2025 05,16 20:59 |
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2011 11,21 19:27 |
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ハスキーの人たちと飲んだりするときに、その場にいないのに話題をさらっていく人物のことを、その偉大な存在感からわしは勝手に「モンスター」と呼んでいる。わしの中ではピンクさん、ドリンボ、ゴラム、サダオカ、ゴハン、磁石あたりが殿堂入りのモンスターズなのだが、そんな彼らと肩を並べる存在であり、過去の伝説ではなく今なおフレッシュな話題を提供し続けてくれる男がいる。
その男とは、 そう、たくちゃん(核爆) 先日のGAIAカップ2011は、初日の土曜日が驚異的な暴雨に見舞われ、富士のグラウンド一面が池になってしまうほどであった。それでも1試合だけ行われたのだが、賢明な選手たちは防寒具を工夫してそんな自然の驚異に立ち向かっていた。普段装着するアンダーアーマーやスパッツの上に、防水加工のヤッケを着て、更にその上にユニと短パンを重ね着するというスタイルがスタンダードであった。スパイクだけはどうしても代えが利かないので、足元だけがずぶ濡れになることは已む無しという状況であった。しかしたくちゃん(核爆)だけはそんなスタンダードから一線を画していた。アンダーアーマーやスパッツの代わりに「コットン100%のスウェット上下」、そしてスパイクの代わりに「くるぶし丈の長靴(内部がチェック柄というおしゃれ加工)」を装着していた。その上しっかり防水加工のフードで頭部の防御も固めたたくちゃん(核爆)のいでたちは、どこからどう見てもスポーツ選手ではなく、新宿地方のダンボール式家屋にお住まいの方のようであった。 見た目がスポーツ選手ではないたくちゃん(核爆)は試合中でもインクレディブルなプレーを連発していた。シュートをエンド内で一度キャッチしたのに即座に捨ててみたり、中でも圧巻だったのはダイブしてもとれるかとれないかわからないくらいのギリギリのロングシュートを、「まさかのたくちゃん(核爆)のダイブキャッチが見れるかも!?」とギャラリー全員が固唾を飲んで見守っていた際のプレーであった。ダイブキャッチといえば頭から前方にすっ飛んでキャッチしにゆくという運動が大方の認識なのであるが、彼は違った。彼は「ここぞ!!!」というタイミングで、仰向けにケツから地面に突っ込んでいった。そして見事な大の字の形で地面を滑っていた。その光景はまるでウォータースライダーで遊ぶ少年あった。そしてそんな形のダイブではディスクに手が届くはずもなく、当然のTOであった。 そんな激アチなプレーもさることながら、たくちゃん(核爆)は実はこのGAIAカップで人命救助にも貢献していた。 2日目日曜日の朝一の試合後、わしは大会前から体調を崩していたのがぶり返してしまい、全身がプルプル震えてしまうほど体の機能が低下してしまった。救護室に担ぎこまれて応急処置を受け、毛布にくるまれて横になっていたわしの脳に、ふと神の声が届いた。 神「摂取するタイミングは、今です」 わしは震える手でカバンを探り、黄金の巾着袋を取り出した。その中にはビー玉より少し大きいカプセルが入っており、ゆきのとモロ紅パイ太郎の助けを借り、専用ギロチンでカプセルを割ってみると、中から金箔に纏われた玉が出てきた。その神々しさから、これは現実世界の仙豆※であるとすぐに理解することができた。 ※仙豆 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%99%E8%B1%86 なぜわしがそんなものを持っていたかというと、GAIAカップの前の週にハスキーの後輩たちに開いてもらったお誕生日会に遡る。 わしは幸せ者なことに、愛する後輩たちからそれはそれは素敵なプレゼントをもらったのであった。激シブ5本指ソックス、お花、クッキー、白桃烏龍茶、非売品のお皿、クマのお人形さんなどなどホンワカするグッズの中に、1つ異様な雰囲気を醸し出している黄金の巾着袋があった。それだけは誕生日プレゼントとしてはあからさまに異質なものであったのだが、それをもらうときにわしはこう言われた。 たくちゃん(核爆)「やばそうになったら、これを飲んでください」 巾着袋の中身はたった1粒の玉なのだが、その割に非常に高価なものであり、プレゼントをもらった当時は正直「こんなどエライもん、どんなタイミングで飲めばいいんだ?飲んだら飲んだで、わしはどうかなってしまうんでないか!??」と甚だ不思議で複雑な心境であった。 しかしそれを摂取する日は、思いがけずすぐにやってきた。 神の声を信じてプルプル震える手で仙豆をかじった瞬間、体に驚くべき変化が起きた。それまで全身が猛烈な悪寒に襲われており、これまでの経験から恐らく体温が38.5℃はあるなという絶望的な体調であったのだが、体中に張り巡らされた血管という血管に、何かとてつもないエネルギーが駆け巡ってゆく感覚を覚えた。するとそれまで20分あまりプルプル震えていたのがフッと収まり、更に今までの猛烈な悪寒が体幹から末端にかけてみるみる消え去ってゆくことに気づいた。ちょうどそのタイミングで救護室のトレーナーさんに体温計を渡されたので計ってみると、なんと37.1℃であった。脈拍も、担ぎ込まれたときは恐ろしく速かったのが、通常に戻っていた。どう楽観的に考えても、今日1日はアルティなんて到底できないと思えたほど絶望的な体調から、奇跡的な回復をみせた。そしてわしは倒れた次の試合からなんとか復帰することができたのである。 未来を予見したたくちゃん(核爆)によって、鬱死寸前のわしは救われたのであった。 今後も、たくちゃん(核爆)にはその珍妙すぎる観察眼とインクレディブルな行動から、生ける伝説的モンスターとしてチームを盛り上げていっていただきたい。 PR |
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