと記憶している。 最終コーナーを曲がると、グラウンドにはまだ誰も準備に入っていないようであったが、グラウンド前の駐車場には車が2台並んで停められているのが見えた。 おお、みんなもちょうど着いたばっかりだったか、よかったよかった!早くみんなに大きな声で挨拶して、自分の気持ちを落ち着かせよう、と決心し、わしは停まっている車の左側のスペースに向けて、まるで狙いを定めた魚雷のようにすさまじいスピードで突入した。 わしのはやる気持ちを抑えきれないのがコペンにも伝わったのか、最大ボリュームで「小さな恋のうた」をブチ流すコペンは、誇張なしに駐車場の砂利道で慣性ドリフトをブチかまし、あと30cmで魚雷着弾というすれすれのところで停まっている車のすぐ横にベタづきすることに成功した。 わしがギラギラとした目で車をガン見していると、ベタづきされた車の前と後ろのパワーウインドウが同時に開き始めた。 そしてわしは中のメンバーの顔が確認できた瞬間に、煉獄さんばりに毅然とした挨拶をブチかましてやろうと待ち構えていると、遂にウインドウが開き終え、車内に同乗している4,5人の顔を見渡してみると。 やべぇ、知ってる顔じゃねぇ わしの中の煉獄さんは一瞬にして鳴りを潜め、おはようの挨拶の前にまず最大ボリュームとなっていた小さな恋のうたのボリュームを常識の範囲まで下げることしか、わしに許された選択肢はなかった。 まさかの車間違いでわしは壮絶に動転していたが、間違いなくその状況でわかることは、車内にいた漏れなく全員が、完全にゴミを見るような視線でわしを貫いていることだけであった。 その後のやりとりは、まさに地獄の沙汰であった。 わし「あ、あ??あれ????あ、、、おはようございます。。。。」 スワンピーさん「あ、、、、、おはようございます。。」 わし&スワンピーさん「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 詰んでいた。 わしは想定の真裏を突かれて何も会話の続きが頭に浮かんでこず、スワンピーさんも突如爆音オープンのコペンが慣性ドリフトかまして魚雷のように車の横に突っ込んできて何のキチガイかと最大に警戒されており(←あたりまえ)、場は膠着しかけていた。 しかし心優しいスワンピーさんは、場を覆っている絶対零度のバリアを固着させることなく、突如現れた露骨な不審者を警察に通報するどころか、気を利かせて話を繋いでくれた。 わし「???!!あれ??????」 スワンピーさん「え、、、、あ、ずっとオープンにしてこられたんですか???」 わし「あわわわわ、、、あ、、ハイ、そうなんです、オープンにしてきたんです。。。!?!」 スワンピーさん「へーー。。。。。。。。」 終わりまくっている。 これ以上終焉を感じさせる朝の挨拶がかつて存在しただろうか。少なくともわしのアルティ歴史上では、ここまで終わっている対戦相手との邂逅は経験したことが無い。それは、車内のスワンピーさんたち全員の表情が苦りまくっていることが証明している。 しかし少しずつわしも正気を取り戻してきて、確認すべき事項が頭に浮かんできた。 わし「あ、そうだ、マーベリックスの人って、見かけませんでしたか、、、、????」 スワンピーさん「いや見てないですよ」 わし「そおですかっ!!!!失礼しましたーーーー!!!!!!」 わしは逃げた。 この界隈にわしの味方はいないと認識した瞬間、わしはコペンのギアをバックに叩き込み、フルスロットルでスワンピーさんが車を停めているエリアから脱出し、少し離れたところにあるトイレの建物の陰に隠れた。 もちろん少しでも気配を消すため、さきほどまでは出力し得る最大ボリュームだったのに当然のミュートまで音量を下げ、動揺のためオープンにしていた屋根を戻すことなくそのまま車両を放置して、わし自身も物陰に隠れた。 しばらくしてヘーベジのメンバーも到着し始め、わしも物陰から動き出してグラウンドに入ろうとすると、さっき車から話しかけてくれたスワンピーさんが、すれ違いざまに声をかけてくれた。 スワンピーさん「おはようございます◎」 わし「お、お、お、おはよようございまsす」 さっきカオスすぎてちゃんとできなかったからか、改めて挨拶してくれた。 なんて優しい!!!!! そしてそれと反比例して自分の小ささにしにたすぎる!!!!! また一つ、わしはアルティ界での居場所を自らの手で消失させたのであった。 PR |
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