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2011 05,21 15:16 |
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5月3日(火) 5日目 アメリカのアルティメットを体感した日 朝、Golden Gate Hotelで軽食をとった我々は、11:30開始のバークレー方面で行われるピックアップに参加するために乗りなれたBartの駅へ。もうこの頃になるとどの電車がどの方面に行き、途中の乗り換えはどこの駅ですればいいのかなどといったことが「地球の歩き方」などを全く見なくてもわかるようになっていた。 難なく最寄駅のAshby駅にたどり着き、そこからタクシーに乗り込む。この日のグラウンドはEast Bayエリアの海沿いで、グラウンドから海が目の前にあるというロケーションであった。海の向こうはサンフランシスコである。 さて今日のピックアップは事前に特に自己紹介などもなく、スッと混ざってスッと試合開始となった。レベルは以前のバークレーでのピックアップと同様で、そこまで高くなかった。また、我々のフライトによる疲労もとれており、本来通りの力が発揮できるようになっていた。そんな状況でアルティメットの鬼こと志村氏より、「俺は、魅せるプレーをしてみんなを喜ばせるため、積極的にダイブすることに決めた」なる宣言が飛び出し、恐ろしい勢いでダイブディフェンスを連発。また、こちらのチームではゾーンディフェンスをやることになり、それが偶然にもベジでのゾーンと同じ形であった。わしと志村氏でカップを組んだところ、バックアウト寸前まで追い込んだ挙句に、最後にはカップのわしがハンドのスイングをキャラハン。「You are the rule of the zone!」とアメリカ的な大げさな表現で褒められたが、ちょっとやり過ぎたな~とはずかしかった。その後も日本人2人はキュンキュン走りまわり、非常に楽しいアルティができたのであった。 2時頃アルティも終わったところで雑談していると、なんとその中に1人いた女性プレーヤーが“Sat”こと石井さんのことをよく知っているという話に(名前を忘れてしまいました…)。以前一緒のチームでどこかのビーチの大会に出たことがあるとのこと。こんなローカルな場所にも石井さんの名前を知っている人がいるのか!と、改めて石井さんのアメリカでの影響力の大きさを実感したのであった。そのおかげで帰り道は駅まで車で送ってもらってしまい、その女性プレーヤーにも石井さんにも感謝が尽きないのであった。 次の予定は、再びサンフランシスコに戻り、昼食。なぜサンフランシスコに戻ったかというと、なんと後輩のゆきの君が偶然同じ時期にサンフランシスコに来ているとのことで、時間を合わせて昼食をとることにしたのであった。 3時頃にフィッシャーマンンズワーフの観光スポットであるピア39にて合流し、その流れで昼食へ。サンフランシスコ名物(?)のクラムチャウダーをいただいた。ここで摂取したビールが後であれほどまでに自分を苦しめることになるとは、この時点では全く想像していなかった。 多忙な我々は6時半からUCバークレーのグラウンドで、昨日Bart Watson氏から誘われたGoaltimateに参加するため、5時前にはゆきのたちと別れて再びバークレーへと旅立った。 そして、ちょうど6時半頃、グラウンドに到着。フリスビーを投げている集団を発見したところ、午前のピックアップの人たちとは明らかに肉体の構造が違う人種の方々が揃っていた。最初わしはGoaltimateとはDisc Golfのようなものでそんなに走らないものと思いこんでいたのだが、なんだか様子が違う。そして、なんだかよく見るとワールドゲームスのアメリカ代表や、UPAのDVDに映ってたような人たちがぞろぞろ揃っている。 ???ん?僕は来るところを間違えたのかな???? するとその集団の中には昨日会ったBart Watson氏もおり、こっちへおいでよとのこと。そして一通りGoltimateの説明を受けた。Goltimateとは簡単に説明すると、アルティのハーフコートくらいのサイズで行う、アルティ+ホットボックスのようなゲームである。バスケのストリートバスケのアルティ版というとイメージがつきやすいかもしれない。やってみればすぐわかるよ!とのことだったので、程なくGoltimateが始まった。 …。 …。 きつい!とにかくきつい!!!事前のイメージと全然違って走りまくる!しかも相手はワールドクラスの方々!! 午前にピックアップの試合を行い、巨大な荷物を背負って長距離の移動をし、わしに至ってはビールまで飲んだ後であったので、ここのグラウンドにつく頃にはほとんど1日のやることを全て終えたくらいの達成感があったところにトドメのGoltimateである。開始早々に体が悲鳴をあげた。 テキトーなDisc Golf大会をイメージしててのこれなので、その衝撃はあまりにも大きかった。そして、まさかこんなに死に物狂いにプレーしなければならないなんて夢にも思っていなかった。一瞬でも気を抜けばワンツーで走られてスコアされてしまうので、その場の雰囲気的にも気を許すことのできる瞬間が全く無い。 「5点先取!」という声が聞こえ、5点入ったのでやっと休憩に入れると思ったら、ゲームは途切れることなく続いた。既に昼に飲んだビールのせいでゲロを吐き散らかしそうなほどぐちゃぐちゃに疲労しているわしは困惑し、まわりの選手に「え、このゲームはエンドレスなの!?」と聞くと、「そうだよ、5点先取のゲームが連続して8時くらいまでは続くよ」とのこと。 殺人的すぎる…。 しかし、自分がどんな状態であろうと気を抜いた瞬間にやられてしまいチームの足を引っ張ってしまうので、本当に死に物狂いでがんばった。Revolverの選手とか、元Jamの選手とかとプレーができてうれしいとか感慨に耽っている暇など全くなく、生きるか死ぬかくらいの心持ちであった。チラッと志村氏を見てみると、志村氏も半分死にかけている顔をしていらした。 しかしこのGoaltimateというゲームはスピード感とタイミング(ストーリングカウント6から入るため)がものをいうので、自然とアプサイやスクーバなど普段あまり投げないスローの機会が多かった。この2時間だけで一生分のスクーバやアプサイを投げたのではないか。自分だけではなく周りもそうだったので、普段のアルティとはまた別のスペースの使い方が求められ、また狙いもいつもと違うものであった。特にシュートの際にはみんなキチガイみたいな速度のチョップなどを平気でブン投げてくるので、わしは幾度となく頭をカチ割られそうになった。こんなのを週に2回もやってれば、そりゃ体力もつくわスロー力やキャッチ力がつくわという感じであった。日本でも、練習のスペースがなかったり少人数だったりしたら是非取り入れてみたいと思った。そういう意味でとても良い経験であった。 半分記憶が飛ぶくらいつらかった、2時間に及ぶGoaltimateが終わった瞬間、わしは読んで字の如く大の字に地面に倒れ込んだ。そのまま5分くらいは停止していたことだろう。練習後に元JamのGabeなどと話してみたいと思っていたのだが、彼らは練習が終わると特にダウンをすることもなく早々に帰ってしまった。彼らにとっては慣れた運動だから特に疲れたりはしないのであろうか。その一方で全く慣れない運動に疲弊しきった我々は帰る支度ができるまでに30分以上かかってしまった。まだポツポツ残っていた選手がいたので、日本から持ってきたおみやげの笹団子を振舞った。しかしその大半はエネルギー切れが甚だしかった我々で食べてしまったのだった。 結局グラウンドを出るのは夜の9時になってしまった。そしてここはバークレー。宿はサンフランシスコにとってあったので、その移動がまた絶望的であった。限界まで疲労しているところに20kgの荷物を担ぎ、駅まで徒歩20分。そこからBartで20分。そこからタクシーで15分。想像するだけで途方に暮れそうになった。とりあえずバークレーの駅近くで夕飯のためカレー屋さんに入ったのだが、わしはあまりの肉体疲労で米粒10粒くらいしか口に入らなかった。 なんとかかんとか宿に辿り着いた我々は、最終日である明日の予定を何もたてる気力が起きないまま、泥のように眠りについたのであった。 サンフランシスコでやり残したことはもう何もないと感じさせる、凝縮された一日だった。 PR |
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