2025 05,16 08:00 |
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2009 10,08 16:15 |
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2006年3月。 そう、それはわしが愛するSFCを、ハスキーズを卒業する月。(その後半年もたたずに戻ってくるとは夢にも思っていない。) 当然の如くハスキーズの同期で卒業旅行を企画したのだが、うちの代は非常にまとまりが悪くみんなの日程が合わず、結局近場の軽井沢に1泊2日という悲惨な卒業旅行で終わってしまった。 一度も海外に行かずに卒業なんて耐えられない!! ということで、わしは改めて安井さん(「安い発言や行動ばかり繰り返す堂道さん」の略)と尾中部長(当時は就活留年決定で心の底から暇だったはず?)と韓国旅行へ行く計画を建てた。 しかし尾中部長は雪山パトロールに行ってたか、別に卒業しないんだから誘わなくていいじゃねということでか、なんだかんだで一緒には行かなくなってしまった。 ということで、最終的に安井さんと2人で韓国へ繰り出すことになった。 行くことを決めたのが3月17日くらいで、出発が3月20日くらい。 泊まる場所も何もかも決まっていない状態で航空チケットだけを手配し、まさに身一つで成田を飛び立った。 その時の格好と言ったら、これから2泊3日で海外旅行をする人たちのいでたちではなかった。 わしは私服1種類と、小さなショルダーバッグに替えのパンツ×1をぶち込んだだけというもの。 安井さんは「これから久地に練習に行くんですか?」といういつも通りの格好に、賞味期限が切れてからずいぶん経つ薄汚いリュックに日経新聞がぶち込まれているだけだった。 ソウル空港に着いたのは11時半くらいだった。 午前ではない、午後である。 そこからソウル市街へリムジンバスで運ばれ、見知らぬ土地に放置された時には既に深夜12時を回っていた。 観光どころの話ではない。 とりあえず寝場所を確保せねば。 しかし現地の地図も何もかも用意していない我々は深夜のソウルで途方に暮れまくった。 じっとしててもどうにもならないのでとりあえずウロウロしていると、遠くの方にホテルらしき明かりが見えたので近寄ってみた。 値段によってはあそこでもいいかと話しながら入口で料金プランを確認すると、1泊4万円とのこと。 さようなら、四つ星ホテル…。 更にウロウロしまくっていると少し繁華街っぽい通りに入り、その周辺で探索を続けることにした。 すると向こうから怪しげな露店を開いているおばちゃんが歩み寄ってきた。 警戒しながら何を言われるのかと耳を傾けていると、意外な言葉が出てきた。 おばちゃん:「お兄ちゃんたち泊まるトコないの?」 ビンゴ!かつ日本語である。 大いに驚き、身辺事情を赤裸々に語ったところ、おばちゃんはアドバイスをくれた。 おばちゃん:「ここの繁華街を少し進んだところに温泉マークがある建物がいくつかあるから、そこなら開いてるわよ。料金もホテルより安いし。」 ありがとう韓国のおばちゃん、助かりました。 ということで我々は韓国の町を「♨」を求めて歩き回った。 しばらく歩くとピンク色のネオンに彩られた建物の2階に「♨」が見えた。 1階の入口から入ろうとすると、入口にはなぜかすだれがつけてある。 おや? なおも階段を進むと、ピンクやら紫やらの卑猥な色のネオンで彩られたカウンターに受付のおっさんが立っていた。 わし:「2人ですが開いてますか?」 おっさん:「!? 開いてるよ…。」 わし:「1泊ナンボですか?」 おっさん:「1人2000円だが…。」 わし:「1部屋お願いします!」 よかった~、ようやく寝場所を確保できたーとホッとしながら部屋に案内されると、何やら様子が変である。 机には最新式のパソコン。ナイス。 ベッドはキングサイズで1台。枕は2つ。おや? 家族旅行とかで行くホテルではあまり見かけないアメニティが用意されている。おやおや? そう、韓国でいう温泉マーク「♨」は、日本でいうところのラ○○であった。 わしの韓国での初夜は、安井さんの胸の中で眠ることとなった…。 2日目。 朝起きたものの、別にやることはない。 その辺のそば屋に入り適当に朝食を済ませた後(へー、韓国の箸は金属製なんだ~という発見あり。)、ソウル駅から地下鉄に乗り途中下車の旅を始めた。 観光名所などには目もくれず、東大門トンデムン(南大門ナンデムンだったかも)近くの市場へと足を運んだ。 途中安井さんが屋台のおっさんに「オニイサン、オニイサン、イイ靴がアルカラ見テイキナヨ」といういかにも安い客引きにまんまと引っ掛かり店の奥に連れて行かれそうになる事件はあったものの、何をするでもなくただぐだぐだと市場を歩いて回った。 お腹が空いた頃、市場の中にあったいかにも大衆食堂という感じの食堂に入ったところで、安井さんが真露(GINRO)のビンが一本200円くらいだということに目が煌いた時点でその日は終了することが決定した。 とりあえず真露を頼み、それで心の底からどうでもいい山手線ゲーム等を延々とやった。テーマは「今日乗った地下鉄の駅の名前は?」から始まり、「ハスキーズの人の名前フルネームで」とかいう全く韓国でやるべきではない時間の浪費っぷりを延々と行い、罰ゲームで真露の一気飲みや何の生物かわからないものの腸詰一気食いなどくだらないことをたった2人でおよそ3時間ほどやっていた。 気付いたら外が暗くなっていることに気づき、慌てて外に出た。 夜の街をフラフラしていると、ゲーセンを発見し、そこのパンチングマシーンが1回25円くらいだったこともありまたハマってしまった。 ふと我に帰るとまた1時間くらい浪費していることに気づき、適当にまたフラフラしつつ夕飯を食べ、宿泊は当然のごとく温泉マークを探した。 今度の温泉マークのお店の受付には、若いお姉さんが座っていた。フランクに、「日本人ですが、2人大丈夫ですか」と尋ねると、最高に怪訝な顔をされながらも部屋を案内された。 頭上の大きなプラズマディスプレイにAVが流れっぱなしの中、わしは2日目の夜も安井さんの温かい胸の中で眠ることとなった。 3日目、最終日。 ミョンドンという日本でいう表参道みたいな町に行き、真っ当なショッピングを楽しむ。が、あまりに日本でやることと同じじゃんということに気づき、値段もあまり変わらないのだから日本で買い物すればいいやと思い何も買わなかった。 そんなこんなでソウル空港へ向かい、日本へ帰ったとさ。 そんな、ある意味エキサイティング(夜)だけれども、この上なくぐだぐだな卒業旅行でした。 PR |
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